サメ映画をこよなく愛する【日本サメ映画学会】とは? 顧問と会長にインタビューしてみた

サメ映画をこよなく愛する【日本サメ映画学会】とは? 顧問と会長にインタビューしてみた

映画のジャンルは多彩ですが、「サメ映画」をご存じでしょうか?身近な恐怖を描くパニック映画にこそ魅力があると筆者は考えます。今回は『ジョーズ』『ディープ・ブルー』を語り尽くす「日本サメ映画学会」の実態に迫り、顧問・中野ダンキチさんと会長・サメ映画ルーキーさんに話を聞きました。

(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)

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サカナト編集部

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伝説の「サメ映画24時間耐久」

───活動内容のページのところに「サメ映画24時間耐久」とあったのですが、すごく面白そうですので、そちらの企画についてぜひ伺いたいです。「ルールは24時間サメ映画を見ることのみ」と記載がありましたよね?

中野:そうです、そうです。

───本当に24時間も見るんですか。

サメ映画ルーキー:見ますね(笑)。僕がやっていたのは4、5年ぐらい前ですが、まだやっている人も見かけます。この企画の目的はどちらかというと、奇行を繰り返して注目を集めて、サメ映画や作品自体の知名度を上げるのが1番の目的だった活動でした。

結果は辛いだけだった?

過酷な環境で過酷な作品を見るとどうなるのかっていうのが個人的に気になってた部分でもあったんですけどね。ただ、より辛いだけでした(笑)

───より辛かっただけ!? なんかこう……見えてきたことみたいなのないんですか。

サメ映画ルーキー:特にないですね(笑)

でも、自分の中でイベント性を持たせないと「もう1回見るのは辛いな」みたいな作品はあるので、それを無理やり自分に見させるためのイベントでもありますね。

───すごい……。過酷すぎますね。

サメ映画ルーキー:そうなんです。

学会設立の舞台裏

───学会の方の設立の経緯や理由も詳しく伺いたいなと思います。

サメ映画ルーキー:僕が学会に関わり始めたのが2018年です。その時点で、ジャンルとしての「サメ映画」はすごい有名ではあったんですけど、 まだ全然体系化されてないところがありました。

例えば、現段階で何作品サメ映画がこの世にあるのかとかですね。その時点で合意が取れてなかったんですよ。

そういった作品のリストや、サメ作品に関する基本的なデータが無かったんです。とにかく情報がどこにもちゃんと集まってない状況だったので、そういうのを集めて、検討できるような場を作りたいなと思ってたのが、学会設立のきっかけですかね。

サメ映画の定義

───サメ映画のデータというのは、「どこからどこまでがサメ映画なのか」みたいな話ですか?

サメ映画ルーキー:そうです。そういうのも入ってくるので、1人で決められることではないんですよね。なので興味がある人たちが集まって、「これはサメでいいか、サメじゃないか」みたいな、そういうことを決めるような場所がほしかったんです。

サメ映画選挙開催

───サメ映画学会の方は傍から見てても目を引く活動をたくさんしてらっしゃってますよね。1番面白かった学会の活動がありましたら、ぜひお聞きしたいです。

サメ映画ルーキー:2018年の学会発足当時に開催した「サメ映画総選挙」ですね。やっぱりそういう人気投票とかって、実態があるにせよないにせよ、ある程度権威が ありそうな人たちがやらないと意味ないじゃないですか。

だから学会基準の、信憑性がある人気投票をやりたかったんです。でも結果を見てみると、ものすごく偏った結果になった記憶があります。

サメ映画をこよなく愛する【日本サメ映画学会】とは? 顧問と会長にインタビューしてみた回を追うごとに投票総数が増える第3回総選挙の様子(提供:しょうじ)

第1回の受賞作品は?

第1回の受賞作品は『シャークネード カテゴリー2』。1回目の結果に関しては、結構みんな納得した結果だったと思うんですけど、2019年11月に第2回を開いた時、『デビルシャーク』(現在の邦題は『エクソシスト・シャーク』)の、一部の熱狂的なファンがものすごい数の投票をして1位になってしまったのを覚えています。

サメ映画に対する間口を広めるため広げるためにサメ映画学会を運営してたはずなんですが、いつの間にか本格的なカルト集団になってしまったのを感じました(笑)

学会の精鋭化とカルト化の兆し

中野:他にも、「シャークインパクト」っていうボードゲームがあって、「サメ映画学会の公認をしてほしい」と頼まれたので、我々2人でその会社さんに行って、一応我々もアイデア出しましたけど、全部却下って言われましたね(笑)

それが東京ビッグサイトで開催された「ゲームマーケット」というイベントに出品されたので、その会場内で第2回総選挙の投票をしました。第3回以降は、もう本当に熱烈な組織票がバンバン入っちゃうような感じでしたね。

サメ映画ルーキー:うん。結局のところ、一番中立性と代表性があったのは、第1回でした。

そこから2年間、イベントを不定期に開催開催していた時期があったんですけど、その期間でサメ映画学会っていうものに興味を持ち続けた人たちがどんどん精鋭化したのが如実に分かったのが、第2回の結果だったので、果たしてこれはやってよかったのかどうかっていうのを考えさせられた選挙でした。

次のページで学会スタイルで発表されたサメ映歴史に迫る!

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