静岡サーフは、全国でも有数のライトショアジギング(LSJ)の人気フィールドです。夏になるとワカシやショゴ、ソウダガツオといった回遊魚をはじめ、シイラや根魚、フラットフィッシュまで多彩なターゲットを狙えます。一方で、「周りは釣れているのに自分にはアタリすらない」「広大なサーフのどこで何を投げればいいのか分からない」と悩むことも。今回は、実際に静岡サーフへ通うなかで身につけた「周りと差がつく釣果アップのコツ」を紹介します。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター寺田葵依)
目次
夏の静岡サーフで狙える魚
夏の静岡サーフでは、小型青物からフラットフィッシュまで、さまざまな魚を狙うことができます。代表的なターゲットはワカシやショゴ、ソーダガツオといった回遊魚。暗い時間帯にはタチウオなども狙えます。群れが接岸すれば数釣りも期待でき、ライトショアジギング初心者にも十分チャンスがあります。
シイラ(提供:TSURINEWSライター寺田葵依)また、潮目や流れ藻の周辺では大型のシイラが回遊することも。底付近を探れば、ヒラメやマゴチ、場所によってはオオモンハタなどの根魚がヒットすることもあります。その日のベイトや潮の状況を見ながら、狙う魚や釣り方を変えていくことが重要です。
ライトなタックルで楽しめる
ライトショアジギング専用ロッドはもちろん、8.5~10ftクラス(ML~M)のシーバスロッドやエギングロッドでも対応できます。リールは3000番前後、PEラインは0.6~1号程度が目安。普段使用しているタックルを流用できるケースも多く、一から道具を揃えなくても始めやすいのがライトショアジギングの魅力です。
釣果を左右する「ポイント・時間選び」
釣行前の情報収集も、釣果を伸ばすためには重要です。筆者はサーフに限らず、「釣行前の情報収集と準備で釣果の7割が決まる」と考えています。何日も前からポイントを固定するのではなく、できるだけ直近の情報を確認して釣行先を決めるのがおすすめです。
アプリやSNSをチェック
まずは釣果投稿アプリやSNSなどを利用して、最近釣れているエリアや魚種、時間帯をチェックします。
定置網の情報をチェック
さらに筆者が参考にしているのが、焼津や伊豆周辺の定置網の情報です。どのような魚が定置網に入っているのかを見ることで、現在の駿河湾で回遊している魚を予測するヒントになります。
例えば、前日や前々日の朝マヅメに特定の海岸でワカシやソウダガツオが釣れていれば、そのパターンが数日続くこともあります。
もちろん海況によって状況は変化しますが、直近の情報を確認しておけば、魚がいる可能性の高い場所や時間帯をある程度絞り込めます。ライブカメラや天気予報で風向き、風速、波高、潮汐なども確認しておきましょう。
釣り場では「鳥・潮目・ベイト」を確認
明るい時間帯にポイントへ入った際、筆者が最初に確認するのは「鳥・潮目・ベイト」の3つです。鳥が集まっている場所や潮目には、ベイトが集まっている可能性があります。鳥が海面へ突っ込んでいなくても、低い位置を飛びながら海面を探しているようなら要チェックです。
ソウダガツオ(提供:TSURINEWSライター寺田葵依)さらに、河口周辺の払い出しや離岸流、海底の駆け上がりなど、地形に変化がある場所も魚が付きやすいポイントになります。釣り場に着いてすぐにルアーを投げるのではなく、まずは海全体を観察してみましょう。
沖の船の動きもヒントに
また、シラス漁船が岸寄りで操業している日は、周辺にベイトが集まっている可能性もあります。海面だけでなく、沖の船の動きにも注目してみましょう。
マヅメだけがチャンスではない
狙い目となる時間帯は、やはり朝夕のマヅメです。しかし、夏の静岡サーフでは日中でも十分チャンスがあります。特にシイラやソウダガツオなどは、日が昇ってからでも潮が動くタイミングなどで活性が上がることがあります。
曇天時には日中でも魚が岸際まで寄っているケースがあるため、「マヅメを過ぎたから釣れない」と決めつける必要はありません。時間だけではなく、潮の動きやベイトの有無を見ながら判断することが大切です。
ジグのローテーションで釣果アップ
ライトショアジギングでは、20~40g前後のメタルジグを遠投して広範囲を探ります。筆者は20gを基準に、風や潮の流れ、狙うレンジに合わせて重さを調整。
ジグ(提供:TSURINEWSライター寺田葵依)沖のナブラや遠くのポイントを狙う場合、強風時などには40gまで重くして飛距離を稼ぐこともあります。静岡サーフでは魚が沖にいる状況も多いため、飛距離が釣果につながる場面も少なくありません。
カラーを使い分ける
カラーは天候や水色に合わせてローテーションします。晴天の澄み潮ではシルバーやブルーピンク、曇天時には筆者の場合ケイムラ系に実績があります。朝夕のローライト時にはグロー系が効果を発揮することもあります。
ジグの種類を使い分ける
カラーを変えても反応がなければ、ジグそのものを変えるのも一手です。ブレードジグで波動を強くしたり、小型ジグでシルエットを小さくしたり、フォール姿勢の異なるジグを使ったりすることで、突然反応が出るケースがあります。
ジグの素材を使い分ける
ジグは重さだけでなく、素材にも注目してみましょう。鉛製は価格が手頃で扱いやすく、ライトショアジギングの基本となる素材です。タングステン製は同じ重量でもシルエットをコンパクトにでき、飛距離を出しやすいのが特徴。
潮の影響も受けにくく、深場や潮が速い状況にも向いています。一方、亜鉛製は比較的ゆっくり沈むため、浅場やスローに誘いたい場面で活躍します。
アクションを変えて釣果アップ
青物狙いではワンピッチジャークが基本ですが、その日の状況によってアクションのスピードやレンジを変えることも重要です。表層でよく食う日もあれば、ボトム付近でしか反応しない日、フォール中にバイトが集中する日もあります。表層や中層で反応がなければ、ボトムまで探ってみましょう。
青物も狙える(提供:TSURINEWSライター寺田葵依)ただ巻きやフォールを組み合わせながらボトム付近を探れば、フラットフィッシュや根魚も狙えます。ショゴやオオモンハタなどはフォールに反応することも多いため、一度着底させてジグを2~3回大きく跳ね上げ、再びフォールさせる誘いも有効です。筆者の経験では、ショゴ狙いではテンションフォールだけでなく、ベールを返してフリーフォールさせることで反応が良くなるケースもあります。
ソウダガツオやシイラには、速巻きやスキッピング、ストップ&ゴーなど、スピードに変化をつけるのも効果的です。同じルアーでも動かし方ひとつで反応が変わるため、さまざまな誘いを試してみましょう。
周りと差がつく実践テクニック4選
ここからは、広大な静岡サーフで釣果を伸ばすために筆者が実践しているテクニックを紹介します。
斜めにキャストする
サーフでは正面へキャストする人が多いですが、状況によっては斜め方向へのキャストも有効です。周囲に十分なスペースがあれば、斜めにキャストすることで駆け上がりや潮の変化している場所を長くルアーで通せることがあります。
ただし、混雑時の斜めキャストは他のアングラーとのトラブルにつながるため、必ず周囲の状況を確認して行いましょう。
ランガンで魚を探す
魚がいない場所で投げ続けても、なかなか釣果は伸びません。数投して反応がなければ、少しずつ移動する「ランガン」も意識してみましょう。広い範囲を探ることで、新しい魚の群れに当たる可能性が高まります。ベイトや潮目、地形変化などを見つけたら、その周辺を重点的に探るのがおすすめです。
鳥山やナブラを見逃さない
鳥山やナブラは、青物を狙ううえで大きなチャンスです。正面だけを見るのではなく、常に広い視野で水面の変化をチェックしましょう。鳥が海面へ盛んに突っ込んでいる場所では、ベイトがフィッシュイーターに追われている可能性があります。ただし、ナブラに夢中になって周囲が見えなくなるのは危険です。他のアングラーとの距離を保ち、安全とマナーを優先して狙いましょう。
釣れている人からパターンを学ぶ
近くで釣れているアングラーを観察することも、その日のパターンをつかむヒントになります。見るべきなのは、使用しているルアーの種類やカラーだけではありません。「どのレンジを狙っているのか」「どのくらいのスピードで動かしているのか」「どの方向へ投げているのか」といった点まで観察すると、自分の釣りにも取り入れやすくなります。
安全対策と装備も重要
偏光グラスは海面の反射を抑え、水面の変化やベイトの動きを確認しやすくしてくれます。夏場は強い日差しや照り返しから目を守る意味でも役立つアイテムです。
タチウオもヒットする(提供:TSURINEWSライター寺田葵依)また、夏のサーフでは熱中症対策が欠かせません。十分な水分を持参してこまめに補給し、帽子やネックガードなども活用して強い日差しから体を守りましょう。
体調に異変を感じた場合は、無理をせず釣りを中断する判断も必要です。夏の静岡サーフは多くのアングラーで混雑します。キャスト時には必ず周囲を確認し、無理な割り込みを避けるなど、周囲への配慮も忘れないようにしましょう。
情報と観察が釣果アップの近道!
静岡サーフのライトショアジギングでは、ポイント選びやベイトの状況、ジグのローテーション、アクションなどを少し工夫するだけでも釣果が変わってきます。
なかでも筆者が重要だと考えているのが、釣行前の情報収集と、現地で海を観察することです。筆者自身、最初は思うように魚を釣ることができませんでした。しかし、直近の情報を調べ、ベイトや潮、地形、魚の動きを意識するようになってから、少しずつ釣果を伸ばせるようになりました。
「周りは釣れているのに自分だけ釣れない」というときは、ルアーを交換するだけでなく、ポイントやレンジ、アクション、立ち位置まで変えてみることが大切です。
今回紹介した方法は、どれもすぐに試せるものばかり。ぜひ次回の釣行で実践し、夏の静岡サーフでライトショアジギングを楽しんでみてください。
<寺田葵依/TSURINEWSライター>



