大阪湾フカセチヌ攻略法!【タックル・仕掛け・エサ編】

大阪湾フカセチヌ攻略法!【タックル・仕掛け・エサ編】

近場の漁港波止堤防で手軽に狙える大物の代表といえば、何といってもチヌ(クロダイ)。そのチヌが、いよいよ乗っ込みの本番を迎える。いろいろな釣り方が楽しめるチヌだが、今週のつり作戦ではフカセ釣りでの攻略法を取り上げた。解説はこの釣りに精通した関栄一さん。大阪湾を例にタックルやポイント、釣り方を紹介してもらっているので、ぜひ参考に乗っ込みチヌの快引を楽しんでほしい。

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堤防釣り 海釣り

チヌ(クロダイ)の乗っ込み

大阪湾フカセチヌ攻略法!【タックル・仕掛け・エサ編】サオを大きく曲げてのやり取りはスリル満点。

3月に入ると気温も暖かくなるが、春の訪れとともに気になりだすことがある。
チヌの乗っ込みだ。

「今年はいつ、どこから始まるんや?」と、毎日釣り情報とにらめっこすることになる。

いよいよ待ちに待った、大阪湾のチヌの乗っ込みシーズンの到来だ!

数、型ともに期待できる乗っ込みの始まりは、例年大阪湾奥の水深のあるポイントから、水温の上昇とともに浅場へと移行していく。

今回は例年の「勝ちパターン」も踏まえて、大阪湾のフカセチヌ攻略法を紹介したいと思う。

タックル

大阪湾フカセチヌ攻略法!【タックル・仕掛け・エサ編】参考タックル図。

タックルは、5m前後の磯ザオ1号程度に2000番程度のスピニングリールを使う。

リールには1.5号程度のナイロンラインを巻いておく。

ラインの号数は、人それぞれ好みがあるので、「これでないといけない」ということはない。

ただ、細いとさばきがいいかわりに、ラインブレークのリスクがあると考えてほしい。

私はどうせやるなら人より多く掛けたいし、スリルも味わいたいので、ミチイトは1.5号以下と決めている。

細いラインを使う上での絶対注意しておきたい要素としては、「アワセは超ソフトに」ということが第一だと思う。

ハリスもラインの号数に合わせて設定する。

ハリスも1.5号で十分だろう。

また、バランスを考えてサオは極力軟調子のものを使いたい。

最近のチヌ専用のフカセザオは素晴らしく、圧倒的に楽にやり取りできる。

軽くて長時間の釣りでも疲れないのでお勧めだ。

フカセ釣りでこだわりたいのは、やっぱりウキだと思う。

波止からのチヌ釣りでは昔から「棒ウキ派と玉ウキ派」に別れているが、どちらにも共通して言えることは、大阪湾ではウキを浮かべてアタリを取って釣りをする以上、最低でもオモリ負荷3B以上のウキがいいということ。

理由は淀川大和川などの多くの川に挟まれた汽水域であるため、塩分濃度の濃い水流は底に沈殿する傾向にあり、また多くの商船が行き来するために、本来の自然の潮の流れとは違う複雑な潮流を形成しやすいから。

水面15cm程度は川のように流れていても、その下は流れていなかったり、真逆に流れていることが多々ある。

仕掛け投入ごとに複雑な潮の流れをよく観察し、常にかわる状況に柔軟に対応してほしい。

使用するハリにもこだわりがある。

チヌ釣りは、さしエサに関してはまきエサに同化するよりも、目立ってナンボのようなところがある。

用意するさしエサのオキアミなども大は小を兼ねるで、極力大きいものを選択したりするのだが、エサの大きさに合わせてハリの大きさも柔軟にかえていく必要がある。

私の場合、大は標準的なチヌバリ4号程度から、小はアブミ系のグレバリ4号程度を使う。

使うさしエサも多様化してきているので、ハリ選びも柔軟に考えよう。

仕掛け

仕掛けでこだわりたいのは、やっぱりウキ。

自作で作ったりしている人もいるほど、ウキは釣果を分ける大事な道具だと思う。

先に説明した通り、ここではオモリ負荷3B以上ある仕掛けの説明で行いたいと思う。

詳しいレイアウトは仕掛図を参考にしてほしいが、アドバイスとしては極力トラブルが少ないシンプルな仕掛け作りにこだわることだ。

最近では食わせるためのさまざまなアイテムが釣り具店には売られている。

厳しい状況の中から1匹を釣り上げるための裏ワザのようなアイテムもあるが、フカセ釣りの基本の仕掛けというのは、そもそもシンプルなものなので、初心者や中級者ほどこだわってほしい。

「もっとシンプルにできないかな?」という思考の方が、上達の手助けになるように思う。

エサ

大阪湾フカセチヌ攻略法!【タックル・仕掛け・エサ編】お気に入りのエサ各種。

エサはさしエサ、まきエサともに写真のセットが最近の私のお気に入りで、オキアミから何から自宅で保存しておけるのがうれしい。

中でも常温保存できるオキアミは、思いついた時、時間ができた時にサッと釣りに出かけることができるので、手放せなくなってしまった。

また、まきエサに入れる配合材に関しては、市販のもので十分。

そして、まきエサを作る際に入れる水の量であるが、メーカーが何度もテストを重ねてなかなか信用できる分量を示唆してくれている。

配合エサの袋の裏に推奨の水分量やレシピが紹介されているので、これはぜひ参考にするといいと思う。

さしエサは、近年の大阪湾のチヌも少々手強くなってきていて、同じさしエサを使い続けるよりも目先をかえる意味で多様なエサは用意しておいた方がいいだろう。

<週刊つりニュース関西版 APC・関栄一/TSURINEWS編>

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この記事は『週刊つりニュース関西版』2018年3月16日号に掲載された記事を再編集したものになります。