荒波で知られる冬の日本海の底には、たっぷりの栄養を蓄えた白子を持つ冬に旬を迎えるマダラが潜んでいる。特にマダラは足がはやい魚で知られており、お刺身は釣り人の特権と言える。絶品マダラの白子を求め、極寒の新潟県寺泊港の克栄丸を訪れた。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・松浦)
後半はオマツリばかり
すかさずアタリが出て、巻き上げてくると今度は大型のマダラが現れた。1投目、2投目と幸先よく連釣して、爆釣を予想して釣れすぎた魚をどうするか考えていると、ここからオマツリが始まった。
どうやって仕掛けを投入しても周りとオマツリ。残念ながら残り時間はオマツリした糸を解いてを繰り返して、終わりの時間になってしまった。
しかし、それでも結果的には個人では2匹、船中53匹。十分な結果である。感覚的にはオマツリせずに無事仕掛けが海底へ着けば釣れるイメージ。そして釣果のマダラに白子が入っているかドキドキしながら帰路に就いた。ちなみに筆者は、残念ながら2匹ともハズレ。あまりの悔しさに翌週また船に乗り、どうにか無事に白子を口にすることできた。
マダラの白子
マダラは冬に旬を迎え、白子と卵を腹の中に宿す。特に白子が絶品で1度食べたら病みつきになる美味しさだ。軽くボイルしたものを、ポン酢をかけ口の中へ放り込めば祝福の時が訪れる。
一口噛むたびに、トロトロの旨みが濁流のように溢れでてくる。これがたまらなく美味しい。釣りたての新鮮なものだから臭みもなく半生でも食べることが出来るのだ。まさに足のはやいマダラを新鮮なうちに楽しめるのは、釣り人の特権である。
「強風、高波、極寒」この3つの苦労を忘れさせ、毎年この時期になると船へ足を運ばせてしまう。マダラは、それだけ魅力的を持つ魚なのだ。ぜひ一度新鮮な白子を求め、マダラ釣りに挑戦してみてはいかがだろうか。
<松浦/TSURINEWS・WEBライター>