アジ・メバルといった魚を狙うライトゲームでは、夜の漁港の、常夜灯の光の下が確実なポイントとなる。しかし単に「常夜灯下」のみならず、その他の類似ロケーションもある。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
なぜ常夜灯下に魚が集まるのか
まずは常夜灯効果というものを確認したい。夜の常夜灯下は、海面に光が当たることで、そこに植物性プランクトンが増殖する。
それを食べにアジやメバルが入る。明暗の「明」の部分ではアジが釣れ、「暗」の部分ではメバルがくる。ライトゲームの常套パターンだ。
人的プレッシャーも高い
通常、海面に近い常夜灯下の場が、間違いなく魚が入りやすい場所とはなる。できれば、足場は少し高いくらいの方がいい。あまり足場が水面に近すぎると、釣り人の影が水面に落ちてしまい、魚に見られてしまうからだ。足場がやや高い常夜灯下、これが最上の条件だ。
しかし往々にしてそういう場所はポイントが絞られる上、連日アングラーが入って、人的プレッシャーがかかっている。そのため、魚がスレきっていて、食ってこないこともある。そこで探したいのが、単純な常夜灯下ではない、常夜灯下類似の場所だ。
海から離れた常夜灯
「海沿いの遊歩道」という感じで多いのが、海から少し離れたところに常夜灯が連なり、夜には良い雰囲気を作っているような場所だ。つまり、常夜灯が漁業関係者のために光を灯しているのではなく、その場のムードを作るために場がライトアップされている。
こういう場所は常夜灯が単本ということはなく、複数が連なることで、海側に微妙な淡い光を投げかけている。表層~表中層がプランクトンパターンになりやすい場所だ。
建物の照明
海の背後に商業施設などが入っている場合、その光も絶大に効いたりする。代表的なものとしては、海沿いのアウトレットパークや、何かの催事場になったりする場所だ。釣り禁止となっていないなら、人の目を気にしない限り、サオを出せる。
建物の照明パターンは結構見逃されがちなもので、筆者が隠し持っているポイントも、実は建物の照明パターンがほとんどである。微妙な明暗しか頂戴できないが、その目立たなさゆえにアングラーが打たないせいで、シーズンには入れ食いになったりする。
路上の外灯
海沿いの道路を車で走っていると、すぐそこに海がある道の途中に、ぽつりぽつりと外灯が立っていたりする。これが白色系のナトリウム灯の場合、かなり期待できる。車を停めて安全に釣りができるなら、一度様子を見てみよう。
一般に白系のナトリウム灯の方が魚も寄りやすく、アングラーたちの話でも、釣れやすいといわれる。見た目のイメージ的にも白の方が光として強いし、そのためにプランクトンの光合成が活性化されやすいからなのか、それは私の知見では不詳だが、ひとつ、おそらく間違いない持論がある。白系のナトリウム灯には、羽虫が集まりやすい特徴があるのだ。
アジやメバルに実はフライ(毛バリ)の釣り方があるらしい。羽虫パターンとでもいうべき落ちパクがあるので、プランクトンパターンと共に意識して、ハリにティンセルのついたメタルや毛バリに類似したルアーで水面をトゥイッチさせるなどして反応を見るのもいいかもしれない。