男女ペア限定の釣り大会『カップリングカップ2019』を取材レポート

男女ペア限定の釣り大会『カップリングカップ2019』を取材レポート

7月7日、兵庫・武庫川一文字を舞台に行われたカップリングカップ2019を訪れた。この大会は親子、ご夫婦、友人など関係は問わず男女ペアでの参加がルール。サビキや探り釣り、ルアー、フカセ、落とし込みなど、釣り方問わずで多くの部門を設定した大会だ。

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(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)

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7年目を迎えるペア参加の釣り大会

今年で7回目を迎えたカップリングカップは、初年度は40組(60人)でスタート。男女ペアで気軽に参加できる事が受け入れられたのか、人気が高まり、ここ数年は定員いっぱいの50組(100人)の参加者で賑わう。

男女ペア限定の釣り大会『カップリングカップ2019』を取材レポート当日の参加者(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

この大会の特徴である「男女ペアでの参加」は、釣りのベテラン男性が、初めて釣りをする女性を誘って…、祖父が孫を連れて…、はたまた長男長女のいるファミリーならお父さんと娘さん、お母さんと息子さんの2ペアを作って参加…など、カップルのスタイルはそれぞれだ。

女性も参加しやすい大会

大会としては尼崎魚つり公園(現在は休業中)の駐車場にある、つり公園管理塔の下の広場を本部として、目の前から出船する武庫川渡船を利用して武庫川一文字へ渡る。

一文字での釣りの場合、女性の一番の心配はトイレだろう。武庫川渡船では日曜日など、人の行き来が多い日には30分に1回くらいの頻度で見回り船がくる。トイレが心配な女性も、その船が着いた時に船長に声を掛ければ、船内のトイレを利用できる。女性にも安心な釣り場である。そんなシステムだから、女性が半数も参加するイベントが成り立つ。

当日は4時の駐車場開門と同時に、並んでいた車が一斉に駐車場へ入ると、すぐに事前申し込みをしていた参加者が受け付け開始。4時半からの開会式で、競技説明などが行われあとに乗船場へ全員が移動して一文字へ渡る。

武庫川渡船では武庫川一文字の通称・カーブ付近を2番発着場として、西へ6番までの5カ所で一文字へ渡る事ができる。この大会ではどこで下りてもOK。

8部門で審査

1.チヌの部
2.スズキ・シーバスの部
3.サビキ(アジ・イワシなど)の部
4.タコの部
5.根魚の部
6.ロックフィッシュの部
7.アジングの部
8.他魚の部

今回の大会は以上の8部門に分けられる。事前申請は不要で、いろいろな釣りをやってみて、入賞できそうな魚を審査出せるという自由度の高い審査方法だ。大会参加者によるとこの駆け引きが面白いとのことだ。

この時期の同一文字は豆アジや小サバが釣れ盛る事もあって、サビキ釣りが1番人気。そして、タコジグやエギを使った波止際のタコ狙い、確実の釣果が上がると言われるエサでのガシラ狙いなど、それぞれペアでどのように釣るかを考えるのもおもしろい。もちろん、女性がサビキ、男性が一発大物を狙ってのルアーなど別々の釣りをして、釣果のいい方を審査に出すのもあり。

今季はサビキ釣りで豆アジ、小サバに交じって20~30cmのツバスがよく回遊している。サビキの部はサビキで釣れた対象魚の10尾までの重量勝負なので、今回はツバスをたくさん釣った人に分がある感じだ。

今年は波止釣り講習会も開催

例年はビギナーやファミリー、お子さんの参加も多い。それ踏まえて今年からは「波止釣り初心者講習会」も開催。

これは運営スタッフが事前に申し込んで貰った人を対象に、サビキ釣りをテーマとして波止釣りをゼロから学べると言うもの。この講習会には10人ほどが参加した。もちろん、この講習会中に釣った魚も審査に出せるルールなので、講師もなんとかビギナーに釣って貰って、『釣り大会での表彰台と言うスポットライトを浴びていただき、釣りにハマって貰えれば!』と講師陣に気合いが入る。

男女ペア限定の釣り大会『カップリングカップ2019』を取材レポート波止釣り熱血指導!(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

波止釣りに精通する講師陣は、やはりツバスを釣らせる事に尽力していた。豆アジを掛けたらそのまま泳がせてツバスを狙う、釣った小サバや豆アジの切り身をサビキに付ける…など、ちょっとしたテクニックを伝授していると、豆アジや小サバに交じって、ツバスが釣れてくる。この釣果にも教えてもらっているビギナーも講師陣も笑顔がこぼれる。

男女ペア限定の釣り大会『カップリングカップ2019』を取材レポートツバスをゲット(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

珍しく大型チヌが連発

例年、この時期に釣果が一服する対象魚としては、チヌ、スズキが挙げられる。今年もスズキに関しては芳しくなかったようだが、なぜかチヌは絶好調。フカセ釣りでは2番カーブの内向きでサオを出していた加藤さん夫妻が50cmに迫るチヌを筆頭に5尾を手中にしていた。

男女ペア限定の釣り大会『カップリングカップ2019』を取材レポート加藤貴美子さんにチヌ48.5cm(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

また、落とし込みのオーソリティーである中武さんとペアを組んだのは、落とし込み釣りが全く初めてという、材井さん。中武さんの指導の下、早々に材井さんが47.4cmの初チヌを落とし込みでゲット。

「こんなイベントがなければ、落とし込みをする機会はなかったと思います。そして、いきなりいいサイズのチヌが釣れるなんて、うれしすぎます!」と材井さん。大会を通して落とし込み釣りや他の釣り方のファンを増えていけば釣り業界に関わるイチ業界人として嬉しい限りだ。

事前情報では釣れ盛っていたマダコだが、当日はかなり乗りが渋くて、ポツリポツリと言った感じだった。

男女ペア限定の釣り大会『カップリングカップ2019』を取材レポート2尾のタコを釣り上げた西上さん(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

11時に渡船場を出る見回りの船での帰着が最終便となるルール。引き上げてきた参加者が次々に、魚を検量に持ち込む。

この時点で、どの部門に魚を出すかを決定する。ここで釣ったどの魚を審査に出すかが重要だ。自分の釣った中で2番めの大きさでも部門によっては優勝する可能性があるので、なので優勝狙いの参加者は悩んでしまうようだった。

審査タイム中は楽しいトークショー

審査タイムは楽しいトークショーが待っている。

今年もメインMCにはサンテレビ・四季の釣りでおなじみ伊丹章さん、同じくビッグフィッシングの乙女かい!?の永田まりさん、松竹芸能所属のタレントで釣り、音楽、バイクと幅広い活動で知られるトモチンがステージを盛り上げていた。

この楽しいトークショーもカップリグカップの売りで、毎年、いろいろなメーカーのスタッフも参加している。

男女ペア限定の釣り大会『カップリングカップ2019』を取材レポートすごい数の協賛メーカー(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

審査が終了するといよいよ8部門の入賞者の発表だ。

今回の優勝は?

残念ながら今年はスズキ部門、ロックフィッシュ部門には魚が提出されなかったが、他の部門は熱戦。特にサビキ部門では、上位入賞3組全員が、波止釣り講習会参加者と、講師陣も大喜び。

優勝ペアの山本・西田ペアの西田さんは、何と釣りが全くの初めて。山本さんが根魚を求めて探り釣りを展開するのをよそ目に、波止釣り講習会で講師にしっかりと「ツバス釣り」を伝授され、見事にツバスばかり10尾を揃えての完全優勝。きっと、これから釣りにハマっていくハズ。

男女ペア限定の釣り大会『カップリングカップ2019』を取材レポートサビキの部入賞者(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

各入賞者には協賛メーカーからの豪華賞品が抱えられないほど授与された。また、表彰式後はさらに豪華賞品が揃った、抽選会、ジャンケン大会なども大会に花を添えていた。

このカップリングカップは来年も7月初旬に、武庫川一文字で開催の予定。Facebook等でも告知されるので、ぜひペアを探して参加してみてはいかが?

<松村計吾/TSURINEWS関西編集部>

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武庫川渡船