北海道各地のブランド品となっている昆布。実は「同じもの」がありました。
(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)
北海道の海を彩るブランド昆布
和食に欠かせない海藻食材「昆布」。旨み成分を大量に含み、出汁の原料や生食用として使われない日はないものです。
そんな昆布、生物としては北日本に広く分布していますが、とくに北海道が重要産地となっています。そして太平洋、日本海、オホーツク海、噴火湾など地域ごとに「ブランド昆布」が知られています。
利尻昆布(提供:PhotoAC)その中には最高級昆布として知られる羅臼昆布、柔らかな出汁が魅力の真昆布、最北の昆布として知られる利尻昆布、粘りがあり生食にも向いた細目昆布など各地にさまざまなブランドがあり、味や料理法によって使い分けられています。
実は同一種だった!
上記の昆布は食味だけでなく見た目も大きく違うことからそれぞれ「オニコンブ(羅臼昆布)」「マコンブ(真昆布)」「リシリコンブ(利尻昆布)」「ホソメコンブ(細目昆布)」といった和名がつけられていました。
しかしこれらのブランド昆布について、先日とても”意外”な研究結果が発表されました。というのも、なんとこれらのブランド昆布は、分類学上は同じ種類であるというのです。
マコンブ(提供:PhotoAC)北海道大学らの研究チームが、各地のこれらのコンブを採取してDNAを調査したところ差異が存在せず、同一種と判断されたそうです。現時点ではすべてマコンブとその亜種ということになっています。
違うものもある?
ただし、コンブの仲間(コンブ科コンブ属)にはまだまだいくつもの種類があり、その中には食用としてメジャーなものもあります。
例えば襟裳岬より東側の太平洋側で水揚げされるコンブは「ナガコンブ」という種類で、身が柔らかく生食用コンブとして愛されています。北海道でも特に寒い地域で水揚げされるコンブですが、面白いことに沖縄での消費量が多くなっています。
沖縄料理「クーブイリチー」(提供:PhotoAC)またこちらも生食用で知名度の高い「ガゴメ」もコンブの一種。こちらはとろみ成分が他のコンブよりも多く、薄く削ってとろろ昆布の原料になったり、刻んで納豆とあえて食べられることが多いようです。
<脇本 哲朗/サカナ研究所>

