「ライトブリームゲーム」=チヌをライトタックルで仕留める釣り。アジ・メバル用のライトタックルを流用して、40cm級の大型魚に挑むスリリングな釣りを紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・井上海生)
「ライトブリームゲーム」のススメ
筆者が「ライトブリーム」という言葉を初めて聞いたのは、5年くらい前だったと記憶している。そのときには「チヌをメバルタックルで?嘘やろ」と半信半疑だった。釣り動画を見ても、どうにも竿に無理をさせている。そして、根掛かりロストもかなり多い様子だった。
その後、チニングそのものは、ブームとなる。専用タックルが生まれ、今では釣具店に春から夏になるとチヌ専用コーナーが作られたりする。引き味がよく、比較的カンタンに食ってくるということで、市民権を得た。しかも、チヌ自体、カッコイイ魚である。
スレチヌに効果テキメン?
ところが、最近はそんな状況に少し異変が。主には河川やボートで釣られていたチヌが少しずつスレてきて、釣りにくくなってきたのだ。それも当たり前で、大阪湾でのチヌはリリースメイン。一度釣られた魚は学習するし、他の魚に「言いつける」ともいわれる。どうやら別の釣り方を考えなければならないようだ…そこで「ライトブリーム」の理論が戻ってきた。
現在、少なくとも大阪南港の波止のルアーフィッシングでは、チヌに関してはライトブリームが圧倒的におすすめである。軽量タックルを使えば、アタリ・乗せは格段に増える。
ライトブリームに使用するタックル
・ロッド
アジングロッド 6.4ft程度(なるべくティップは軟らかめ)
メバリングロッド 7ft前後
・リール
2000番台(基本的にノーマルギア)
・ライン、リーダー
PEライン 0.3~0.5号(初心者こそ細いラインを使うべし)
リーダー フロロ5lb~6lb
・リグ
ジグヘッド 0.9~5g前後
ワーム バスワーム2inch前後
こんなところだろうか。ロッドに関しては、ポイントの足場の高さに合わせて選んでほしい。マイ・ポイントでは水面との位置が近いので、6.4ftのアジングロッドで問題なく運用できている。テトラなどが絡む場所では、7ft前後のメバルロッドが必須だろう。
ポイント選び
基本的に、チヌは汚染に強い魚で、湾奥のキワに付く。都会部の海の、岸壁のすぐ下にいるイメージだ。河川のストラクチャーにも付くが、一方向に強い流れのあるリバーはライトブリームが成立しにくい。川でやる場合は、やや流れが緩んだテトラ際などがベスト。
また、あまり「ドン深」(かなり深くなっている)ポイントは、攻めにくい。というのもライトブリームは、ボトム付近でレンジを刻む釣りである。5g程度と、ライトブリームマックス級の重さのヘッドを使ってしまうと、アタりがわかりにくくなる上、チヌも不自然な動きをするリグを見切る。よって、そこまで深くない、水深3m前後のポイント推奨だ。