釣った魚はきちんと処理をして、美味しくいただきたいもの。今回はこれからシーズンを迎える秋磯のグレ(メジナ)の美味しい持ち帰り方を紹介します。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・兵頭良弘)
クーラーボックスは必携
真夏の暑い季節、磯の上は灼熱の暑さです。いくら季節が秋めいてきたとは言え、まだまだ海の中もエサ取りの水族館状態。だからこそ磯で釣り上げた貴重なグレは丁寧に処理して持ち帰り、美味しく食したいものです。
ただ、真冬の厳寒期のような気温の低い時期であれば、磯用のクーラーバッグでも保冷が効いて、しっかりと持ち帰ることができますが、夏から秋のまだまだ高気温になるシーズンは、少し荷物がかさばりますが、魚の保冷を考えてクーラーボックスを磯に持ち込むようにしましょう。
生かしバッカンの利用
さて、磯のグレを釣る場合、うまくエサ取りを避けさえすれば、思いがけない釣果に恵まれることがあります。この時、1尾ずつ釣れる度に、魚を絞めてはクーラーボックスへ保存していると、非常に効率が悪くなります。
クーラーボックスのフタを開けたり閉めたりの動作を頻繁に繰り返すことで、せっかく冷えたクーラー内の冷気が一気に外へ漏れ出してしまいます。これではいくら高級なクーラーを用意しても何ら意味をなさないのです。
したがって、釣り上げたグレは生かしバッカンでしばらく生かしておき、休憩時や食事の時などにまとめて処理をするように心がけましょう。
海水魚に真水は大敵
釣り上げたグレを冷やす際、魚は絶対に真水へ触れさせないようにしましょう。これは絞めたグレが水に触れてしまうと、せっかくの身に真水が入り込み、軟らかく水っぽくなり、傷みが早くなってしまからです。そのために私は、クーラーボックスで使用する氷として1Lのペットボトル2本、保冷剤350g2個を常時、冷凍庫で凍らせておき、足りない分は釣行時にコンビニやエサ店で都度、ロックアイスを購入、追加するようにしています。
魚に直接氷を当てない
クーラーボックスに絞めたグレを保存する方法としては、まず持ち帰るグレはいったんナイロン袋に包み込みます。用意した氷をクーラーボックスの下へ敷き詰め、その上にクーラーの大きさに合わせた板状の発泡スチロールか段ボールを敷きます。ナイロン袋に包んだグレを板の上に乗せ、クーラーボックスのフタを閉めます。
発泡スチロールや段ボールを敷くのは、魚に直接氷を当てないようにするためです。新鮮に持ち帰ろうとすると「保冷」と言うワードが頻繁に出てくるのですが、締めてから魚のあら熱を取った後、氷を当てると身が冷やされすぎて硬くなります。本来は持ち帰り時には氷ではなく、氷から発せられる冷気の中で持ち帰るイメージです。