「東京湾のバチコンを楽しもう」と1月22日(水)に横浜山下橋の渡辺釣船店へ。この日の午前LTアジはエサ釣りが10人ほどで、バチコンは私だけ。左舷ミヨシに釣り座をとって、7時に出船した。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 渡邉長士)
バチコン攻略法
東京湾のバチコンの攻略法を解説する。
バチコンとは
アジ釣りといえば、手軽な堤防でのウキ釣りや豪快なカゴ釣り、船ではビシ釣りやよりライトなタックルでのLTアジなどがある。入門者からベテランまで幅広く愛されるターゲットだ。
近年では手軽で奥深いアジングの人気が高まり、そのルアーフィッシングは船釣りまでも広がりを見せている。
ここ数年で人気急上昇しているのがバチコン。バーチカルコンタクトの略で、縦方向に攻めてポイントにコンタクトさせる釣り。言葉だけでは「難しそうだ」と感じてしまうが、仕掛けはルアーフィッシングのダウンショットリグや胴突きと変わらない。
バチコンの発祥
バチコンは福井県の小浜や三重県の尾鷲が発祥とされており、現地では40cmを超えるような大型がメインターゲット。夕方から出船し、暗くなったころに集魚灯で魚を寄せて釣るのがスタンダードだ。
一方、東京湾では違ったスタイルで楽しめる。それがLTアジ船への便乗だ。
LTアジとバチコンの違い
LTアジ船は水深10~30mほどの、比較的浅場のポイントを攻めることが多く、タックルはライト。出船は明るい時間帯なのでビギナーや女性から人気。
仕掛けやコマセの振り方、タナの探り方、手返しなどで釣果に差がでることがあり、ベテランにもファンは多い。
そこに便乗してルアーで狙うのだが、エサもコマセも使わないので臭いや汚れが少ない。タックルがよりライトなため釣り味は抜群に面白い。ゲーム性が高く、ロッドをひったくっていくような豪快なアタリはあるが、釣果を分けるのは小さな反応を感じ取ってアワせていけるかどうかという繊細さ。
また、反応がいいルアーのサイズやカラー、ロッドアクションを探っていくのが釣果を伸ばすコツ。ヒットすればビシがないぶん引きはダイレクトだ。
バチコンのタックル
ロッド
バチコン専用は増えているが、7ft前後でキャストウエイトが10~15gのアジング・メバリング用、スピニングのバスロッドで代用可能。キス竿やカワハギ竿を使っても面白い。
リール
小型スピニングリールにミチイトはPEライン0.4号。リーダーはフロロカーボンライン2号を1.5m結ぶ。ステイトは2.5号前後を1~1.5m。
オモリはナス型オモリの5~15号を水深や潮の速さで使い分けよう。
仕掛け
主流になりつつあるのが「逆ダン」。逆ダウンショットの略だ。通常のダウンショットはハリを結んだ下にオモリを結ぶ胴突きのようなもの。
逆ダンはリーダーにジグヘッドを結び、ステイトをリーダーに編み込んで後付けする方法。編み込みはステイトをリーダーにかた結びをしたあとハーフヒッチを7回してズレにくくさせる。編み込み部が固定されていないため移動できるのがメリット。エダス部の長さを自由に調整できるのだ。
慣れない人は、三つ又サルカンを使うことを勧める。エダスの長さは変えられないが、仕掛けを簡単に作ることができて、イトヨレを防げる。エダスはフロロカーボンライン1.5~2号で長さは10~20cm。
ジグヘッド
アジやメバル用を使う。重さは0.5gを基準に0.3~1gを用意しておこう。ハリのサイズや強度はいくつか準備しておくと魚のサイズに合わせて変更することができる。
ワーム
ソフトルアーは1.5~3.5inchのストレート系が基本。カラーによって反応は大きく変わることが多いので、数種類用意しておくといいだろう。
バチコンの釣り方
オモリを着底させて軽くラインを張った状態で待ち、アタリを感じたら素早くアワせる。
ほかにもカワハギ釣りのように、オモリを海底に着けたまま竿先でシェイクしたり、オモリが着底してからさらに送り込んでジグヘッドをフォールさせたりするのも効果的。
反応がない場合は数m巻き上げて落とし直すとリアクションで食ってくることがある。
ほかにもシェイクしながらの巻き上げやテンションをかけながらゆっくりオモリを下げていくのもありだ。
<週刊つりニュース関東版 渡邉長士/TSURINEWS編>