例年年明けごろから京都の伊根周辺では波止からヤリイカが狙える。今年もそろそろ釣れるのでは?と1月11日に行ってきた。が、釣果はなぜかガシラ(カサゴ)・・。初志貫徹の大事さを思い知らされた釣行となった。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・中西)
沖向き波止は満員
「ヤリイカは午後5時ごろに流れる町内放送からがいい」と聞いていたので、それに合わせて自宅を昼過ぎに出発。約3時間のんびりとドライブを楽しんで、釣り場の新崎には17時ごろに到着した。
今年は暖冬のおかげでこの時期の日本海側でも雪の心配はない。スタッドレスを履いていない愛車でも気兼ねなく冬の日本海が満喫できる。温暖化で生態系がかわるのは問題かもしれないが、こういう恩恵もあるので、複雑な思いである。
港内から実績のある沖向きの波止を見ると、ポツポツと釣り人の姿がある。それでも、何とか入る余地はありそうと読んで、荷物を担いで向かった。が、港を回り込んでようやく到着した波止から海を見ると、ウキがびっしり。てっきり皆さんエギングだろうと思い込んでいたが、ほぼ全員がウキ釣り、しかも一人2~3本のサオを出しておられる。いさぎよくあきらめて来た道を引き返す。遅すぎたようだ。
港内でライトロックゲームから
結局、港内の外灯のほど近くに釣り座を構え、いざエギング!と言いたいところだが、はっきり言って港内でヤリイカは厳しそう。一応用意だけして、隣のウキ釣りの方にヒットするようならエギングに切りかえることにして、ライトタックルでロックフィッシュ狙いをすることにした。
釣り開始は辺りがすっかり暗くなった18時ごろ。まずは足元をジグ単で攻める。すると2投目にはガシラがヒット。20cmほどの抱卵した雌であった。素早くリリースして、次を狙う。
ここの波止は垂直の護岸のあちこちに大きな横穴が開いており、際ぎりぎりにリグをフォールさせると、底に着くまでにヒットすることが多い。反応がなくてもゆっくり巻き上げれば、ほぼ毎投途中でアタリが出る。サイズはあまり大きくないが、1投1匹の入れ食いなので、ついつい夢中になってしまった。
表層のメバル狙いは不発
ガシラは十分釣ったので、今度は表層で時折ぴちゃぴちゃ音を立てているメバルらしき魚を狙ってみる。ジグヘッドを0.4gの軽いものにかえて、キャスト。着水と同時にごくごくゆっくり引いて、たまにカーブフォールさせてみる。が、こちらはたまにコツンとアタるものの、魚が小さいのか、なかなかヒットしない。
しばらく狙ったがきっぱりあきらめて、反応のいいガシラ狙いに戻る。やはり最初の1投に反応がいいので、2mほど移動しては際にリグを落として波止を探り、少し型のいいものだけを生かしバッカンにキープ、小型とおなかの大きい個体はリリースしていった。
メバルもヤリイカも釣れていた…
外灯の下をふらふら泳ぐ長い魚をタモですくったり、かなり反応のいいガシラに遊んでもらっているうちに23時、帰宅を約束した時間が迫ってきたので、ここで納竿とした。予定していた釣りではなくなったが、臨機応変に状況に対応できたと荷物を置いた場所に戻ろうとしていたところ、波止の中ほどでメバリングをされていた釣り人に話しかけられた。
メバルは厳しかったろうと釣果を見せてもらったところ、25cmは優に超えているであろうメバルがバケツの中で泳いでいた。話によると沖のボトムでヒットしたそう。表層の小魚に惑わされず、しっかり底まで探ればよかったと、少々反省の初釣りである。
バッカンの中から大きい順に3匹をキープし、荷物の大まかな整理を終えて、トイレで手を洗ってから荷物のところに戻ると、今度は外灯の下でウキ釣りをしていた釣り人に声を掛けられた。「釣れました」と見せてもらったのは、ヤリイカだった。
これで延長を考えたのだが、来週も釣りに行くためにはここでやめておくのが最善と理性が働き、断念。それにしても、ガシラに浮気せずに狙っていればあるいはと、思わずにはいられない1匹であった。
<中西/TSURINEWS関西編集部>
新井崎漁港