鹿島沖ヤリイカ釣りで50cm「パラソル級」含み多点掛け堪能【桜井丸】

鹿島沖ヤリイカ釣りで50cm「パラソル級」含み多点掛け堪能【桜井丸】

関東地方に春一番が吹いた翌日の2月5日(金)、茨城鹿島新港の桜井丸から良型ヤリイカを狙った。

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(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・大村隆)

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船釣り イカ釣り

桜井丸でヤリイカ狙い

人気は高く、多くのファンは集まっていたが「ゆったりと楽しんでほしい」という船宿の心意気で急きょ、2隻出しに。私と3人の釣友は、大川真一船長が舵を握る23号船に乗り込み、左舷ミヨシから並んで座る。

まだ暗い4時50分、桟橋で手を振る女将に見送られて出港。天候は晴れで、前日の強風はすっかり収まった北西の微風。穏やかな海上を走ること70分でポイントの寒猫に到着。釣り場は広大で、独り占め状態。

「はい、着きました。準備してください」のアナウンスで、船べりに円筒形ツノ投入器を立てかけ、プラヅノを差し込んでスタンバイ。やがて、イカの群れを捉えると「はい、いいですよ。水深は138mです。底から上10mまで反応があります」のアナウンスがあった。

イカの視界を意識してアピール

イカは最初に目に入った仕掛けに反応することが多い。オモリを前方へ目いっぱい投げたら竿先を下げて海面に向け、ミチイトとガイドの摩擦抵抗を極力低減。少しでも早く海底に到着するよう工夫する。フワッとイトフケが出たら着底のシグナルで、高活性時はこの時点で掛かっていることがある。慎重にイトフケを取り、竿を注視してアタリを見るが着乗りはなかった。

鹿島沖ヤリイカ釣りで50cm「パラソル級」含み多点掛け堪能【桜井丸】タックル図(作図:週刊つりニュース関東版APC・大村隆)

(1)竿先を海面から目線の高さまでソフトにシャクり上げたら一拍入れる。

(2)さらに頭上まで竿先を上げる。

(3)ポーズをいれてアタリを見る。

(4)リール1回転ぶん巻き取りながら竿先を海面に戻して再度シャクり上げる。

(5)1~4の動作を繰り返しながら底上18mまで誘い上げ、3往復したら一気に30m巻き上げてイカの視界から仕掛けを消す。

(6)落とし直して再び誘う。

パラソル級ヒットで好調の予感

海底近くでクッとわずかに竿先が押さえ込まれる反応があり、軽くあおるとグッと確かな乗りの感触に変わった。「まずは顔を見たい」とすぐに電動リールのスイッチON。中速で巻き上げながら船の上下動に合わせて竿を操作、ミチイトを緩めず、張りすぎないようにコントロールする。

鹿島沖ヤリイカ釣りで50cm「パラソル級」含み多点掛け堪能【桜井丸】グッドサイズ浮上(提供:週刊つりニュース関東版APC・大村隆)

イカリングが見えたところで竿を立てて引き寄せ、プラヅノを投入機に戻しながらたぐり上げていくと、下3番の赤帽スッテを抱いたパラソル級。ミヨシに向かって並ぶ釣友たちも同サイズを取り込んで笑顔を見せている。誰もが「きょうはいけそうだね」と気合が入った。

サメ&サバに苦戦

船長はつねに魚探を見守り、反応が薄くなると竿上げの合図を出して次なる群れの探索に入る。合図で投入すると、またも海底近くでズシッと乗った。追い乗りを狙って手巻きでゆっくり上げていくと、さらに重量が増して多点掛けの感触。

慎重に巻き続けてもう一息、いきなりガッガッときてテンションが消える。紛れもなくサメの襲撃で、上がってきたプラヅノは上2本がひらひらと風に舞うのみ。右舷でも2~3人が被害に見舞われて、船長はすぐに移動、次なる群れを求める。

「今度こそは」と気合を込めて投入するが、すぐに竿先がブルブルと震え始めた。次の招かざる客はサバだ。急いで巻き上げると小~中型がオールヒット。「またサメにやられたよ」とか「サバの邪魔にうんざり」など嘆き節が次々に聞こえてくる。

鹿島沖ヤリイカ釣りで50cm「パラソル級」含み多点掛け堪能【桜井丸】初挑戦でゲット(提供:週刊つりニュース関東版APC・大村隆)

船長はこれらの魚を避けようと、こまめに移動して懸命な操船を続ける。おかげで一荷の連チャンがあり、ツ抜けまでもう一歩のところで釣果を伸ばした。

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