一部河川を除き、ほとんどの河川でアユ釣りが解禁。今回は、トモ釣り最盛期となる、7~8月の攻略法と上達するためのコツを解説しよう。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 渡邉敦)
最盛期のアユを攻略
今回は7~8月のトモ釣り最盛期のアユ攻略法について解説したい。
今年の長良川は天然ソ上が多く、解禁日から好スタート。放流河川は当初は雨がなく、渇水続きでアユが放流場所から散っておらず、場所ムラが激しかったが、梅雨入りとともに出水が出て適度にアユが散って、岐阜県の馬瀬川や白川は大爆釣し、大勢の人でにぎわった。
梅雨明けすると水温上昇とともに野アユはコケを食(は)み、天然遡上モノは大きく成長し、放流河川のアユは適度に散ってトモ釣りは盛期を迎える。なんといっても盛期のアユはアタリ、引きの強さが魅力だ。今回はそこで瀬釣りをマスターして、アユの引きを存分に楽しんでもらいたい。
タックル選び
盛期の7~8月ともなれば、25cmクラスの良型アユが交じる。オトリ店で釣れているサイズを聞き、タックルや仕掛けを選ぶのが大事だ。盛期のアユはパワーがあり瀬に着きやすいので、早瀬~急瀬クラスの8~9mのサオを選べばいいと思う。
私が選ぶとしたら、がま鮎競技SP・V7引抜早瀬8.8m、またはがま鮎レスポシアH9m。小型のアユから23cmクラスまで引き抜けるパワーがあり、泳がせから瀬釣りとオールマイティーに使える。
仕掛け
トモ釣り仕掛けは大きく分けると天上イト、水中イト、ハナカン周り、掛けバリに分かれているので、上から紹介しよう。
天上イト
初心者にはフロロカーボンラインの0.8号前後がオススメ。移動式天上イトでサオの長さによるが、3~5mの長さを選べばいい。私はPEラインの0.4~0.6号をメインに使用している。感度は抜群だが、雨の日にトラブルが起きやすいので初心者にはオススメできない。
水中イト
ラインの素材はさまざまあるが、瀬釣りでは根ズレに強くしなやかな複合メタルラインがオススメ。これは比重のあるものとないものがあるが、瀬釣りでは比重のあるものを選ぼう。流れの緩いトロ場やチャラ瀬は比重のない複合メタルラインやナイロンを使う。
私の場合、瀬釣りでは比重があり沈みが良い、がまかつメタルラインメタストリーム、もしくは複合メタルラインメタブリッド高比重を使う。号数は釣れているアユのサイズに合わせ、比重があるためオモリも小さくて済み、根掛かり防止にもつながる。
ハナカン周り
ノーマルの移動ハナカンを使い、釣れるアユのサイズに合わせるのが基本。中ハリスはフロロカーボンライン0.8~1号、ハナカンは6~7.5号、逆バリは2~3号を使う。私はオトリの鼻に通しやすくオトリが安定して泳ぐ楽勝鼻カンを使う。逆バリはハリスが通しやすい大穴で、ナノスムースコートで打ちやすい楽勝サカサを使用。
掛けバリ
掛けバリは、釣具店に行くと迷うほど多い。大きく分けると、ハリ先がシワリタイプとストレートタイプがある。シワリは掛かりが遅いがバレにくい。ストレートは掛かりが早いがバレやすい。3本イカリ、4本イカリがあり、3本イカリはキープ力に優れ、4本イカリは掛かりの早さに優れる。ここは好みで選ぼう。
私は3本イカリを使うことが多い。基本的にその川で釣れているアユに合わせ、流れの緩い場所は細軸のハリ、流れの急な瀬では太軸を使っている。
私は流れの速い瀬釣りではがまかつT1要シリーズを使う。キープ力があり太軸のため、ハリに重量があり瀬では掛けバリが浮かず、ハリスが適度に垂れてくれ野アユに弾かれず絡みがいいからだ。軽いハリを使うと野アユに弾かれることが多々ある。特に今年発売のがまかつのT1要Rは従来のT1要がナノスムースコートになって刺さりが抜群で、号数も6.5~8.5号と幅広く、どこの河川でも使える。追いが悪いときは、広範囲を探れるがまかつT1貫のチラシ2段を使う。