磯釣りの他魚として知られるイトフエフキ。ハマフエフキの仲間で、大半の人がエサ取り扱いする。しかし、鮮度がいいものは、刺し身などでおいしいと評判だ。今回は「イトフエフキのステーキ」レシピを紹介する。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター松田正記)
イトフエフキの生態
イトフエフキは外海に多く、フカセで狙うメジナ釣りの時によく見かける。型は15~25cmあり、オキアミはもちろん、キビナゴなど何でも食べる雑食性。潮の動きが鈍い岩礁を好み、メジナの食い気がない時間帯に活発にエサを求める。
中層から底付近にいることが多く、群れで泳いでいる場合は、かわすことが難しい。南九州では「ロギ」と言い、型がいいものは喜んで持ち帰る人も少なくない。刺し身にして食べると、「コリコリ」しておいしいそうだ。
釣り場での下処理
ハリ掛かりしたイトフエフキは、ナイフなどを使って絞める。その後、水汲みバッカンで軽く洗ってクーラーに入れる。どの魚にも言えるが、しっかり冷やしておことが鮮度を保つコツ。魚を入れたクーラーには海水を少し入れ、〝潮氷〟にしておくと間違いない。
自宅での下処理
持ち帰ったイトフエフキはウロコをはがす。この時、水を入れたボウルの中ですると、ウロコが飛び散らないことも覚えておこう。
次に頭を切り落とし、わたを取って魚の内側(腹)をしっかり水で洗う。
背ビレと腹ビレを取る
次に背ビレと腹ビレを取る。工程としてはまず、3枚におろす要領で、背側から包丁の先端を5mmほど入れていく(魚の両面ともに包丁を入れる)。
そして尾っぽのほうを包丁の後ろの刃で押さえ、魚(胴)を持って「ビリビリッ」とはがす。腹ビレも同じ要領で。
ちなみに小グロやメイタなどもこの方法で簡単にヒレが取れる。釣り人の間では「ゴジラを取る」とも。
切り目を入れる
下処理の最後は尾っぽを切り落とし、魚の胴の部分に切り目を入れる。中骨まで届くくらいに深く、1~2本(筋)入れるといい。切り目を入れることにより、火が通りやすくなるだけでなく、味がよく染みて身離れもよくなる。