長良川でウナギ釣り
長良川は伊勢湾につながる一級河川だ。汽水だが、河口付近はほぼ海水と同程度の塩分濃度になる。そのためウナギ以外にもマハゼ、マゴチ、シーバス、クロダイなど釣れる魚種は豊富だ。
ここで重要なのが時間帯とポイント選びだ。各魚種はその特性に合わせて活動時間と生息範囲が異なる。ウナギの場合、日中は石段などの陰に隠れ、日没後に活発に活動する。長良川河口の港付近には川底に波消用の石段が並び、絶好のポイントとなるので狙った。
小さなアタリが頻発
当日の潮汐は大潮。周囲が暗くなる夕マヅメを狙い午後4時に釣行を開始した。キャストすると根掛かりするので、石段の隙間を狙って仕掛けを落とす。反応がなければ横穴に移動してアタリを探る。すると小さなアタリが連続する。食い込んだタイミングでフッキングするとヒットした。
釣れたのは7cmのウロハゼ。岩やテトラの隙間に潜む障害物を好むハゼだ。ただ、11月中旬にしてはサイズが小ぶり。リリースして得を積んだ。
本命ヒット
次第に日が傾き周囲が薄暗くなり始める。潮が満ちると足場がなくなるので残された時間はわずか。焦りを感じつつ仕掛けを投入すると、いきなり根掛かり。サオを軽く振って外そうとすると違和感がある。ラインを張って確かめるとサオ先の振動から動きを感じる。ウナギだ。おそらく穴から顔を出してエサを捕食したのだろう。
水中に引きずり出すため、ドラグを閉めて強引にファイトする。その状態で3分間にらみ合いが続く。するとウナギが痺れを切らしたのか激しく暴れる。チャンスだと思い、サオを一気に持ち上げてウナギを穴から抜き出し釣り上げた。
60cm良型手中
釣れたのは60cmのウナギ。真っ黒な体表に詰まった身は旬の味覚だ。よく見ると、ハリスごとのみ込まれていたので、ラインブレイクしなくて良かったと肝を冷やした。
失敗は成功の基。今回は長良川河口でウナギを求めて生息範囲と活動時間からポイントを選択。結果1匹釣れたので予想は正しかった。ただ、ウナギは数が少なく、ボウズがざらにある。釣果が出なかったとしても、次回釣行の判断材料になるので経験は重要だ。
寒さも厳しくなり越冬のためによく肥えた旬の味覚、ウナギを求めて釣行してみては。
<週刊つりニュース中部版APC・波瀬金鉤/TSURINEWS編>
長良川河口