ヘラ釣りは奥が深いとよく言われる。だが、その実態は、ヘラ釣りを実際にしたことのない人には謎だろう。それゆえか、他の釣り人がヘラ釣り場に訪れると、用途が一見してわからない、謎なものがふとおいてあることがある。今回はヘラ釣り場にあるよくわからないものをご紹介。
1,木の板(スノコ)
まず、釣り堀で釣り座(竿を出す席)に向かうと置いてあるのが木の板。そのままずばり「スノコ」だ。まぁ、これはなんとなく、この上に座って釣りをするんだろうなとお分かりいただけるだろう。
このスノコは、桟橋・地面が濡れていたりする時に便利。これを敷くと座面が一段高くなるので、竿を振りやすいというプチメリットがある。
野釣りでは、これが無いと竿掛けを固定することが出来ないので、地味に必須アイテムでもある。
2,ワンカップ空きビン
スノコの脇にそっと置かれていることが多いのが、ワンカップの空きビン。これは灰皿。ヘラ釣りは、あぐらをかいてじっとウキを見つめるスタイルでの釣り。そのせいか、異様な喫煙率をほこる、たばこ納税率ナンバーワンの釣りかもしれない。
野釣り場ではマナー厳守だが、ヘラ釣り堀では禁煙の釣り場は皆無。喫煙者にはやさしい釣りだ。
3,板、板、板の山(バンガロー)
釣り座の背後をふと見ると、なにやら板がズズズンと並んでいる。これもヘラ釣り場ならではのアイテム「バンガロー」だ。と言っても名前だけ、軽井沢なんかにあるハイソなものではない。
これは、板が2枚合わせになっていて、開くと雨風よけの壁になるとういうもの。ヘラ師たちは、これをテントのようにして、中に入って釣りをするのだ。
そう、ヘラ師は雨が降ろうが、風が吹こうが、雪が降ろうが、槍が降ろうが、このバンガローの中で耐え忍びながらウキを凝視し続けるのだ。
4,パチンコ
これは、釣り場にあるというより、釣り人が携帯しているアイテム。主に野釣り場で、カワウが飛来してくる釣り場の釣り師ならではのアイテム。カワウはヘラを食べてしまう。なのでヘラ師にとってはまさに天敵、宿命のライバルなのだ。
それを追い払うためにパチンコで威嚇するのだ。オモチャのピストルで威嚇する人もいる。さらに原始的だと手をたたいたり、大声を出して威嚇するパターンもあるが、これらの効果は薄い。
5,お墓!?(供養墓)
管理池や釣り堀の奥へと足を進めると、ふとお墓が現れることがある。誰の? これはへら鮒のための供養墓なのだ。
釣り堀のオーナーは信心深い人が多いのか、この供養墓を設置している釣り場は意外と多い。年に1度くらい僧侶を呼んで供養することもあるほど。
決して心霊スポットなんかじゃないのでご安心を。
ほかにも謎で奥深いものがいっぱい
ヘラ釣りは他の釣り物に比べて使用する道具が多い。なので、ここで紹介した変わったアイテム以外にも様々な道具がある。ヘラ釣り人の姿を見かけたら、その道具を観察してみると面白いかも。
調子に乗って話しかけてみると、もしかしたら数時間は話が止まらないかもしれないですが…。
<高崎/TSURINEWS・関東編集部>