児島玲子が初の『船上プチ同窓会』開催 〜みんなの『釣り夢』応援します〜

児島玲子が初の『船上プチ同窓会』開催 〜みんなの『釣り夢』応援します〜

釣りをオリンピック競技へ!という訳にはいかないが、TSURINEWSでは2020年に向けて「みんなの『釣り夢』応援します ~Callenge Project~」を始動。第1回目となる児島玲子さんの「夢」応援企画をお届けしよう。

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(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 編集部・佐藤)

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船釣り エサ釣り

みんなの『釣り夢』応援します!

TSURINEWSでは、2020年に向けて「みんなの『釣り夢』応援します ~Callenge Project~」を始動。一般公募した釣り夢を、年間を通して実現していく様子を記事化していく予定だ。

記念すべきオリンピックイヤーにたくさんの釣り夢を応援したいという釣りメディアとしての想いからスタートしたこの企画、釣りの幅広い楽しみ方や、人生と釣りの交わり方などを紹介することで、未経験者と釣りの接点を作っていくことを目標としている。

第1回目は「児島玲子の『釣り夢』」

みんなの『釣り夢』応援しますプロジェクト第1回目は、女性アングラーの第1人者「児島玲子」。2020年3月にプロアングラーを引退する児島玲子さんに出演をオファー。彼女と話を進めていくと、「長く釣りをしてきたのに、身近な人とやったことがなくて。仕事を辞めてからも釣りという趣味を続けていくうえで、この機会にぜひ、やってみたい」と、テーマが決定。12月上旬に『船上プチ同窓会』を開催、密着取材した。 

児島玲子プロフィール

日本を代表するプロアングラー。愛称は「コジレイ」。1974年7月20日生まれ。神奈川県横浜市出身。釣りとの出会いは、テレビ番組内のアウトドア企画。渓流、船釣り…とこなすなか、数人いた女性アイドルで、船酔いせず唯一残ったのは、児島玲子だけだった。

本人の努力はもちろん、釣運も味方して釣りの世界へ。その後、釣り番組「釣りロマンを求めて」に出演、シマノイメージガールとして活躍(~2012年)。2014年、ダイワ(グローブライド)と契約、2020年3月いっぱいでプロアングラー引退を発表。

中学&高校の仲間と『船上プチ同窓会』

この日、玲子さんの声がけで集まったのは、中学から親友の優子さん、高校時代に出会った花さんと綾乃さんの3人。個々には時々会っているというが、全員がしかも昼間に会うのは初めて。「なんだか不思議な感覚だよね」と笑う。

児島玲子が初の『船上プチ同窓会』開催 〜みんなの『釣り夢』応援します〜出船前に港で記念撮影(提供:週刊つりニュース関東版 編集部・佐藤)

待ち合わせたのは東京湾・横浜山下橋にある渡辺釣船店。初心者でも手軽に楽しめるLTアジの午後船をチョイス。普段と変わらず、出船の1時間前には宿へ到着。

駐車場では、午前船から上がってきたオジサンに「いつも釣りバカ観てます」と声をかけられ「ありがとうございます」と会釈。いくらプライベートとはいえ、声をかけられたり、写真やサインを求められるのは仕方ないのかもしれない。それでも、きょうは幼なじみのみんなで楽しんでもらいたい。

釣りには真摯に向き合う

彼女が釣りを生業とするうえで、いつも心掛けていたこと。それは、遅刻しない。朝は元気よくあいさつするの2点。

あくまで基本的なことだが、釣りの朝は早い。二十四年あまり、遅刻はないというのはすごい。乗船後、4人分をタックルセッティングすると、船べりからビシを下げ、サクサクっと基本の釣り方をレクチャー。「うんうん」と、うなづきながら教わる側、教える側とも、ここは気の知れた仲間とはいえ笑顔はなく真剣そのもの。釣りには真摯に向き合う。

児島玲子が初の『船上プチ同窓会』開催 〜みんなの『釣り夢』応援します〜出船前にレクチャー(提供:週刊つりニュース関東版 編集部・佐藤)

児島玲子は意外とスパルタ?

12時30分、片舷10人以上の大盛況で桟橋を離れる。ポイントはわずか10分ほどの近場。ベイブリッジを間近に見る水深15mで開始。ビシにコマセを詰めるまではなんとかクリア。しかし、ここで最大の難関、エサ付けが待ち構える。初心者はもちろん、女性がもっとも苦手とする青イソメの装餌。

「動きのいい中間から下のほうを、こうやって1cmくらいに切ってチョン掛け」。説明しながら小指の爪で簡単にカット、ハリ付けするシーンにみなポカーン。

間髪入れず「はい、やってみて」と、かなり厳しい指導。思わず、「スパルタですね」と声をかけると「そうですよ。子どもじゃないんだから」と、きっぱり。『よく考えれば、釣り教室じゃないんだし、基本的なことさえ教えれば、あとは友だち同士対等に楽しまないとね…』。

まずはお世話係を

そんななか、一人がエサ付けにかなり苦戦している姿を見て「エサ慣れた?イソメと仲良くなった?」と冷やかす。

開始から30分、実釣取材なら、手返しよくコマセを撒いて、「釣らなきゃ」となるところだが、きょうは人数分のおかずが釣れればOK。「群れが回ればそのうち釣れるでしょ」と、の~んびり。

このあと、余計なアドバイスはなし。それでも、手ぶら釣行の仲間にタオルを配ったり、「コジマレイコ」と書かれたハサミやグリップを手渡す。名前を書いている理由を聞くと、「誰かに持っていかれてしまうのか、いつのまにかなくなっていることが多くて…。だから名前を書いてます」という。

さらに、綾乃さんがイシモチを釣ると、エラをチョンっと切って血抜き。サバが上がれば、首を折ってバケツへ。

釣れない友人はいじり倒す

13時30分すぎ、みんながひと通りできるようになったところで第1投。数投後に掛けると、コンスタントに釣っていくのはさすがプロ。周囲が散発のなか、1投1尾を抜いていく。

やがて、時合いになるとミヨシの花さんは、置き竿にもかかわらずダブルで連チャン。なぜか優子さんだけが蚊帳の外でアタリがこない。「私だけ釣れない。どういうこと?」と、半ばキレ気味の彼女を横目に、玲子さんは一荷で取り込みながら「魚はいるってことだよ?」「ほら、また釣れた~」と、わざわざヒートアップさせるようなコメントで闘志に火をつける。

プライベートらしい絡みも

14時30分、ついに優子さんにアタリ。本命を取り込みながら、「これはこれで大変な仕事だね。体力いるし、釣らなきゃってプレッシャーもかかるよね」の問いかけに、「きょうは午後出船だけど、いつもは一日船で朝早いし、ずっと船のうえだからね。なかなか釣れないときは根気と体力勝負だよ」。

日が傾くにつれ、さらにアジの活性が上がる。ここまで無口に続けていた綾乃さん。釣り上げたアジをハリから外すとき、口からはみ出た青イソメを見て「この子、エサを食べれていない。かわいそう~」と独り言。

すかさず「その感覚がわからない~」と突っ込む児島玲子。終始、リラックスした表情で、みんなとスマホで写真を撮ったり、ときには竿を置いて景色を眺めながら、友人たちのスナップ写真をパチリ。風が冷たくなった16時10分に沖上がり。足下のバケツから魚を手際よくクーラーに移す姿に「さすが慣れてるね~」と一同、口を揃える。

実釣後の児島玲子の感想

児島玲子が初の『船上プチ同窓会』開催 〜みんなの『釣り夢』応援します〜釣れたアジとみんなで記念撮影(提供:週刊つりニュース関東版 編集部・佐藤)

港に戻る途中、感想を聞いてみた。「みんなが隣で釣りをしていることが新鮮だった。釣りはその人の性格がすごく表れる。いつも騒がしい仲間が妙に静かでした。二人は少し酔ってたみたいだけど(笑)。

それでも、釣れたときはみんな笑顔になる。その表情を見ていたら、なんだかうれしいような、温かい気持ちになりました。学生時代の体育祭や文化祭のように、仲間と何か同じ目的や喜びを共有するということが、大人になってから少なかったから、きょうはすごく楽しめました。ありがとうございました」と締めくくった。

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