船ワラサ釣り完全ガイド 【仕掛け・釣り方・タックル・エサを解説】

船ワラサ釣り完全ガイド 【仕掛け・釣り方・タックル・エサを解説】

夏の終わりから初冬にかけて本番を迎える東京湾や相模湾などのワラサ釣り。コマセで狙う関東のワラサ釣りは、船中のチームプレイでコマセが同調すればするほど効果を発揮する釣りです。今回はそんなワラサ釣りのタックルと基本的な釣り方をご紹介。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 編集部)

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船釣り エサ釣り

ワラサの釣り方

釣り座のセッティングは、コマセバケツを竿より風下に置きます。右舷なら竿が左側、左舷なら竿が右側になるようにしましょう。竿はホルダーにかけたまま、ビシに軽くコマセを詰めてエサを付け、天ビンを投入。

船ワラサ釣り完全ガイド 【仕掛け・釣り方・タックル・エサを解説】タナの取り方解説図(作図:週刊つりニュース関東版 編集部)

リールのクラッチを切ると同時に、親指でスプールを押さえてサミングし、一方の手でハリスを掴んで誘導しながら徐々に仕掛けを下ろしていきます。ハリまで30~40cmのところにきたら付けエサを静かに落とし、ここから一気に海底または指示ダナの下へ落としましょう。このとき、竿を手に持ち、竿先を下に向けると落下速度が速くなります。

タナ取りが海底からの指示の場合

タナ取りが底からの場合、ビシ着底後に素早くイトフケを取ります。正確な水深を把握したうえで2~3m巻き上げ、そこから1m刻みにコマセを撒いてからタナにセットしましょう。指示ダナは「ハリス分プラス◯m」、または「その前後を探って」というように船長から言われるので、メインはハリス分+ 2~4mの範囲。ゲストやエサ取りが多い場合は手返しを速めて対応します。

コマセワークは1度の誘いで撒き切るくらい積極的に行い、誘いは優しくゆっくりが基本。船中誰かにアタったときは、船下に群れが入ってきているためチャンスです。コマセを撒き、ゆっくり大きく竿を上下して誘い、付けエサを魚にアピールしましょう。

タナ取りが海面からの指示の場合

タナ取りが海面からの場合、指示ダナ下の4~5mまで仕掛けを落とし、そこから小刻みにコマセを撒いて指示ダナへ。例えばタナが30mの場合、ミチイト3色分+4~5mの35mぐらいまで仕掛けを下ろします。コマセを撒きながら巻き上げて、3色と4色の境目が海面にある位置で待ちましょう。

誘いは同様に行いますが、必ず指示ダナから外れないように探るようにしましょう。ハリスを1~2mほど長くして対応するのも有効です。

ワラサ釣りはチームワークが大切

いずれにしても、この釣りはチームプレイが重要です。時々船下を通る群れを足止めするため、皆でコマセを切らさず指示通りのタナに撒き続けるようにします。

船ワラサ釣り完全ガイド 【仕掛け・釣り方・タックル・エサを解説】ワラサの群れを足止めできれば連続ヒットも(提供:週刊つりニュース関東版 編集部)

アタリはほとんどの場合、竿が胴から一気に曲がる強烈な引きが訪れます。できるだけイトは出さず、竿の曲がりで引きをかわし、リールを巻き上げましょう。泳がせてしまうと横走りする上、同時ヒットも多い釣りなので、高確率でオマツリします。魚の頭を上に向け、遊ばせないようなやり取りを心がけましょう。また、隣や反対舷の人とオマツリしてしまったら声をかけ合って素早く対処し、時合いを逃さないようにしましょう。タモ取りも皆で協力し合って行うようにします。

船ワラサ釣り完全ガイド 【仕掛け・釣り方・タックル・エサを解説】タモ取りも協力して行おう(提供:週刊つりニュース関東版 編集部)

クーラーボックスは大きめを用意

ワラサが何本も釣れると小さなクーラーボックスでは収まりきらないこともあります。クーラーの大きさの目安はクーラーの形状や魚のサイズにもよるので一概には言えませんが、大きなワラサだと縦長の35Lクーラーで2匹程度しか入らないことも。なるべく大きめのクーラーを用意しておきましょう。

また、持ち帰りきれないワラサはリリースするという手もあります。ただ、群れの反応に船を付けているときはリリースを禁止している船もあるので必ず船長に確認してから行うようにしましょう。

ワラサの持ち帰り方

クーラーには、あらかじめ多めの氷と海水を入れてよく冷やしておき、魚はすぐに入れて鮮度よく持ち帰ります。冷やす前に血抜きするとより美味しく食べられますが、サメを寄せてしまうので禁止している船や、移動時のみ可能な船もあるので、船宿に事前に確認しましょう。

<週刊つりニュース関東版 宮﨑千恵/TSURINEWS編>