高級・美味のマダコ。千葉県富津市(ふっつし)にある、みや川丸さんはタチウオを初め、アオリイカやシロギス、ショウサイフグなど多彩な魚が狙えます。その中でも、伝統釣法で狙う、マダコ釣りは特に人気で、4月の後半に開幕し、賑わいを見せます。開幕すぐに、大型キロアップが顔を見せ、好調果を記録しています。今回は自分も初挑戦のマダコの手釣り。不安半分、期待半分で調査も兼ね、釣行に行ってきたので、その時の模様をお伝えしたいと思います。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター荒木清)
当日の様子
ゴールデンウイークも中盤、渋滞も気になったので、早めに家を出て、夜中の1時に現地に着き、近くのトイレ付きの公園で仮眠を取ることにします。AM4:30、船着場につくと、すでに他の船の方や、みや川丸さんに乗る方で駐車場が埋まりそうな勢いです。AM5:20受付開始。感じの良い奥様が受付をしてくれます。カードをくれるのですが、なんと次回500円引きの割引カード。これはまた来るしかありません(笑)。
受付は白の軽自動車で受付をしていただけます。先払い制で、料金は10000円、女性はなんと3000円引きの7000円で乗れます。他の船は、タコやマゴチ船のお客さんで賑わいを見せます。みや川さんは、軽自動車の目の前になります。席順は階段にクーラーボックスを置くシステムで、早めに来て置き、席順を確保するのも良いと思います。自分たちは今回2番目です。
タックル
みや川さんでは、無料で仕掛けやタコテンヤ、餌、タコを入れる袋、氷を用意していただけます。(料金にすべて入っています)仕掛けは、渋糸にスイベルが付いた物にテンヤを付けた物を使います。タコを入れるみかんネット?の様な袋も、タコを釣れば、船長から頂けます。
すべて船で用意してくれるため、竿やリールは用意しなくてOK、クーラーボックスを持っていけば問題ないです。もちろん自分で用意しても可能ですが、エサや飾りなども船で規定があるため、予約の際に詳しく聞く事をお勧めいたします。
伝統釣法
富津周辺では、手作りのテンヤを使う船宿さんが多いとの事です。今回の仕掛けは簡単にセットできるため、お子さんや女性の方のも簡単にできます。今回の餌は岩ガニを使用します。今では、餌木でタコを釣る、餌木タコ釣りなど人気ですが、自分はあえて昔から受け継がれている、伝統釣法の手釣りに挑戦します。
この釣りの醍醐味は、手にダイレクトな前アタリの重さや、タコが釣れた時の重さが味わえます。ちなみに海の底が岩礁や砂場、砂利など、手に伝わる手感度は最高です。誘いもテンヤを水底で小突くだけなので、高度なテクニックは不要ですから、だれでも簡単に入門できるのです。
狙うポイント
最初のポイントは港からわずか10~15分の場所で白灯台の近くで、水深は8~15mです。こんな近くでタコが釣れるのか……と思いきや、先に出船した他の船では、タコが上がっています。水底はキツイ根周りで、テンヤを動かすとゴツゴツとした感触が、手に伝わってきます。
船も前進や後進しながら、ゆっくりと動いている為、渋糸が斜めに出ていきます。あまり糸を出しすぎると根掛かりしてしまう為、たまに仕掛けを回収し、入れ直すと良いと思います。
待望のマダコが浮上
この建物の周りを船で移動し探っているときでした、ミヨシの自分、Pさん、Zさんの順番で並んでいたのですが、船のトモ(船の後ろ)に糸が流されている状態。底は岩などがありそうなゴツゴツしている感触です。すると一瞬、岩の感触が無くなり砂利の様な場所に入ったその時です。
手に微かな重みが……、ん!?少し様子見で小突くとさらに重みが増し、根掛と違う感触だった為、小突くスピードを少しあげ、一気に腕をシャクリ上げると重みが乗ります。慌てずに一定に巻きあげると、美味しそうなマダコです。トモのお客さんもマダコをGETし、船が一気に活気づきます。
根周りを攻略
底を小突き、ゴツゴツと激しい感じの場合、なるべく糸を真下方向に持ってくる事を意識します。流され斜めになっている様なら、一回仕掛けを上げ、再度落とし底取りをします。どうしても流される場合はテンヤを軽く1~2m上げ頻繁に底取りをします。そうする事により、根掛を軽減できます。テンヤと針が大きいため、岩と岩の隙間に挟まる時や、針が岩や海藻などに掛かってしまう時があります。
そんな時は糸を緩めたり張ったりして、うまくテンヤを外します。テンヤの針にはストッパーとなるカエシが付いていないため簡単に外れます。もし外す事が苦手なら、船長にお願いするのが1番です。船を操作し、根掛りを外してくださいます。
船長さんが、根掛を取ってくださっている様子です。女性やお子さんなどは、根掛りした場合、早めに船長さんに報告すると良いと思います。船長さんが、すぐに来てくださり取ってくださるので、安心感があります。この日は、すべて回収成功しましたが、ごくまれに取れない場合もあるそう。もし切れてしまった場合は、購入と言う形で、別料金が発生するそうです。
根周りの砂地で2匹目ゲット
少し移動し、沖から浅場の方に流している時です。糸は真下でやりやすく、水底は砂っぽい感じで、徐々に根周り→砂地に入った時でした、テンヤに重みが乗り、小突きを素早く行い、始めます。
すると……「ニュ~」と持っていく感じと、テンヤが動かなくなったところで、激しく鋭く合わせます。すると、重みがずっしりと乗り、針掛を確信。一定のスピードで上げてくると、1杯目より少し大きいサイズです。