1月2日(木)、栃木県真岡市を流れる五行川の支流にあたる行屋川へ淡水小物釣りに出かけた。まさかの魚影の濃さに驚きをかくせなかった。
(アイキャッチ画像提供:週間つりニュース関東版 APC・岩井一彦)
行屋新橋下流で淡水小物釣り
10時すぎ、五行川合流点にある田町公園に到着。風もない穏やかな晴天。羽虫が飛び交っており、上着がいらないほどの暖かさだ。
上流のセキ下に釣り人がいたのでさっそく、様子を見に行くと地元の人が、リール竿を出していた。「寒ゴイ狙い」とのことで、「ヤマベ等の淡水小物釣りは行屋新橋下流の藻が多い区間がいい」と勧められた。
そこで川沿いの遊歩道を下流に歩きながらポイントウォッチング。日当たりのいい行屋新橋橋下の平瀬ではヤマベとハヤが川幅いっぱいに広がり真っ黒になって群れている。なかには20cm級のハヤや15cm級ヤマベの姿も見られる。
この時期にこのような光景を目のあたりにするのは初めての経験。かつてない魚影の濃さに驚く。ここでは釣り不能なので橋下流の藻が茂る区間を探ることに。藻の切れ目でも魚影が見られたので、魚影が濃そうな藻が開けた場所で竿を出してみた。
当日のタックル
タックルは3.2mのカーボン製清流竿に天上イト0.6号1m、ミチイト0.4号を竿尻まで。ハリは白ハエヤマベ2号でハリスは0.3号7cm。丸カン小小を介してミチイトに接続。ウキは軸付きセル玉8mmを1個ゴム管止めして6号ガン玉2個を打って浮力を調整。
エサは軟らかめの野釣りグルテンダントツを米粒大にしてハリ先に小さく丸めて付ける。ウキ下は水深より長めの60cm。ミチイトは張り気味に、エサがウキより先に流れるよう竿を操作。
銀白色の美しヤマベが顔見せ
藻の切れ目をヘチから沖へとコースを変えながら流していると流心の藻の陰で魚がキラリ。すぐにスーッとウキを消し込む。
軽く手首を返してアワセを入れるとグリッ、グリッとした感触が手元に伝わり強烈に引き込む。藻に潜られないようにやり取りして取り込んだ1尾目は13cmのヤマベ。銀白色の美しい魚体だ。
続けて同様なアタリでこの魚が3尾まで入れ食い。その後は1投に1回はアタリがあり、3~5流しに1尾の割合で釣れる。型は大小さまざまで、釣れてくるのは全てヤマベ。
しばらくここでこの魚と遊び、20尾以上バケツに納めたところで場荒れ気味か徐々にアタリが遠くなったので、さらに下流へ小移動した。
さらに15mクラスも追加
すると対岸のボサ下の藻の切れ目でヒラを打つ魚を発見。早速この周辺を探ってみた。ヒラを打っている場所の上流1mぐらいに仕掛けを投入。底を小突くようにオモリを足して流し釣りをすると2流し目にウキが引かれると同時に底で銀鱗が光った。
軽く竿を立ててアワセを入れると強い引き込み。竿を操作して手前に引き寄せると15cmのヤマベだった。婚姻色は出ていないが尻ビレが長いのでオスのようで、野武士のような顔つきが印象的だった。
オレンジ煌めく18cmのハヤ
次はウキが着水すると同時に小さく刻み、流れに逆らうようにウキを動かす。聞くように竿を立てると、ガツンときてこれも引きが強く、手元に寄せると、腹部のオレンジラインが美しい18cmのハヤだった。
その後はアタリが断続的となったがヤマベの型は12~15cmと良く、たまに15~20cmのハヤが強烈に竿を絞り込み楽しめた。13時すぎに納竿。
当日の釣果
正味2時間30分の釣果は10~15cmのヤマベが38尾、15~20cmのハヤが8尾。珍しくカワムツは1尾も釣れなかった。魚は全てリリースした。魚影はすこぶる濃く、暖かい日に狙えば数、型とも十分楽しめるだろう。
なお、当日竿が出せなかったが、五行川の御橋周辺も寒の時期の好ポイント。セキ下は工事中で立ち入り禁止だが、橋下の橋脚周りのトロ場を4m前後の竿で流し釣りすると、良型ハヤ、ヤマベが釣れる。
また川に隣接する大前神社は日本一えびすで有名。また宝くじの神様としても知名度が高い。商売繁盛、金運招福などを祈願するといい。
さらに周辺には観光イチゴ園(1月2日~)もあり、春の味覚を先取りすることもできる。
<週刊つりニュース関東版 APC・岩井一彦/TSURINEWS編>
行屋新橋周辺