秋~初冬の好シーズンに突入し、各地でさまざまな釣りが盛り上がりを見せている。中でもオフショアフィッシングでは、タイラバが絶好のシーズンを迎えた。伊勢湾、熊野灘、日本海とフィールドはさまざまだが、マダイを中心に多彩な魚種でにぎわっているようだ。今回はそんな大人気のタイラバについて紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)
流し方は2通り
船の流し方は2通りある。1つは風と潮に任せて船を横流しにするドテラ流し。もう1つはスパンカといわれる帆を立てて、風に対して船を立てる流し方。前者は広範囲を広く探るのに向いており、後者はピンポイントの漁礁や根周りを攻めるときに向いている。
本命ゲット(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)伊勢湾では、状況に応じて両方の流し方を使い分けており、日本海ではドテラ流しが圧倒的に多い。どちらも一長一短あるが、個人的にはドテラ流しの方が釣りやすい気がする。
ドテラ流しの場合、ティップランと同じくラインが前方に払い出していく。ラインに角度がつきすぎたら回収して再投入という流れだ。
釣り方はシンプル
タイラバの基本的な釣り方は、落とす→着底→ただ巻き。これだけだ。どの釣りよりも単純、簡単極まりない釣りのように思えるが、コレが本当に奥が深い。
まず巻き速度。その日の状況に合った巻きスピードは、必ず存在する。次にネクタイのカラー。これは日によってヒットカラーが偏ったり、どんな色でも食ってきたりとバラバラだ。だが、渋い日ほどカラーに偏りが出る気はする。
狙い通りにヒット(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)巻きスピードにしろヒットカラーにしろ、これはできれば船中で共有できるファクター。船長が釣った人に聞いてアナウンスしてくれることもあるが、隣で釣れたらさりげなく色や巻きスピードを観察してみよう。
ただしそのヒットファクターに引きずられ過ぎるのもNG。ヒットファクターに合わせてアタリがなければ、他のカラーやスピードをどんどん試していこう。
少しの違いが釣果に響く
隣にばかりヒットして自分にはアタリもなし。カラーもスピードも同じなのに……なんてこともよくある。そんなときはラインの太さやリールのギア比なども聞いてみよう。リールのギア比が違えば、同じスピードで巻いていても、タイラバが動くスピードは全く違ってくる。
青物も交じる(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)ほんの少し何かが違えば、釣果に雲泥の差が出るのがタイラバ。イカメタルに通ずるものもあるが、その答えを模索することがたまらなく楽しいのだ。これがずばりハマれば、圧倒的なサオ頭も夢ではない。
ヒット後は無理なく(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)アタリがあれば、何事もなかったかのように。ひたすら同じペースで巻き続ける。魚が大きくてラインを引き出していくようなら、巻く手を止めて我慢。走りが止まれば再び巻き始める。
ヒット後は冷静に
ヒットしたときに大事なことは2つ。まず冷静でいること。舞い上がってゴリゴリ巻いたり、サオを起こしたりするのは絶対NGだ。もう1つはドラグ設定。ラインを持ってぐっと引っ張ったときに、ジリジリ引き出されるぐらいが基本だ。事前に必ず調整しておこう。
ランディングはネットを使う(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)マダイは水面であまり突っ込むことは少ない。良型ほどその傾向が強い。慌てずネットに誘導して取り込むようにしよう。
船にイケスがあれば生かしておいてもいいが、腹が膨らんでいるようであれば、エアが入っているのでイケスに入れてもひっくり返って浮いてしまう。そんなときはエア抜きを肛門から入れて、空気を抜いてやると正常に泳いでくれる。
<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>

