テクニカルなゲーム性で、毎年ファンを熱くする「マルイカ」。スルメやヤリイカと違い、LTタックルで楽しめること。さらに、甘くておいしい食味も人気の理由だろう。この釣りを得意とする飯田さんに同行、5月8日(水)南房小湊の大栄丸から出船した。
タックルとツノ
当日は5時前に集合、すぐ乗船してタックルの準備をした。タックルは、繊細な穂先の専用ロッドに小型両軸リールを組み合わせた。
ツノは今春、上州屋から新発売された「ぎょぎょ丸プリズム」。フラッシングに特化した独自のプリズム形状で、マルイカに強烈アピール。カンナは0.5mmの超極細仕様で掛かり抜群。直結、直ブラ仕掛けのほかバラヅノ全20色がそろう。この日は、そのなかから5色をチョイスした自作の直結を使用した。
当たりカラーの見極め方
スッテの配色について飯田さんからは「それほどこだわりはなく、カラーによる極端な乗りの違いはない」と、前置きしつつ「レインボー(各色交じったもの)を中央に、上下2本目にケイムラやグリーン、イエローを配置します」と説明を受けた。
さらに、入門者は難しいことは考えず、市販のサビキ仕掛けを使うのが無難。実際、あれこれ配色に悩んで、負のスパイラルに襲われるアングラーが多いと話す。
釣り全般、言えることだがステップアップしていくためには、実釣のなかから見出していくしかない。
とはいえ、その日、その日の当たりカラーは存在する。周囲を見て「どの位置の、何色によく乗ってくるか」をチェックするのも大切。
ムラサキにヒット!
港を出て、わずか10分ほどでエンジンスロー。ポイントが近いのも同エリアの特長。目の前には新緑が広がりロケーションがいい。
やがて、投入時間の5時30分を迎えると釣り開始。
一日を通して水深34~50mを狙った。快晴のナギで、釣りやすかったが、澄み潮で水色が明るく、やや警戒心が強い状況。
まず、オモリ40号で第1投。潮流があり、ミチイトが斜めに入ったので50号に交換。すると、着底と同時に一番下のムラサキに乗って幸先いいスタート。
釣法工夫して追釣
しかし、群れの移動が速く、ひと流し1、2投すると船下から反応が消えて小移動を繰り返す。釣り人や船長も忙しい。
6時10分、釣友の鈴木さんと二人そろって取り込む。飯田さんは、上から2番目と3番目のツノにダブルヒット。
日が高くなって、日光が海面に差すようになるとチップやファウルが多くなる。
それでも、やる気のある反応に当たれば、着乗りや、ゼロテンから数回誘ったあとのステイ中に、小さなシグナルが届いてポツポツと追釣。