神奈川県城ヶ島沖で、冬の時期には最上級の鍋の具となる「オニカサゴ」を狙った。釣りの基本とともに当日の釣行をレポートしよう。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・前島宣秀)
城ヶ島沖でオニカサゴ釣り
城ヶ島沖エリアのオニカサゴ釣りの特徴としては、水深100~150m程度の比較的起伏が激しい場所を狙う。シーズンは鍋の時期である秋から冬の釣り物として出ている船が多いが、通年のメインターゲットで狙っている船もある。
また、この海域でのオニカサゴは大きくても1kgクラスとのこと。オニカサゴのほか、定番ゲストのウッカリカサゴや、時にアカムツも釣れる。
オニカサゴの毒針に注意
オニカサゴは体中に毒針があり、手で触るのも怖い形相。その姿から鬼に例えられている。釣り人は「鬼退治」なんて洒落た言い方もするが、返り討ちもしばしば。ちなみに関東で釣れるオニカサゴは正式には「イズカサゴ」である。
オニカサゴの毒トゲが刺さると激痛が走り、数時間苦しみ、釣りどころではなくなる。毒が入った箇所は赤く腫れ、時に全身に痺れが出たり、呼吸困難になるケースもあるので要注意だ。
もし刺さってしまった場合は、50℃前後のお湯に患部を1時間程度漬けておくと痛みの軽減、毒素が広がることを抑えられるが、それでも痛みがある場合は病院に行くことを強く勧める。ちなみに毒のあるトゲは顔周り、背ビレ、両腹ビレ、尻ビレにある。
大型の場合はニッパーを使用したり、包丁でヒレの付け根でV字に落とすと良いが、小型の場合はハサミで切った方が早い。毒針は切っても毒針、細心の注意が必要だ。船上で処理をする場合、必ず袋に全て入れて捨てること。しかし、自宅で慎重に処理をした方が怪我も少なく周りに迷惑をかけない。
オニカサゴ用タックル
今回、筆者が使用したタックルは竿がリーディング200H、リールはシーボーグ300Jであるが、竿は必ず先調子で感度が良いものをオススメする。道糸はPEライン3号、オモリは120号を使った。
当日の仕掛けは片テンビンに仕掛けの全長1.8m、幹糸はフロロカーボンライン6号を1m、三つ又サルカン下のハリスは80cm、ホタ針18号を使った2本バリ。ハリスには蛍光玉のみを通すのを基本としたが、仕掛けのアピールが肝と言われるほどで、タコベイトやマシュマロボールをはじめ、いろいろな仕掛けを持参して試している。また、根掛かりも多いので予備の仕掛け、オモリは必須である。
当日乗船したいわき丸はアコウダイ釣りを通年実施しており、相模湾の海底を熟知、深場用レンタルタックルも無償で貸し出している。初心者には出船前に熱血指導がある。