猛暑の時期が去ると、夏のあいだに敬遠していた釣り場へ行きたくなるもの。群馬県館林市にある近藤沼もそんな釣り場の一つだろう。ここの魚はIQが高いのでスキルが要求されるのも釣り人の向上心をくすぐり面白い。平日なら20枚、混雑時は10枚。そんな目標をたてて釣行してみてはいかがだろうか。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース 関口)
概況とポイント
9月15日現在、水位は満水。水色は良好で魚の活性はノーマル。取材時は日曜日で混雑していたので10枚も釣れば御の字のような釣況だが、平日などで空いていれば数はさらに伸ばせるだろう。アベレージサイズは9寸~尺1寸だが、まれに35~40cmの良型も交じる。
浮き桟橋
中央および東の沼にかかる浮き桟橋が狙いめ。全沼共通の既設釣り台、および陸っぱりは底釣り主体のため、この時期は人気。釣れていれば入釣者はいるはずなので、今の時期はおそらく期待薄なのだろう。
浮き桟橋には万力を掛けるタル木が付いているので、本来なら釣り台は不要だ。しかし桟橋が後ろ下がり気味なので、あぐらでは腰を痛めやすい。座面を水平に保つため釣り台もしくは高さ調整ができるスノコがあると助かる。また座面が水面からやや高く水が汲みづらいので、ひも付きバケツまたは柄の長いひしゃくなどがあると便利だ。
底釣りはマブナや小ゴイなどが多く、これらの活性が下がらない晩秋までは宙釣りが有利。
釣り方とエサ
チョウチン…東・中央の沼各浮き桟橋なら両端の一部を除き長竿のチョウチン釣りが可能だが、深過ぎるとよけいな魚のアタリが増える可能性が高い。また日曜日や平日の朝夕はバサーが多く、桟橋から歩行音が出るので超短竿もできれば避けたい。理想は10~15尺竿ほど。
浅ダナ
竿は9~12尺。タナ1~1本半で始めてみよう。チョウチンに比べてアタリ出しは遅い傾向にあるが、ウキが動きだせば大差はなく条件次第では上層のほうが有利な場合も多い。また浅ダナのほうが本命率も高い。
エサ
両ダンゴを主体にトロ巻きセットも面白い。ウドンセットはまだ時期尚早か。
傾向と対策
仕掛けのフォール中やハリスのアオリなど、エサに動きがある最中は触りがよく出て、止まってしまう(ナジみきり)と動かない傾向がある。野釣りと言えども連日多くの入釣者がいて(とくに中央の沼の浮き桟橋)エサ慣れしているのかもしれない。よって動きが止まってしまったらすぐに打ち返すか、誘いをかけ続けると触りを維持しやすい。前者はタナを問わず両ダンゴが、後者ならトロ巻きセットのチョウチン釣りが向いている。以下はその方法。
トップの付け根がリリアン(ウキを叩かないように注意が必要だが)の位置にして誘いをかけやすくする。上げ幅は10cm前後。ゆっくり持ち上げて戻す時は素早く。下ハリスのフリーフォール中または、ハリスが張りきった直後の鋭いアタリを狙う。肝心なのはトロロのエサ持ち。複数回の誘いでもハリ抜けしないように繊維の強いトロロを使うといいだろう。
バラケは硬めのネバボソ。これをトップが沈没してもいいくらいに大きくハリ付けして食い気のある魚を積極的に寄せる。触りがひん繁に出てきたらさらに開きを抑え、アワせてもハリに付いているような、いわゆる〝おつりバラケ〟気味にして食わせに魚を誘導する。
いずれにしても管理池ほどの魚影はないのでイレパクにしようなどと欲張らないことだ。アタっていれば御の字。そんな感覚でエサ打ちを続ければ釣果はついてくる。
概要
●入釣料…¥500(現場売り)。桟橋が後方に傾くため釣り台があるとラク。また座面が水面から高いので水汲み用ひも付きバケツがあると便利
●アクセス…東北自動車道館林ICを下りたら左折しR354を西進。約6km先の角にローソンがある信号を左折し、近藤沼公園標識手前の信号のない交差点を右折すると中央の沼駐車場。東の沼へは同交差点を左折
<週刊へらニュース 関口/TSURINEWS編>
近藤沼