ニジマスのレシピおすすめ14選 下処理・さばき方・保存方法も解説

ニジマスのレシピおすすめ14選 下処理・さばき方・保存方法も解説

ニジマスはサケ科の淡水魚で、英名は「レインボートラウト」。スーパーやお寿司屋さんでよく見る「トラウトサーモン」は、多くがこの海面養殖を行ったニジマスで、実は釣りをしない人にとっても身近な魚です。今回はそんなニジマスを美味しく食べるためのレシピを紹介。また、この魚を美味しく料理・保存するには水分を抜くことや臭み取りも重要になるので、食べ方以外にも下処理方法やさばき方、最適な保存方法なども徹底解説します。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)

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目次

ニジマスのレシピ14選

続いてニジマスのオススメの食べ方と調理方法を紹介していきます。ニジマスを調理する際のポイントは水分が多い魚のため、水分を飛ばす調理の仕方で旨味を凝縮させること。水分とともに臭みも抜けるので、料理前のふり塩などは省略せずにしっかり行いましょう。

また、どうしても臭みがありそうな個体の場合は、「ハーブ焼き」や「西京焼き」など味や香りをしっかり加えて加熱する調理方法がオススメです。

塩焼き

塩を振って焼くだけの簡単な料理ですが、ポイントは塩の使い方。焼く前に塩を振って(お腹の中にも振る)馴染ませ水分を出しましょう。このときにお酒も振るとより臭いが取れて、焼き上がりもふっくら仕上がりやすいです。20~30分ほど置いたら、出た水分を拭き取ってからフライパンやコンロなどで焼き色が付くまで焼きます。

ニジマスのレシピおすすめ14選 下処理・さばき方・保存方法も解説ニジマスの塩焼き(提供:TSURINEWSライターてる)

炭火焼き

キャンプ場に併設された釣り堀や、管理釣り場のBBQ場などで、炭火焼きにする機会も多いニジマス。身の水分を遠火の強火でじっくり飛ばせる炭火焼きは、一般家庭の調理器具で塩焼きにするよりも美味しく仕上がりやすいです。串打ちする場合、口から尾に向けて、中骨に絡めるように串を刺します。

ニジマスのレシピおすすめ14選 下処理・さばき方・保存方法も解説口から尾に串を打つ(提供:週刊つりニュース関東版 小谷)

塩は前述の塩焼き同様に、塩をしてから少し置いたほうがベストです。焼く前に化粧塩として全体に少量、尾やヒレには多めに塩を振ると綺麗に焼けます。まずは串を立てる形で、腹側が下になるように遠火で焼き、5分くらいしたら今度は背側を下になるようひっくり返しましょう。さらに5分くらいしたら、網に乗せて皮の両面に焦げ目をつけて完成です。

ニジマスのレシピおすすめ14選 下処理・さばき方・保存方法も解説ニジマスの炭火焼き(提供:TSURINEWS関西編集部 平塚悠介)

一夜干し

一夜干しは水分とともに臭みが抜けるので、ニジマスに向いた調理と言えるでしょう。10%ぐらいの塩水+酒少々の漬け液に1時間程漬け込みます。水気をしっかり拭いたら、干物ネットで外干しするか、脱水シートに包んで冷蔵庫に入れ一晩程度乾燥させ、焼いて食べます。もっと干し時間をかけてしっかりと水分を抜いた干物にしても美味しいです。ただ、乾燥させるほど塩分も凝縮し塩辛くなるので、塩加減は注意しましょう。

ニジマスのレシピおすすめ14選 下処理・さばき方・保存方法も解説ニジマスの一夜干し(提供:TSURINEWSライター松浦)

ムニエル

ニジマスのムニエルも定番料理です。牛乳に10~20分程度漬けて臭みを取り、塩とコショウで下味をつけたら、薄力粉を全体にまぶします。あとはフライパンにサラダ油、無塩バターを入れて両面に焼き色が付くまで焼いたら完成です。

刺身

ニジマスは「サーモン」と同じ魚なので、刺身でも美味しい魚。脂が乗った大型のニジマスほど刺身は美味しく、エビやカニ等の甲殻類を食べて育った赤身の個体が特に評価が高いです。

作り方は三枚おろしにして、皮引き、小骨取りの工程まで行ったニジマスを薄く切れば完成。柵の状態でキッチンペーパーに包み2~3日ほど(毎日ペーパーは替える)水分を取りながら熟成させるのもオススメです。また、カルパッチョなどにしても美味しく食べられます。

ただ、生食する際に気をつけたいのが寄生虫。管理釣り場の場合は食用に管理されている養殖魚が放流されているので安心して食べられる釣り場がほとんどです。しかし、河川や湖など自然環境下に放流されている魚は、放流後の居残り個体も増え、自然のエサを食べている可能性もあるので寄生虫がいる確率が上がります。刺身で食べる場合はマイナス20℃で24時間以上の冷凍を行ったほうがいいでしょう。

ニジマスのレシピおすすめ14選 下処理・さばき方・保存方法も解説刺身はカルパッチョにアレンジしても美味しい(提供:週刊つりニュース関東版 富士村彩花)

ルイベ漬け

ルイベとは鮭やマスの刺身を凍ったまま食べる郷土料理。このルイベを調味料で漬けたものが「ルイベ漬け」で、北海道土産としても有名です。調理方法は一口大に切ったニジマスの半身の刺身を、白出汁小さじ2と塩麹小さじ2のタレに一晩ほど漬けます。

食べる時は醤油漬けのいくらも添えると味わいが増します。本来のルイベのようにわざわざ冷凍する必要はありませんが、冷凍すれば保存も利く利点も。また、そのまま熱々のご飯に載せて半解凍状態で食べるのも美味しいです。

ホイル焼き

ホイル焼きは切った食材を入れるだけなので簡単にできるレシピです。アスパラや玉ねぎ、しめじなど好きな野菜とニジマス、バターをアルミホイルに包みます。フライパンに少し水を張って、包みを並べたら蓋をして中火で加熱。中の水が沸騰してから10分ほど経ったら出来上がりです。お好みでレモン汁や醤油、ポン酢をかけて食べましょう。

ニジマスのレシピおすすめ14選 下処理・さばき方・保存方法も解説ニジマスのホイル焼き(提供:週刊つりニュース関東版 小谷)

西京焼き

白味噌に漬けて西京焼きにするのも淡白なニジマスに味を加えられるので美味しいレシピです。味噌に漬け込む前に、ニジマスの切り身に塩をして1時間ほど置き、しっかりと水分を抜いておくと味が染み込みます。漬け込む味噌床は白味噌200g程度に酒大さじ1、みりん大さじ1、砂糖小さじ1~2(好みで調整)を混ぜたもの。ジップロックやタッパーに味噌床を入れて、切り身が浸かるように2日ほど漬け込みます。

焼くときは味噌をキッチンペーパーなどで拭っておくと焦げ付きません。グリルの場合、シワをつけたアルミホイルに載せて中火で焼き色がつくまで焼きます。冷凍したまま焼いても水分が抜けているので味が落ちないので長期保存にもおすすめです。また、白味噌ではなく、普通の味噌で味噌床を作っても、味わいは少し変わりますが美味しく作れます。

ニジマスのレシピおすすめ14選 下処理・さばき方・保存方法も解説ニジマスの西京焼き(提供:TSURINEWS編集部)

チーズ焼き

クセのないニジマスにチーズ、ピザソース、マヨネーズで油分と味を足すことで濃厚な味に。25cmほどのニジマス1匹を用意し、クレイジーソルトを振って下味をつけます。

ソースはマヨネーズ大さじ2、ピザソース大さじ2分の1を合わせたものを用意。フライパンにオリーブオイルを熱し、ニジマスを焼きましょう。両面に焼き色が付いたら火を止め、合わせたソース、マッシュルーム(適量)、チーズ(スライス2枚程度)を順番に乗せます。弱火で蒸し焼きし、チーズが溶けたら完成です。

ニジマスのレシピおすすめ14選 下処理・さばき方・保存方法も解説ニジマスのチーズ焼き(提供:TSURINEWSライター藤倉聡)

天ぷら

3枚に下ろして皮を引いたニジマスを一口大に切り、粗びきの黒コショウを振りかけ5分ほど置きます。市販の水溶きタイプの天ぷら粉にくぐらせ、180度の油で揚げたら完成。一口大なのでおつまみにも向く一品です。

ニジマスのレシピおすすめ14選 下処理・さばき方・保存方法も解説ニジマスの天ぷら(提供:週刊つりニュース関東版 小谷)

ちゃんちゃん焼き

鮭と同じくちゃんちゃん焼きにしても美味しい魚です。作り方は、まずニジマスを3枚に下ろして皮を引き、玉ねぎやにんじん、キャベツ、まいたけなどの野菜もカットしておきます。また、味噌・みりん・砂糖各大さじ2の混ぜタレを作りましょう。

ニジマスのレシピおすすめ14選 下処理・さばき方・保存方法も解説ニジマスのちゃんちゃん焼き(提供:週刊つりニュース関東版 小谷)

フライパンでバターを溶かし、ニジマスを両面焼き色がつくまで焼いたら一度皿に移し、野菜を投入。野菜を軽く炒めたら、ニジマスの身を野菜の上に乗せます。コーンと味噌だれを回し入れたら、蓋をして加熱。野菜に火が通ったら、かき混ぜて出来上がりです。

ハーブ焼き

臭み消しにもなるハーブを使って焼くレシピです。ローズマリーをお腹に詰めたら塩こしょうして10分ほど置きます。ジャガイモ、ニンジン、タマネギなど付け合わせの野菜も用意するなら魚を焼く前のフライパンで焼いておきましょう。

ニジマスを焼くときは、フライパンで熱したオリーブオイルにスライスしたニンニクとローズマリーを入れ香り付け。にんにくがきつね色になったら焦げないうちにハーブと一緒に取り出し、ニジマスをフライパンに入れて弱火から中火でじっくり焼きます。両面に焼き色が付いたら白ワインを入れてふたをし、2~3分すれば完成。

付け合わせの野菜と一緒に、レモンとローズマリーを添えれば完成です。ホクホク食感とハーブの良い香りが口の中いっぱいに広がる逸品です。

ニジマスのレシピおすすめ14選 下処理・さばき方・保存方法も解説ニジマスのハーブ焼き(提供:提供:週刊つりニュース中部版APC・伊藤拓摩)

骨せんべい

小型のマスの場合は三枚おろしで出た中骨を骨せんべいにするのもおすすめです。作り方はまず中骨に軽く塩をして10分ほど置いたら、出てきた水分を拭き取ります。170~180℃ぐらいの油で5分ほど焼き色を見つつじっくりと揚げれば完成。サクサクとした食感が楽しいおつまみにもなる一品で、生ゴミも減るのが嬉しいですね。

ニジマスのレシピおすすめ14選 下処理・さばき方・保存方法も解説ニジマスの骨せんべい(提供:TSURINEWSライターてる)

マスとば

マスとばとは、サケをカチカチに乾燥させた干物の「サケとば」を同じサケ科のニジマスで作ったもの。本来のサケとばは、調味液に浸けたあと、じっくり天日干しするものを指しますが簡単にオーブンでも作成できます。まず、半身にしたニジマス(小骨は抜かなくてもOK)を5cmぐらいにカットし調味料に漬けます。

ニジマスのレシピおすすめ14選 下処理・さばき方・保存方法も解説マスとば(提供:週刊つりニュース関東版 小谷)

調味料は塩味なら適量の塩を振りかけ20分ほど馴染ませ、醤油味なら醤油、酒、みりん1・1・1のタレに30分程度漬けます。水気をキッチンペーパーでとってから、オーブンにクッキングシートを敷いて並べ、130度設定の、余熱なしで45分加熱。45分経ったらひっくり返して、もう45分加熱し、水分が完全に抜ければ完成です。

ニジマスの卵や白子の食べ方

秋~冬ごろの大型の個体からは卵や白子が取れることもあります。こちらも醤油や塩漬けにしていくらとして食べたり、白子ポン酢や白子天ぷらにして食べれば絶品。下処理は卵は熱湯をかけたのち、40~50度ぐらいのぬるま湯で汚れと薄皮を取り除いてから醤油などに漬けましょう。白子は血管を竹串でしっかりと取り除いたら、酒と塩で洗えばOKです。

<TSURINEWS編集部>