8月26日(水)、台風が残したウネリがようやく落ち着き始めたタイミングを狙い、千葉・南房へ夜の上物釣りに出かけた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・澤田朝寛)
ウネリの少ない磯狙い
午前中はウネリが大きく荒れ模様だったが、午後になると次第に海況が回復。日没前に各ポイントを見て回ると、まだ南西風が強くウネリは残ってはいたものの、なんとか釣りができる状況まで落ち着いていた。
そこで、洲崎灯台下の奥まった地磯ならウネリの影響が少なく、釣果が期待できそうなので向かうことにする。洲崎は南房を代表する磯釣りエリアの1つで、灯台周辺には数多くの地磯が点在している。
潮通しのいい一級ポイントだけでなく、奥まった場所や溝状になった釣り場もある。その日の海況や潮位に合わせて、柔軟に釣り座を選べるのが大きな魅力だ。
この日は台風後なので、釣果だけに固執せず、安全第一で釣りができる場所を最優先に選ぶ。洲崎灯台下で海の様子を確認すると、奥まった地磯はウネリの影響が少なく、比較的静かな状況だった。
夜釣りは安全第一
有料駐車場に車を停め、釣り場までは足下をしっかりと確認しながら慎重に移動する。とくに夜釣りでは、明るいうちに周囲の地形や足場、帰り道まで確実に把握しておくことがとても重要だ。
駐車場(提供:週刊つりニュース関東版APC・澤田朝寛)日没後は視界が大きく制限されるため、メインのヘッドライトはもちろん、予備のライトなども必ず準備しておきたい。海上は風裏になるため比較的穏やかだが、それでも多少のウネリは足下に入っている。無理に先端へ出ることは避け、安全な一段下がった場所を釣り座にする。
時合いを意識して狙う
用意したコマセは、オキアミ3kgにマルキユーの爆寄せグレ1袋、付けエサは生オキアミを使用した。この場所はハエ根が大きく広がっているが、所どころ深い溝がある。その中は比較的水深があるため、満潮前後の朝マヅメや夜釣りに実績がある。
当日の潮回りは大潮で、館山地区は16時41分に潮位141cmで満潮、22時1分に86cmで干潮となる。満潮から下げに向かって、潮位が下がる時間帯は魚の活性が上がる可能性が高いため、時合いをしっかりと意識して集中して釣りを組み立てる。
潮は適度に濁っていて、心配していたエサ取りは少なく、生オキアミがそのまま戻ってくる絶好の条件。まず、中距離へ多めにコマセを入れて魚を寄せ、足下を中心に探っていく。
しかし、ウネリの影響で仕掛けが安定しないためガン玉を追加。少し沈め気味に調整すると仕掛けが素直にナジみ、風に負けず沖へゆっくりきれいに流れ始めた。
夜釣りはイメージが大事
夜釣りでは、海面の状況がわかりにくく、仕掛けのナジみ具合を判断しづらい場面が多い。そんな時はウキの位置だけを見るのではなく、コマセの投入点と仕掛けの流れを頭の中でしっかりイメージしながら、必要に応じてガン玉などでこまめに微調整する。
集中してウキを見つめていると、スッと静かに海中へ吸い込まれた。十分に送り込んでからアワせると、力強い引き込み。慎重にやりとりを続け、無事にタモに収めたのは32cmメジナ。その後もコマセを切らさずテンポよく打ち返すと、メジナを数尾追加した。
しかし、時間がたつにつれてアタリは少しずつ遠のく。それでもウキに現れたわずかな違和感を見逃さずアワセを入れると、これまでとは明らかに違う重量感。無理に止めようとはせず、竿の弾力を最大限に生かして魚をいなしながら慎重に浮かせ、43cmクロダイを取り込む。
ポイントを移動
やがて、南西風が強まるにつれてウネリが大きくなってきたため、より安全を期してさらに奥まった場所へと移動。
気持ちを切り替えてコマセを撒いていると、ウキが勢いよく水中へ引き込まれた。アワせると、スピード感のある走りと重量感のある竿の絞り込み。慎重に魚を寄せると、姿を見せたのはイサキだった。この場所には群れが入っているようで、短時間でさらに3尾を追加することができた。
大型魚がヒット
しばらくするとアタリが遠のき、再び静寂の時間が訪れる。それでも辛抱強く粘り強くスプールを見つめていると、ウキがわずかに沈んだので、アワセを入れる。すると一瞬にして沖へ猛然と疾走する大型魚がヒット。竿全体に伝わる凄まじい重量感とスピードに大型魚を確信。
仕掛けが太いので、強引に竿を立てて疾走を食い止めようとするが、ドラグから勢いよくミチイトが引きずり出されていく。それでも必死に走りを止めて巻き取り、何度もラインを出されながら粘り強く耐えていると、魚も次第にスタミナが切れてきた。
魚の動きが落ち着いたことを確認し、慎重にタモ入れに大成功。重量感のあるタモの中を確認すると44cmヘダイだった。
釣果に恵まれた
このあと、南西風はさらに勢いを増して強まり、安全第一に深夜を迎えたところで納竿した。
終わってみれば、メジナ3尾とイサキ3尾に43cmクロダイと44cmヘダイまで手中に収めることができ、大満足の釣果。
洲崎は季節や潮のタイミング、海況によって実にさまざまな魚が狙える非常に魅力的な釣り場だが、地磯での夜釣りは足場の確実な確認や絶え間ない波の監視が絶対に欠かせない。
とくに台風や低気圧の通過後は、見た目以上に大きなウネリが海面に残っていることが多いため、釣行時は決して無理に先端へ出ず、安全にいつでも退避できる逃げ場をしっかりと確保しておくことが何よりも大切だ。
<週刊つりニュース関東版APC・澤田朝寛/TSURINEWS編>
洲崎灯台


