ChatGPTなどの生成AIを使って画像を作ることもできる。もちろん魚の画像も守備範囲だ。これならば釣行中に写真を撮り忘れても大丈夫!?今回はChatGPTを使ったサカナの画像生成をご覧に入れよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
写真を撮り忘れた?それならAIで作ろう
「釣りをしてきたのはいいが、魚を撮影し忘れた……」そんなことで真剣に悩むのは筆者のような釣りライターだけかもしれないが、もちろん完全な趣味のアングラーでも、せっかくなら釣った魚の画像は収めておきたい。魚を持ち帰らない釣り人も、記念写真は残しておくはずだ。
ChatGPTなどの生成AIでは、今、多くが「画像生成」もできるようになっている。たとえば「学校の個人懇談に小さな女の子を抱っこしてやってきた若いママの絵を描いて」と描けば、こんな絵ができる。
もちろん魚の画像を作ることもできる。AIによる画像生成は、文章で注文をつけるのが基本だ。一部の生成AIでは、注文者の手元にある画像をAI画に描き換えすることもできるようだ。実際、「この日にこの魚を釣った」という記録的な意味で作るんじゃなくても、生成AIでちょっと遊んでみませんか?
アジが苦手な生成AI
なんだか順序が逆みたいになるが、まずは生成AIが作った「あまり上手くない画像」を見せよう。
アジだ。アジ、魚の基本的存在。普遍的な魚形に、フツーの顔つきに、ゼイゴややや黄味を帯びた退職などの特徴的造作。それがなぜこう、ザ・馬ヅラになってしまうのだろうか?ほとんどコイである。
これは「アジを釣り上げた日本人の女の子を描いて」と注文したのだが……。
ChatGPTを使って、他にもいくつかアジの絵を描かせてみた。我々の知るあの「アジ」とはっきりさせるために、「マアジ」を描いてとリクエストしてみる。すると、いきなりカツオっぽいのが現れる。
ならば、他の類と混じらせてみればどうだ?「クーラーにいっぱいになったアジとメバルを描いて」とリクエストしてみる。それでも、アジの仕上がりは、残念なもの。メバルはまあまあ似てるけど、いかにもAI画らしく目が2つあるのもあったりして……。ちなみに人間の指も6本描いてしまうなど、わりと初歩的なミスが目立つらしい。まだまだ黎明期、発展途上。いや既に末恐ろしい精度にはあるが。
めっちゃ上手なゴッホ風メバル
筆者はライトゲームアングラーで、アジとメバルが二大ターゲットだ。1000記事以上書いてきたが、文章に添える写真は、さすがにどんなに工夫して撮っても、マンネリの感がある。そろそろ「ちょっと困ってきたなあ」と思ったのが、このように生成AIを使おうと考えた端緒だった。アジがうまくいかないので、メバルでやってみると、こいつはうまく描く。中でも自信作(ChatGPT製)は、コイツだ。
これには思わず嘆息が洩れた。う、うまい……。「ゴッホの画風でメバルを描いて」と言うと、すんなりこんなものを出してくる。実はChatGPT、ゴッホの模倣がかなりうまい。他にもフェルメールやピカソやモディリアーニを試してみたりしたが、断然ゴッホがいい。魚の画像と相性がいいのかもしれない。
写実的に注文するほど遠ざかる?
釣りライターとして「足りない実釣画像」を補うためには、なるべく、スーパーリアルな画像生成を注文したいものである。しかし、これがどうして、「写実的に描いて」とリクエストすると、逆に魚の本来の姿から遠ざかってしまう。「ペン画で描いて」「写真で撮ったように描いて」と言ってもダメだ。実は上記のカツオ似のアジもクーラーボックスの画像も写実的に描かせたのだが、実物に似ない。
しかしクラシックな画風を要望すると、たちまち本領発揮。今のAIは古典画家を学習した「~~風」が相当うまいので、みなさまも好きな魚と画風を組み合わせて、納得のいく一尾を描いてみてほしい。およそスマートフォンをいじってやる遊びの中でも、釣り人には、これほど面白いものはないと思う。
*注すべての画像をChatGPTにて作成しました。
<井上海生/TSURINEWSライター>