ファンも多いメバルゲーム。釣りやすいポイントはアングラーが多く、フィネスさが求められる一方、人の少ない大場所ではタフな条件に対応するタックルの性能が試される。そんな条件を克服するロッド「25フィネッツァシリーズ」がオリムピックより誕生。今回は実釣を通して、そのシリーズの戦術的な使い分けを紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)
手感度が釣果を左右
25フィネッツァの各モデルには、感度と軽さに優れた同社独自の「OP-02」リールシートが搭載されている。
手感度の向上は単なるアタリの検知能力だけでなく、海中にある物体の種類や位置を把握し、そこから釣りの組み立てを行うという高度な技術につながる。ロッドを選ぶ際は、この「手感度」も重要な要素として考えてほしい。
軽さと手感度に優れたOP-02(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)常夜灯下でカサゴ手中
その後、奥戸さんは堤防沿いにジグヘッドをキャストしながら探り歩き、カサゴを何匹か追加したが、途中で夜光虫に遭遇。これを機に予定を繰り上げ、ポイントを変更することにした。
カサゴはポツポツと上がった(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)新たに訪れたのは敦賀半島にある漁港。常夜灯が照らすシャローエリアには根と藻場が点在し、特にプラグでのゲームが楽しめる典型的なポイントだ。
奥戸さんは752L-Tの先にプラグを結び、キャストを開始。うっすらと見える射程圏内に広がる藻場や根の存在を意識しつつ、ロッドをアンテナのように使って潮流の動きを探り、優先的に攻めるべきスポットを選んでいった。
こうしたゲーム展開においても、手感度は重要な役割を果たしている。
ジグ単でセイゴをキャッチ
しかし、ハードルアーには反応がなかったため、1gのジグヘッド+ワームでナチュラルなアプローチに切り替えると、すぐにアタックが増え、繊細なバイトをフックアップ。セイゴをキャッチした。
セイゴがいるなら同じベイトを捕食するメバルもいるはずだと考え、ショートバイトを次々と掛けていったが、釣れてくるのはセイゴばかり。
セイゴの連発が続いた(提供:つりニュース中部本社)奥戸さんはセイゴを避けるべく、さらにレンジを下げたところで、重みのある魚がヒット。下へ下へと潜ろうとする引きからメバルを確信したが、抜き上げ時にまさかのバラシ……。時間的な制約もあり、あえなくこの日のゲームは終了となった。
フィネス特化モデルも
繊細な釣りもこなせる752L-Tだが、25フィネッツァにはソリッドティップモデルの「GFINS-752L-S」もある。アンダー1gのリグを駆使するゲームで真価を発揮するスペックで、アミパターンやシラスパターン、神経質な魚を攻略する際に頼れる存在だ。
軽量かつ繊細なロッドでありながら、グラファイトクロスLVを使用したブランクス設計により、軽さと必要な剛性を両立。リグの操作性や魚とのやり取りにも優れており、同等のパワークラスのロッドと比べても一歩抜きんでた性能を誇る。
なお、このモデルの実釣の様子は、以下の動画でも確認できる。
懐が深い25フィネッツァ
今回実釣で使用した25フィネッツァシリーズには、先述したブランクス素材が全モデルに共通して用いられている。これにより、しなやかさの中にも必要なシャープさとパワーを兼ね備えた仕上がりとなっている。
また、レギュラーファーストのテーパー設計により、これからシーズンを迎えるほかのライトゲームにも幅広く対応可能。メバルシーズン終了後も活躍の場が絶えないロッドとして、ぜひ皆さんにも手に取って体感してほしい。
汎用性が高いテーパー特性(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)<五井貴矢/週刊つりニュース中部版編集部>

