いよいよ今シーズンも待ちに待ったアユのトモ釣りシーズンが開幕する。初心者が初めの1尾を手にするためのポイントを解説しよう。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 武田英敏)
トモ釣りを始めよう
これからトモ釣りを始めたい、楽しみたい。トモ釣りを始めたが師匠や先生がおらず、イマイチ釣果が伸びないという人にサオや仕掛け選択、釣行河川の選択、釣り方など注意点を紹介したい。
トモ釣りは道具が高くて釣りが難しく、敷居が高い釣りのイメージがまず頭をよぎる。身近な友人、職場にもトモ釣りをする人がいない。そんな人もたくさんいるだろう。しかし近年、初心者向きのトモ釣り教室を行っている漁協も増えてきている。そのようなイベントに参加することも、まずは第一歩につながると思う。
入門キットで手軽に
そして、昨年モーリスから発売されたトライキット鮎リバーストン63は、本格的にアユ釣りを始めたいという人向けではなく、川に行ってみんなでワイワイガヤガヤ水遊びをして、バーベキューをしてアユを釣って釣れたアユを焼いてと、「夏の川でアユと遊ぼう」がコンセプト。
釣って楽しい、食べておいしい夏の風物詩であるアユ。日本に古くから伝わる伝統釣法アユのトモ釣りを、もっと気楽に楽しんでほしいと次世代のアユ釣りだ。このキットは水中イト、仕掛け、ハリが付属されていて、オトリと鑑札さえ購入すれば、すぐにアユ釣りを始められる。
友釣りのタックルについて
「本格的に始めたい。数年はサオや道具を同じモノを使用したい」というアングラーはネットでも購入できるが、私のおすすめは釣具店に行って店員さんに相談し、サオや道具を実際に手に取って見て確認し、希望金額内で見積もりをしてもらうというのが最も確実だ。
私のおすすめロッドは8.5m、9mで、サオの調子はどこの河川をホームグラウンドにするかによって微妙に変わってくるので、店員さんに相談するといいと思う。
完全仕掛けがおすすめ
仕掛けは作る楽しさもあり、自分のオリジナル仕掛けを作るのもまた面白いが、実際には慣れるまでは難しいため、完全仕掛けといった天上イト、水中イト、鼻カン周りイトがセットされているものがバリバスから発売されている。
水中イトの種類も複合メタルライン、ナイロンライン、フロロカーボンラインが選択できる。張り替え仕掛け、鼻カン周り仕掛けも発売されている。
水中イトの使い分けは、簡単にいえば速い流れ、水深がある川では複合メタルライン、緩い流れはナイロンライン、フロロカーボンライン。引き釣りなら複合メタルライン、泳がせならナイロンライン、フロロカーボンラインといった感じだ。
近年ではベテランの人はどのようなポイントでも複合メタルラインで釣る人が多くなってきているが、いろいろなラインを使用して、違いを勉強するのもステップアップにつながると思う。
ハリは魚との唯一の接点
ハリは3本、4本イカリパック、ヤナギ仕掛け2本、3本が発売されている。ハリの選択は難しい。ハリは魚との唯一の接点。そしてトモ釣りはエサを付けて口掛かりさせるのではなく、スレ掛かりさせる釣りだ。ハリ先には神経を使う。
種類もいろいろあり、重さや形状が掛かりに影響してくる。3本、4本イカリの違いについては、掛かりの速いのが4本、確実に深く掛けるなら3本。しかし、4本イカリは3本イカリより重く、根掛かりのリスクがある。
オススメのハリはバリバスならTYPE2の3本イカリと4本イカリ。初期ならハリの号数は6.5号、7号。この選択だけでも4パターンの異なる組み合わせになる。914Zは中~小型アユをターゲットとした、軽量オールラウンドタイプ。TYPE3はキツネ形状のフトコロが発揮する抱き込むような保持力の良さが特徴。
新登場のハリも要チェック
今シーズンバリバスから発売されたソニック+MB。MBとは「マイクロバーブ(極小半スレ)」のことで、スレバリではなくカエシが付いた半スレバリだ。バレにくいといったメリットはあるが、身体やウエアなどに刺さると大変危険で、使用の際には十分注意が必要だが、面白い発想のハリだ。
それとヤナギ仕掛けギブ(2本ヤナギ、3本ヤナギ)。ついにベールを脱ぐ禁断のヤナギ仕掛け「速攻ヤナギ」。追い気の低い群れアユ攻略といった獲れない、釣りこぼしのアユを拾うことのできるヤナギ仕掛けだ。ギブは現在でも最速を誇る超早掛けバリ。群れアユや追い気の悪いアユを攻略するのにオススメだ。
あと数種類あるが自分の釣りパターン、ポイントで自分の釣りに合ったハリを選択するといいだろう。