アユのトモ釣りオススメ河川として、興津川を紹介する。おもな支流に、黒川、布沢川、中河内川、小河内川があり、中河内川は比較的規模が大きく短竿でのアユ釣りが可能。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース特別版APC・藤崎信也)
人気の高い興津川
山梨県・静岡県境の田代峠に源を発する興津川は、清水市清水区内を南流したあと、駿河湾に流入する延長22kmの二級河川。おもな支流に、黒川、布沢川、中河内川、小河内川があり、中河内川は比較的規模が大きく短竿でのアユ釣りが可能。
流域には茶畑が広がり、近くには三保の松原などがあり風光明媚な場所。また、由比のサクラエビやシラス、遠洋漁業の基地としての焼津など、周辺はグルメにも事欠かない。都内からはやや距離のある釣行となるが、昼は釣り、夜はグルメと遠征するには最高だ。
同川の天然遡上については情報が入っていないが、漁協では4月に入ってから、放流を開始しており、5、6回に分けてこまかく分散放流されている。例年通りなら、人工産、海産などを4t近く放流する。
中規模河川であるにも関わらず、同川の人気は高い。その理由は東日本で解禁が早い河川の1つであることが挙げられる。例年、同川は5月20日に解禁。解禁日には、遠くは東北や関西圏から遠征する人も少なくない。きめこまかい肌と香り高き魚体も人気の理由。比較的穏やかな川であるため、釣りやすいのもその魅力だろう。
初期は上流で良型放流狙い
同川は初期、盛期、終期で釣り場やポイントが異なる。初期の下流は天然遡上が多く、小型ばかりで釣趣にやや欠ける。初期は、型のいい放流物が多い上流部を狙う。
遡上が成長した盛期は全川で釣果が望めるが、上流域は避けたほうがいい。アブがうるさく、バーベキューの盛んな土地がらである。上流部はキャンプ場が多く川遊びが始まると釣りにならない。終期には、天然アユが20cm超級にまで成長し、それらを狙う。