吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな 【ヤグラ+1品目縛り#2】

吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな 【ヤグラ+1品目縛り#2】

マルキューインストラクター・吉田康雄のザ・チャレンジ!第19回は「ヤグラ+1品目縛り」。順調な滑りだしに見えた椎の木湖での実釣。しかし、やがてカラツンの猛威にさらされる。新たなブレンドで突き進もうとするも、またしても壁にぶつかってしまう。

(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)

アバター画像 TSURINEWS編集部

ヘラブナ釣り 淡水の釣り

カラツンに苦戦

竿9尺チョウチンウドンセット。粒戦100㏄+水150㏄+放置+ヤグラ300㏄(食わせはさなぎ感嘆)で順調な滑りだしを見せた。

太陽の向きからしても今が正面撮りのチャンスだと、記者が3号桟橋にてカメラを構える。ところが偶然か必然か途端に失速。カラツンが多発しはじめ、ヒットシーンがなかなか納められない。

だがメディア慣れしている吉田が、まさかスチール撮影くらいでリズムを崩すとは思えない。きっと水の中に変化が起こり始めたのだろう。

下ハリス長、ハリの号数、あらゆる手を尽くすもヒットには至らず、揚げ句の果てにはワカサギが下バリにハリ掛かりする始末。

吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな 【ヤグラ+1品目縛り#2】仕掛け(提供:週刊へらニュース編集部 関口)

それでもどうにか必要なカットをカメラに納められたので、吉田がいる2号桟橋に戻る。時計はすでに9時すぎ。

吉田康雄

「すいませんでした。時間をくっちゃって」

 

それはいいけど、どうしたの。急におかしくなっちゃたね。カラツンの原因はジャミ?

吉田康雄

「それもあると思いますが、要はヘラの密度が薄くなったことが引き金になってるとしか思えません」

 

なるほどね。じゃあ寄せないと!

吉田康雄

「いえ、魚は寄っているんですよ。ただ寄り方に問題があるんじゃないかって気がしてます」

 

どういうこと?

吉田康雄

「食わせ付近の密度が薄い、もしくは広がって寄ってしまっていると言えばいいのでしょうか」

 

なるほど。もっと範囲を狭めたいわけね。

バラケを練る

そこで100㏄だった粒戦を倍の200㏄にして、以下のブレンドを試してみる。粒戦200㏄+水200㏄+放置+ヤグラ300㏄。

すると吉田の目がギラッと光るのが記者にも分かった。

吉田康雄

「あっ、これだ。この感じですね」

 

この感じってどの感じよ?(笑)。素人にも分かるように説明してよ!

吉田康雄

「今までのタッチは自分でもちょっと違和感を感じていたのですが、今のはかき混ぜてる段階から指にしっくりくるというか、昔やり込んだタッチに似てるんです。これなら釣れそうです」

 

吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな 【ヤグラ+1品目縛り#2】粒戦の量を倍にした(提供:週刊へらニュース編集部 関口)

おいおい、それは吉田の私感だろ。もっと分かりやすく!

吉田康雄

「でしたね。まず粒戦が倍なので、100㏄の時よりもよりタテ方向のバラケになってます」

 

だろうね。でも、粒戦の量が多いと、それだけハリ付けしづらくなるんじゃないの?

吉田康雄

「基エサは確かにそうです。でもこの感じでしたら、どんどん練ってください」

 

練るって両ダンゴみたいに練っちゃうの?

吉田康雄

「そうです。小分けしながら自分がハリ付けできるくらいまで練っちゃうんです。試しに練ったやつをハリに付けて打ってみてください」

 

振り込みの技量との兼ね合い

なるほど。確かにバラケ性は失われていない。さらにセットをやったことがない記者でもハリ付けできた。だが、試しに基エサをそのままつまんで付けたら、ボソボソでまとめることができなかったし、たとえまとめられても振り込みで失投してしまった。

つまりは振り込みの技量などで、いかようにもバラケタッチをいじれるってことなのね。

吉田康雄

「そうなんです。練ればいいのですから。しかも練ってもバラける。まあ限度はありますけど」

 

吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな 【ヤグラ+1品目縛り#2】練ったバラケをハリ付け(提供:週刊へらニュース編集部 関口)

でも仮にだよ、日曜日などの混雑時にこのブレンドで寄せ負けしない?

吉田康雄

「それはないですね。ヤグラ+粒戦で十分寄せる力はあります。ただ先ほども言いましたが、問題はどう寄せるかなんですよ」

 

寄せ方の問題は、この変更したバラケでクリアできそうだった。ところが、それでも消えないスーパーカラツン。ついには、周囲も驚くような奇策に打って出る。

次回も「ヤグラ+1品目縛り」です。

<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>

▼この釣り場について
つり処椎の木湖
この記事は『週刊へらニュース』2023年1月13日号に掲載された記事を再編集したものになります。