関東エリアには、渓流釣りを楽しめる魅力的な河川が点在し、ヤマメやイワナを狙える多彩なフィールドが揃う。本記事では、アクセスの良い人気スポットや、穴場の渓流を厳選して紹介。解禁時期や釣果のポイントも解説するので、次の釣行計画に役立ててほしい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・内藤茂幸)

東京:奥多摩川
3月2日(日)の正午に、東京都を流れる奥多摩川の渓流釣り(羽村堰上から奥多摩湖の500m下流の区間)が解禁する。
鮎美橋周辺
下流域から見ていこう。鮎美橋周辺は放流場所となっている。中流域では、好文橋下流が瀬あり淵ありで流れが強く、水量も多い。放流魚でも川になじめば、強い引きを楽しませてくれるだろう。ここは、河川敷に駐車できる。

軍畑大橋周辺
上流域の軍畑大橋周辺も面白い。橋の下流は瀬が続く場所で、上流側は強い瀬がない。放流場所なので、放流魚を釣るにはいいと思う。ここから100mくらい上流に行くと、水深のある瀬や淵があり、石も大きくなる。軍畑大橋から御嶽駅近くまで川の近くに歩道があり、入渓・移動がしやすい。

また、昨年まで御岳交流センターの駐車場に駐車できた(平日:無料、土日祝:税込500円)。今年は川の写真を撮りに行った際は工事かなにかで駐車できなかった。釣行の際は確認してほしい。

御嶽駅周辺
御嶽駅周辺は奥多摩フィッシングセンターからニジマスが落ちてくることがある。以前釣行した時は、ニジマスの数釣りが楽しめた。
川井ダム下
最後は川井ダム下で、駐車場があるうえ放流場所にもなっている。ただし、放水すると水量が倍近くになってしまう。初めて釣行する際は、十分に気をつけてほしい。

放流予定日
2025年の本流の放流予定日は、上流域では3月2日、4月6日、5月11日、10月19日。中流域は3月16日、4月13日、11月2日、11月16日。下流域は3月9日、4月27日、5月18日、11月9日。いずれも日曜になっている。
エサ釣りで狙う場合、竿は放流日なら6m前後でいいと思うが、残っている魚を狙う時は7~8mくらいはほしい。
支流で奥多摩漁協管轄は成木川、大丹波川、平溝川などがある。解禁日などは渓流解禁一覧表を参考にしてほしい。
なお、ヤマメ、イワナの釣期は9月30日までだが、ニジマスは12月31日までになっている。
神奈川:中津川
神奈川県を流れる中津川は、近年キャッチ&リリースエリアが設定されて、ライズを繰り返すヤマメを攻略するフライマンが多い。解禁は3月1日。

田代運動公園前
河原に車を横着け可能で、キャンパーが多い。トイレやコンビニも、近くファミリーで楽しめる河川だ。淵のポイントでライズが起きるので、ゆっくりバーベキューやお茶を楽しみながらの釣りもいい。
こまや前
魚協の駐車場があり、護岸の前がフラットな長淵になっている。ウェイダーなしでも釣り可能なので、立ち寄ってその日の状況を確認するのにいいポイント。
馬渡橋付近
対岸に岩盤があり、前後の瀬も好ポイントになっているが、橋から魚影やライズが確認できるので、一日費やしてしまいがちなポイント。風裏になることがよくあるので、強風時に行ってみる価値あり。
愛川橋付近
ここも橋からライズや魚影が確認できるポイント。河原に駐車スペースがあるので、ライズ待ちをしながら、コーヒータイムを楽しむフライマンもいる。橋上流は沈み石がある瀬で、コカゲロウのライズが多い。橋下流はフラットな水面で、ユスリカやガガンボの捕食が多い。
日向橋付近
上流に護岸があり、足場がいい。護岸周りが深淵になっているので、魚影が濃いスポットになっている。夕方のライズが激しく、ヒラタカゲロウなどの大型メイフライを捕食するライズに遭遇することがある。
交番裏
交番の隣にある公民館の先に漁協の駐車場があり、ここの前が中津川でもっとも盛り上がっているポイントだと思う。いつも釣り人がライズを攻略しているので、徹底的に渋いヤマメと対戦したい人に勧める。
フライで攻める場合は#14~20のメイフライ、#20ユスリカ、ときにはヒゲナガが人気だった。数釣りよりも、状況やハッチ、その日の時合いなどを判断し、1尾を重視する釣りをしたいフライマンにおすすめだ。