アユ釣り終盤戦。9月になれば田んぼの稲穂はこうべを垂れ、朝晩は肌寒さを感じる。8月後半なれば各河川から大アユの吉報が聞かれると思う。アユは25cmを超えると別次元の釣りになる。27cmを超えたらもう格闘だ。また数釣りも最盛期を迎える。今回はホームの長良川と北陸の九頭竜川をベースに型狙い、数狙いの紹介をしたい。
大アユが狙える河川
7月の豪雨で各河川の状況が心配されたが、水が落ち着けば各河川から吉報が聞かれ、あらためて自然の力の偉大さを知った。
豪雨を生き残った良型精鋭アユが狙える河川は、長良川郡上と中央、益田川、白川、付知川、馬瀬川下流、北陸の九頭竜川など。
長良川や九頭竜川ではお盆前の段階で23~25cmが釣れていて期待できるし、他の河川でも23cmはお盆前の段階で出ているので、今後有望だ。
数釣りが狙える河川
数釣りなら、やはり北陸地区が有望で、お勧めは福井県の九頭竜川と富山県の神通川だ。
九頭竜川は場所ムラがあったが、解禁からコンスタントに釣れており、数型ともに好調だ。
神通川は解禁当初低迷していたが、7月後半から爆発し束釣りも出ている。
あと長良川も遡上が良く、梅雨明けから順調に釣れているが、激戦区だけに毎日同じ場所で釣れるわけではないので、情報収集とポイントの読みがカギを握る。
九頭竜川の大アユポイント
その年の気象条件によって多少ずれたりもするが、一般的に8~9月前半は水深のある荒瀬や急瀬がメインとなる。
最盛期なのでアユにパワーがありアタリ、引きともに最高のトモ釣りが楽しめる。
9月中ごろを過ぎると水温が下がり、アユが産卵を意識して徐々に流れの緩い所へ着き場を変えていく。瀬落ちの脇、ヒラキ、深トロがメインとなる。
九頭竜川の大アユ攻略
九頭竜川では基本的に瀬を攻めることになる。瀬でも釣りやすい流れのアユはすぐに釣られてしまい、大アユにはなかなか出会えない。
オモリなどを使わないとオトリが落ち着かない流れなどにいるので、九頭竜川ではオモリを使った釣りが有効となる。今回は私のオモリ4カ条を紹介したい。
オモリ4カ条
1.イトは絶対に緩めない。
2.最初からオモリを使う。
3.必ず手前から攻める。
4.オモリを過信し過ぎない。
1に関してだが、オモリを使う釣りではイトを緩めると根掛かりする確率が上がる。
そのためイトは常に張った状態をキープする。オトリの動きによって、サオの角度は寝かしたり起こしたりを繰り返す。足を使って上流へ上流へ引き上げるのが基本だ。
2はオトリが弱ってからオモリを付けていたのでは、かえって掛かりが遅くなる。
オトリが元気なうちに、多くのポイントを探った方が効率がいいし、オモリを付けた状態の方がオトリは長持ちする。
3はオモリを付けたからといって、いきなり流芯を攻めるのはオモリ釣りのリズムが狂う。
例えば手前の流れはオモリ0.8号で、少し立ち込んでオモリ1号に替える。流芯は2号で釣るなどして、その川のその流れの押しの強さをしっかり体にナジませるのが大事。
川によってポイントによって押しの強さは違う。その違いを知ると根掛かりなどのトラブルは減るし、川底の形状を把握しやすくなる。
4はオモリの引く釣りのくせが付き過ぎると、釣りが雑になることがある。
オモリの引き釣りで掛かりが悪くなったら、素直にオモリを外し泳がせ気味に釣ると、また違うアユが反応し掛かることはよくある。