秋はキスの釣果が安定して、手軽に投げ釣りが楽しめる季節。そこで10月20日に和歌山の新和歌浦へ秋キスの状況を見に行ってきた。この日は港内をチョイ投げで探り、釣果は20cmを頭に16匹。夕方の短時間だったが十分な釣果を得ることができた。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・牧野博)
季節によって変わる投げキスの難易度
秋は、暑さが落ち着き、キスの動きが気になってくる季節だ。関東以西の太平洋側では、キスはいまや周年狙えるようになった。しかし季節によって釣りやすさは大きくかわる。
一般に春がキス釣りのシーズンインといわれていて、陽気に誘われて投げ釣りにでかけるアングラーも多い。しかし春先の投げキスは非常に難しい要素がある。まず水温がまだ十分に上がっていないので、日並みによってムラが大きく、水温が低下した時など、型を見ることができてラッキーということもよくある。
また4~5月の早期は、一般に魚の付き場が遠く、遠投力が要求されることが多い。今の投げ釣りタックル、特にサオは細く、軽くなっているので、ある程度の飛距離までは比較的に簡単に出たりするが、反発力や復元力も強くなっていて、サオの性能のおいしいところを使う(つまり、サオを曲げきる)のは、かなりの技量を要する。
駐車場すぐ横の護岸でサオ出し
前置きが長くなってしまったが、秋は投げキス入門には絶好の時期である。型は小ぶりであるがニアポイントで確実に釣れる。紀北の砂浜でも、波口で4点、5点とくるので面白い。11月に入ってから寒くなるまでの間が狙い目であるが、それを待ちきれずに10月20日、夕方のんびりと新和歌浦へ釣行してみた。
現場についたのは午後3時半ごろ、駐車場に車を入れ、徒歩0分の護岸から軽く投げる。今回はライト&レトロ仕様のタックルとした。サオはボロントーナメントキャスター23号、オモリはスピードKAISO天秤の20号、仕掛けは全長1.5mの4本バリ(アスリートキス6号の50本連結仕掛けを切って使用)、ミチイトはPE0.6号にチカライトもPEの0.8~6号。港内のヨットハーバーの波止との間の船道を狙って軽く3~4色を投げる。
3色付近のカケアガリで連発
サオが軟らかくオモリも軽めなので非常に楽である。キスの活性はそんなに高くないようであったが、3色付近で引きが重くなるカケアガリがあり、そこにキスの魚信が集中していた。最初の1匹は16cmだった。
カケアガリをぐっとスピードを落として慎重に引き、キスを追加する。単発が多く魚信のみでハリ掛かりしなかったりすることもあったが、20cmにピンギス2点で3点掛けのときもあり、港内にキスが入っているのが確認できた。
夕方5時前ごろ、隣にタチウオ狙いのウキ釣りの方がこられた。水温が高くまだまだ活性があるのだと思う。日暮れ近くなってきて少しキスのシグナルが遠のいたので5時半に終了した。当日はキス20cmまでを16匹、チャリコが1匹だった。本格的に寒くなるまでキスはまだまだ狙える。