船釣りは好きだけど、乗合船では知らない人に気を遣うし、オマツリのたびに申し訳ない気分になる……。そんな人におすすめしたいのが仕立て船だ。今回は、仕立て船の魅力や利用方法を解説するとともに、少人数から貸し切れて初心者にもやさしい船宿3軒を紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・大菊希典)
仕立て船の魅力と注意点
仕立て船とは、釣りのために船を1隻まるごと借り切ること。最大の魅力は、仲間同士で気楽に釣りができることだ。船釣りには、大きく分けて「乗合船」と「仕立て船」がある。まずは、それぞれのメリットとデメリットを比較してみよう。
乗合船のメリットとデメリット
乗合船のいいところは、なんと言っても、ひとりでも気軽に乗れることだろう。天候や海況を見て、直前に思い立っても利用できるし、エサも氷も仕掛けもだいたい船宿にあるので、多少準備不足でもそれほど困らない。
ただ、好みの釣り座に入るためには早起きしなくてはいけないし、それでもいい席が取れるとは限らない。また、混んでいれば周りの人に気を遣うし、オマツリも避けられないというデメリットがある。
乗合船のメリット
1.ひとりで乗れる
2.料金が比較的安い
3.直前でも予約できる場合がある
4.エサや氷を準備する必要がない船が多い
5.仕掛けやオモリをその場で買える船が多い
混雑した乗合船(提供:TSURINEWSライター・大菊希典)乗合船のデメリット
1.混雑すると気を遣うし、オマツリが増える
2.席取りの手間がある
3.好みの釣り座を選びにくい
4.釣り方やオモリ、仕掛けが指定される
5.出船・帰港時間を自由に変更できない
多くの釣り人で賑わう釣り船(提供:TSURINEWSライター・大菊希典)仕立て船のメリットとデメリット
それに対して、仕立て船は仲間同士だからオマツリをしても気が楽だし、人数を詰め込まなければゆったりと釣りができる。さらに、船上の自由度が高いので、初心者をレクチャーしやすく、ベテランはいろいろな仕掛けや釣り方を試すことも可能だ。
また、船長と相談して、出船や帰港の時間を変更できたり、途中で釣り物を変えたりできるのも仕立て船のいいところ。
ただ、乗合船に比べて料金は割高になりやすく、ある程度の人数を集める必要がある。また、乗合船に比べて小さな船も多く、トイレが狭かったり、エサや仕掛けを持参しなくてはいけなかったりする場合もある。
仕立て船のメリット
1.仲間同士で気楽に釣りができる
2.釣り座を選べる
3.初心者を教えやすい
4.いろいろな仕掛けや釣り方を試せる
5.出船・帰港時間や釣り物を変更できる場合がある(要相談)
仕立て船のデメリット
1.ある程度の人数を集める必要がある
2.人数によっては乗合船より料金が高くなる
3.仕掛けやエサを事前に用意する場合がある
4.小さな船ではトイレが狭いこともある
5.直前の予約は難しい場合がある
乗合船と仕立て船、向いている人は?
以上のことから、ひとりで釣りに行くことが多い人、直前に釣行を決めたい人、席取りの手間や混雑の不便さはあっても少しでも費用を抑えたい人は乗合船向き。
一方、多少割高でも仲間同士でゆったりと気楽に釣りがしたい人、いろいろな仕掛けや釣り方を試したい人、初心者を教えたり、釣り大会を開いたりするなど、ある程度自由な行動をしたい人は仕立て船が向いていると言えるだろう。
仕立て船の探し方と料金相場
では、実際に仕立て船を選ぶときのポイントを紹介しよう。基本的には、知人などに常宿を紹介してもらうのがいちばんなのだが、そうでない場合はネットを利用するのが手っ取り早い。
釣り船予約サイトを利用するか、検索サイトで「釣船」「仕立て」「三浦半島(利用するエリア)」「アジ(希望の釣り物)」などのワードを入力すれば、候補の船宿が出てくるはずだ。
船宿選びで確認したい4項目
このとき、チェックしたいのは次の4点である。
1.釣り物
2.最小人数
3.基本料金と追加料金
4.料金に含まれるもの
船宿には得意な釣り物とそうでないものがあるので、まずは自分の希望する釣り物がある船を探す。次に、その船を利用するための最小人数、つまり何人から貸し切れるのかをチェックし、最小人数で利用したときの料金と、人数が増えた場合の追加料金を確認しよう。
たとえば、基本料金8万8000円(8名まで。1名増えるごとに1万1000円)とあれば、8名で利用した場合はひとりにつき1万1000円で貸し切れるわけだ。さらに、その料金にエサや氷などが含まれているのか、そうでないのかもチェックしておきたい。
含まれていない場合は、別料金になるか、事前に用意する必要があるので気をつけよう。
欠席者が出た場合の料金に要注意!
注意したいのは、当日に欠席者が出て、最小人数を下回っても基本料金は変わらないことである。その場合は、欠席者に費用を負担してもらうか、残りの乗船者で料金を分割することになるので、事前にメンバー同士で確認しておくことが大切だ。
また、船宿のキャンセル規定も必ず確認しておこう。直前のキャンセルは船宿にも迷惑がかかるため、避けたいところである。そのような事態に備え、予約時には最小人数よりも1~2人多めに集めておくことをおすすめする。
少人数で貸し切れるエリアもある
ちなみに、横浜から久里浜までのエリアでは、平日なら7~8人から、休日は8~12人からというのが一つの目安。これだけを見ると、仕立て船を利用するにはかなり大人数を集めないといけない気もする。しかし、三浦半島の剣崎間口港、剣崎江奈港エリアまで足を延ばすと、全日5人から仕立てられる船がある。
さらに、都心からは少し距離があるが、相模湾の福浦港まで行くと、半日船ではあるものの、全日2~3人から仕立てられる船もあるので、少人数で利用したい人はこのエリアをチェックするとよいだろう。
仕立て船の予約方法と当日の流れ
さて、気になる船宿が決まったら、電話もしくはネットで予約をする。とくに、料金に含まれているものの確認はお忘れなく。エサ・氷付きかそうでないかで、用意するものが変わってくるからだ。また、出船時間が季節によって変わる船も多いので注意したい。
ネット予約の場合は、WEBページを見ればだいたいのことは分かるが、初めて利用する船のときは、予約時に船長と直接話をしておくと、当日の釣行がスムーズになるだろう。
予約時に確認したい10項目
1.日程
2.釣り物
3.料金(料金に含まれるもの・1名の追加料金・キャンセル料の有無)
4.集合場所
5.駐車料金
6.集合時間と出船時間(帰港時間)
7.レンタルタックルの有無
8.エサ、氷、仕掛けなど、船宿で買えるものはあるか
9.初心者へのレクチャーの有無
10.出船中止の判断はいつか
出船前の確認と料金の準備
予約が済んだら、いよいよ釣行となるわけだが、天候によっては欠航の可能性もある。波や風の予報がよくない場合は、前もって船長に連絡し、どの段階で出船・欠航の判断が下されるかを聞いておくとよい。また、初めて利用する船の場合は、最低でも1時間前には集合するようにしたい。
時間に余裕がないと、忘れ物などのトラブルになりやすいので注意しよう。ちなみに、支払いは現金が基本となる船も多い。乗船前に支払う船もあれば、乗船後に支払う船もあるので、幹事が前もって集金し、おつりのないように準備しておくとよいだろう。
予約から帰港までの流れ
1.ネットで好みに合った船を検索する
2.日程や釣り物を決める
3.電話またはネットで予約する
4.前日に出船確認をする
5.当日は余裕を持って集合する
6.船長の説明を聞いて出船する
7.帰港後、必要に応じて料金を支払う(船によっては出船前)
初心者におすすめの仕立て船3選
最後に、三浦半島から相模湾エリアの仕立て船を3つ紹介しよう。
いずれも少人数から貸し切ることができ、初心者への対応にも力を入れている船宿だ。初めて仕立て船を利用する人は、ぜひ参考にしてほしい。
全て2026年10月28日時点の情報です
せどおと丸(剣崎江奈港)
せどおと丸(提供:TSURINEWSライター・大菊希典)基本料金:4万5000円(5名まで)
剣崎江奈港から出船する「せどおと丸」は、5名から貸し切れる仕立て船。マダイやワラサ、カワハギ、イサキなど、さまざまな釣り物に対応している。竿とリールを無料でレンタルできるのも、初心者にはうれしいところだ。
【船宿情報】
・連絡先:090-2623-0543
・公式HP:https://sedootomaru.jp/
・基本料金:4万5000円(5名まで。1名増えるごとに9000円)
・料金に含まれるもの:乗船料のみ(エサ・氷は別)
・レンタルタックル:無料
・得意な釣り物:マダイ、ワラサ、カワハギ、イサキ、アジ、サバなど
【船宿からひと言】
せどおと丸の船長(提供:TSURINEWSライター・大菊希典)「いつも笑顔でやさしく、を心がけています。竿とリールは無料で貸し出していますので、初心者の方も気軽に遊びに来てください!」
第八日の出丸(松輪間口港)
第八日の出丸(提供:TSURINEWSライター・大菊希典)基本料金:5万9500円(5名まで)
松輪間口港から出船する「第八日の出丸」も、5名から貸し切りが可能。マダイやワラサ、イサキといった釣り物に加え、カツオやキハダマグロ、深場のベニアコウやアブラボウズなどにも対応している。初めての人には朝にレクチャーを行ってくれるので、船釣り初心者でも利用しやすい。
【船宿情報】
・連絡先:080-2266-6555
・公式HP:https://dai8-hinodemaru.com/
・基本料金:5万9500円(5名まで。1名増えるごとに1万1500円)
・料金に含まれるもの:エサ・氷
・レンタルタックル:電動2000円(カツオ・マグロは3000円)、手巻き1000円
・得意な釣り物:マダイ、ワラサ、イサキ、カワハギ、カツオ、キハダマグロ、ベニアコウ、アブラボウズなど
・備考:ベニアコウ、アブラボウズは別料金
【船宿からひと言】
第八日の出丸の船長(提供:TSURINEWSライター・大菊希典)「初めての人には、朝レクチャーします。『船釣りをやってみたい』『船釣りって、どんな感じなの?』という初心者の方も、大歓迎です!」
天恵丸(福浦港)
天恵丸(提供:TSURINEWSライター・大菊希典)基本料金:3万円(2名まで)
相模湾の福浦港から出船する「天恵丸」は、今回紹介する3軒の中でも、特に少人数で利用しやすい仕立て船だ。2名から貸し切ることができ、アジやサバ、マダイ、青物などの五目釣りを楽しめる。手巻きタックルは無料でレンタルできるので、道具を持っていない初心者にもおすすめだ。
【船宿情報】
・連絡先:090-1771-5914
・公式HP:https://sea-son.info/
・基本料金:3万円(2名まで。1名増えるごとに1万1000円)
・料金に含まれるもの:コマセ・氷(その他のエサは持参)
・レンタルタックル:電動3000円、手巻き無料
・得意な釣り物:五目釣り(アジ、サバ、マダイ、青物など)
【船宿からひと言】
天恵丸の船長(提供:TSURINEWSライター・大菊希典)「仕掛けや釣り方など、分からない場合はやさしく対応しますので、なんでも聞いてください」
仕立て船で仲間と釣りを楽しもう
仕立て船は、大人数でなければ利用できないと思われがちだが、船宿やエリアによっては2~5名程度の少人数から貸し切ることもできる。仲間同士で気兼ねなく釣りを楽しめるだけでなく、初心者に釣り方を教えたり、船長と相談しながら釣行プランを組んだりできるのも魅力だ。
料金や予約時の注意点をしっかり確認して、ぜひ一度、仕立て船での釣りを楽しんでみてはいかがだろうか。
料金やサービス内容は変更される場合があります。予約時に各船宿へ最新情報をご確認ください。
<大菊希典/TSURINEWSライター>


