秋はアオリイカの数釣りが楽しめるハイシーズン。「初心者でも釣りやすい」といわれる季節ですが、レンジや潮の流れを意識すると、さらに釣果を伸ばせる可能性があります。今回は、数釣りから良型狙いへステップアップするために、私が実践している4つの判断術を解説します。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・りおまいのりお)
まずは「底を知る」ことから!
秋の数釣りで活躍するラトルタイプのエギ。今回は、沈下速度がやや速めの「エギ王SEARCH 3号」(約3.2秒/m)を例に、エギの沈下速度から着底までのおおよその目安をつかむ方法を紹介します。
エギが1m沈むのに何秒かかるのかを知っておくと、自分のエギが水中のどのあたりにあるのかをイメージしやすくなり、エギングがさらに面白くなります。沈下速度は、使用するエギのパッケージやメーカーのホームページなどで確認できます。
秋はラトルがおすすめ(提供:TSURINEWSライター・りおまいのりお)計算方法
計算方法はシンプルです。
「沈めた時間(秒)÷沈下速度(秒/m)」
例えば、着底まで28秒かかった場合、28秒÷3.2秒/m=約8.75mとなります。私は腕時計のストップウォッチで着底までの時間を測り、その数字を携帯電話の計算機アプリに入力しています。
もちろん、風でラインが流されたり、潮流によってエギが横方向へ流されたりするため、この計算だけで正確な水深が分かるわけではありません。それでも、「自分のエギがどのくらい沈んでいるのか」を把握するための一つの目安にはなります。
まずは底を知る。そこを基準に、その日のアオリイカが反応するレンジを探していきます。
デイゲームは中層を探る
まずはエギをキャストしたら、一度着底させて底までの目安を確認します。底が分かったら、そこを基準に中層を探っていきます。私の場合、着底後に2回シャクリを入れ、そのレンジを目安にアプローチします。
「2回シャクると、だいたい自分の身長分くらいエギが浮き上がる」
このくらいの感覚で覚えておけば、初心者の方にもイメージしやすいと思います。使用しているエギは1m沈むのに約3.2秒かかるため、2回シャクリを入れた後は約4秒を目安にフォールさせ、再びシャクリを入れます。
もちろん、実際のエギの沈み方は潮やラインの状態などによって変化します。大切なのは秒数を完全に合わせることではなく、「今、エギがどのレンジを通っているのか」を意識することです。
中層を探ろう(提供:TSURINEWSライター・りおまいのりお)毎回ボトムまで沈めない
ここで私が意識しているのが、エギを毎回ボトムまで着底させないことです。春の大型アオリイカでは、ボトムまでエギを沈め、できるだけエギを動かさずに誘うことが有効な場面があります。一方、秋のアオリイカは活性が高く、フォールするエギに反応する場面も多くあります。
そこでボトムに着く直前に再びシャクリを入れるイメージで、根掛かりを避けながら中層をテンポよく探っていきます。実際にこのリズムで探っていくと、秋イカからの反応が続き、ヒットを重ねることができました。
秋は数釣りを楽しめる季節だからこそ、ただ投げて釣るのではなく、「どのレンジで反応するのか」を意識してみると、釣り方にも変化が出てきます。
良型狙いは「潮通し」に注目
緩やかなエリアで数をキャッチした後は、サイズアップを狙って少し潮が効いたポイントへ移動しました。秋イカのサイズアップを狙うなら、ただ漫然とキャストを繰り返すのではなく、「潮が効いている場所」を探してみるのも一つの方法です。
数釣りで使用していた「エギ王SEARCH 3号」はそのまま。エギを変えるのではなく、今度はポイントの条件を変えてみました。
潮が効いてる場所を探そう(提供:TSURINEWSライター・りおまいのりお)「潮が効いている」とは?
エギングやルアーフィッシングでは、「潮が効いている」という表現をよく使います。これは海水の流れがしっかりと出ていて、エギを操作したときに水流の抵抗や変化を感じられるような状態のことです。
例えば、シャクリを入れたとき、それまでよりエギが重く感じたり、水の抵抗が強く感じられたりすることがあります。こうした変化は、その場所に潮の流れがあるかどうかを判断する一つの材料になります。
潮が動いている場所にはベイトフィッシュなどが集まり、それを追うアオリイカが入ってくる可能性もあります。もちろん、「潮が効いていれば必ず釣れる」というわけではありません。それでも、同じポイントで反応がなければ、少し場所を移動して潮の変化を探してみる。
この小さな判断が、サイズアップへのきっかけになることがあります。そして今回、潮が効いている場所を狙ったところ、500gクラスのアオリイカをキャッチすることができました。数釣りのポイントから少し条件を変える。これも秋のエギングで良型を狙うための一つの考え方です。
良型狙いで「ドリフト」に挑戦
「やっぱり良型は潮の中にいる」そう感じた私は、さらにサイズアップを狙うため、今度は潮の流れやヨレを利用してエギを自然に流す「ドリフト」を試してみました。
ドリフトは、潮の流れにエギを乗せるようにして、アオリイカに違和感を与えにくい状態で誘うテクニックです。「ドリフトって、よく分からない」そんなエギング初心者の方もいると思います。そこで難しく考えず、まずは普段のエギングとの違いを意識してみてください。
潮の中にいるイカを探す(提供:TSURINEWSライター・りおまいのりお)「やりにくい」を逆に利用する
エギングでは、キャスト後にエギと自分をライン上でできるだけ一直線にして、シャクリを入れるのが基本的な動作です。ところが実際の釣りでは、潮の流れや風によってラインが横へ流され、エギと自分を一直線にできないことがあります。私は、そんな状況こそドリフトを試すチャンスだと考えています。
エギと自分を無理に一直線に戻そうとするのではなく、潮の流れを利用してエギを自然に流してみる。つまり、「やりにくい状況を、逆に利用する」という考え方です。潮の流れやヨレにエギを乗せ、必要以上に動かさず自然に流していく。その中でアオリイカからの反応を探ります。
そして今回、潮の中をドリフトさせているとグッドサイズがヒット。同じエギを使いながらポイントとアプローチを変えることで、良型のアオリイカを引き出すことができました。この1パイで、「やっぱり良型は潮の中にいる」と改めて感じる釣行となりました。
秋はエギング上達にも最適
秋のエギングは数釣りが楽しめる一方で、これまでやったことのないテクニックを身につける「練習の季節」としても面白い時期です。ただ釣れたことを喜ぶだけでなく、
「なぜここで釣れたのか」
「なぜこのレンジだったのか」
と考えてみる。
そして、反応に合わせてレンジやポイント、エギの動かし方を変えてみることで、エギングの楽しさはさらに広がります。ぜひ次回の釣行で、ご自身の引き出しの一つとして試してみてください。
<りおまいのりお/TSURINEWSライター>




