秋はチニングに期待が持てる季節である。夏の高水温が落ち着き、チヌやキビレを狙いやすくなると考えたくなる。しかし、今年の大阪湾奥では、思うように釣果が伸びない。チヌの反応は乏しく、シーバスも本格化した気配が薄い。秋らしい釣果を期待して釣り場へ向かっても、魚の気配と釣果がかみ合わないのだ。まさかチヌが湾奥から抜けてしまったのか。それとも、魚はいるのにルアーへの反応が悪いだけなのか。簡単には結論を出せないが、今季の状況を整理しておきたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・井上海生)
秋の大阪湾奥でチヌの反応が乏しい
秋のチニングといえば、夏場の高水温期を経て、釣りやすさが戻ってくることを期待したくなる。ところが、今季の大阪湾奥では、チヌの反応が思ったほど得られない。というか、筆者個人は9月半ばを過ぎてから1尾も釣っていない(ワインドにまぐれで1尾だけ小さいのが釣れたけど)。
もちろん、釣れないからといって、チヌがすべて湾奥から姿を消したと考えるのは早い。魚の居場所が変わった可能性もあれば、特定のポイントや時間帯で口を使わなくなっている可能性もある。
潮の動きや水温、ベイトの状況など、釣果を左右する条件は一つではない。限られた釣行で反応が乏しいからといって、湾奥全体のチヌが抜けたと断定することはできないのだ。
どこにいる秋のチヌ(提供:TSURINEWSライター井上海生)それでも、例年なら期待したくなる季節に釣果が出ないと、釣り人としては戸惑う。夏なら高水温の影響を疑い、冬なら低水温を理由にできる。しかし、秋は本来、状況が上向くことを期待する季節である。
その秋に反応が薄いとなれば、季節だけを頼りにポイントへ通うわけにもいかない。そろそろ釣れるはず、という期待と、実際の釣果との間に大きな隔たりがある。
見えるチヌと釣れるチヌは別物
大阪湾奥の釣りでは、水面や岸際にチヌの姿を見かけることがある。しかし、魚が見えることと、ルアーで釣れることは別の話だ。目の前にチヌが泳いでいれば、つい期待してしまう。これだけ魚がいるなら、一匹くらい反応してもよさそうなものだと思うのだが、現実はそう簡単ではない。
もう見えチヌさえ消えたけど(提供:TSURINEWSライター井上海生)チニングでは、魚の姿を確認できたことが、そのまま釣果の保証にはならない。むしろ、魚が見えているのに釣れない状況こそ、釣り方や魚の状態を考える材料になる。
チヌがいるのに釣れないのか、狙っている場所に魚が少ないのか。この二つを分けて考えなければ、ポイントを移動するべきなのか、同じ場所で粘るべきなのかも判断しにくい。
シーバスの本格化もまだ先なのか
気になるのは、チヌだけでなくシーバスの反応も乏しいことだ。秋の大阪湾奥では、シーバスの活性が上がる展開を期待したくなる。しかし、チヌもシーバスも思うように釣れないとなれば、単にチニングの釣り方が合っていないという話だけでは片づけにくい。
少なくとも、釣り人が期待する秋の展開が、まだ十分に感じられない状況ではある。
ただし、チヌとシーバスでは、行動や狙う場所、反応する条件が異なる。両方の釣果が乏しいからといって、同じ原因で釣れていないとは限らない。シーバスはベイトの動きに左右されることがあり、チヌも潮や底の状態などによって反応が変わる。
魚種ごとの事情を無視して、湾奥全体が不調だと決めつけるのは避けた方がいいだろう。
季節の変化とポイントの見極め
釣果が伸びないときには、理由を一つに決めつけないことが大切だ。水温、潮の動き、ベイトの有無、魚の居場所、ルアーへの反応。複数の要素が絡み合うため、釣れなかったという結果だけから原因を特定するのは難しい。
ポイント選びも見直す余地がある。いつもの場所で反応がなければ、時間帯を変える、潮の動きが異なるタイミングを狙う、少し違う地形や水深を探るといった方法が考えられる。
もちろん、場所を変えれば必ず釣れるわけではない。それでも、同じ条件で反応がない状態を繰り返すより、何か一つ条件を変えてみるほうが、状況を判断する材料は増える。
だが、現在は本当にどうしようもない感がある。筆者は狙いをかえて、早々にアジングに移行していこうと思っている。ひとつの魚種に固執しないことも大事だ。
狙いをかえる選択も(提供:TSURINEWSライター井上海生)<井上海生/TSURINEWSライター>



