兵庫・明石海域の船マダコ釣りが盛況だ。タコエギやスッテを使ったアクティブな釣りだが、欠かせないのがシンカー、つまりオモリである。今回は3つの代表的な形状ごとに特徴を解説しよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)
船マダコ釣りのシンカー
船マダコのアイテムといえば竿にリール、道糸、リーダー、サルカンにエギやスッテ、テンヤなどの仕掛け。比較的アイテムも少ないのだが、絶対に必須となるのがオモリ、シンカーだ。
オモリは船で統一されていることが多いが、明石海域の乗合船では、40~50号といったところが主流だろう。さて、皆さんは釣行する船で「オモリは50号統一です」といわれたら、どんなオモリを持参しているのだろうか。
釣りに使用するオモリは、その釣りにより形状などは非常に豊富に用意されている。マダコ釣りのように底を中心に攻める釣りでも使用しているオモリは人により非常に様々だ。
シンカーの形状
オモリは50号といわれれば、重さは同じ。違うのは形状だろう。オモリの形状として、定番的に船で使われ、実際に明石界隈の船タコ釣りでもよく使われているのが六角オモリだろう。六角オモリは船釣り、投げ釣り、チョイ投げ、探り釣りなど幅広く使われているスタンダードな形状のオモリだ。
ただ、釣りに使用するオモリの形状はそれだけではない。棒状のタイプがあれば、防水型、球形、ダルマ型だってある。では、そんなオモリの形状の違いは、釣りにどんな影響を及ぼすのだろうか。ここからは、タコエギやスッテを使用した場合を例に挙げて、オモリの形状による状況の違いを紹介していこう。
3つの形状タイプに分ける
筆者が普段使っている船ダコ用のオモリを自分で分けてみると、棒状、球形、中間と分けることができた。その違いは何だろうか。答えは簡単である、ラインをピント張った状態で、エギやスッテがどの位置にあるか、つまりは底からの高さの違いである。
1.棒状
棒状のオモリの代表的なものがホゴオモリと呼ばれる鉛の棒の先に環が付けられているタイプ。このタイプはその形状からオモリ自体が岩礁などの間に挟まれてしまうことが少なく、根掛かり防止に役立つオモリだ。
特徴としてはテンションを掛けた状態では、オモリが立つことによって、オモリの長さ分、エギやスッテが底から浮く。そして、テンションを抜くことでオモリが倒れて、底に這う状態になる。
マダコ釣りは底の釣りというのが定番なのだが、時として上のエサに反応し示して、底から浮くエサに飛びついてくることがよくある。少し上のタナをキープすることで、飛び上がってエサを掴んだタコが海底に戻ることで、竿先が大きく引き込まれ、アタリが分かりやすくなる特徴がある。
棒状ではないオモリにピンを入れることでエギやスッテの位置を高くしているオモリもある。
2.中間
ここでは「中間」と表現させてもらったが、これが六角オモリなどの形状だ。一般的に広く使われているオモリなので、様々な工夫がされた商品が発売されている。この形状のオモリを付けて少しテンションを張った状態が下の写真だ。
ちょうどオモリが立っている状態で、エギのシンカーが底スレスレにくる感じ。
テンションを張ったり抜いたりすることで、オモリが立ったり寝たりして、ベタ底からほんの少し上の間でエギが踊ってアピールする。
同じ高さをキープできる形状としてダルマ型もあり、こちらは寝ころんで立つというダルマの動きを再現することで、仕掛けの振れ幅が大きくなり、自然に大きな動きを演出できる特徴がある。