秋は釣りに最適な季節。気候も快適で、ターゲット魚種も豊富です。しかし、多くの魚を狙おうとすると、タックルが増え、大荷物になりがちです。そこで今回は、筆者が推奨する「バーサタイルタックル」を用いた釣行スタイルを紹介。釣り場でのターゲット選びを自由にしつつ、軽装で多彩な魚種を狙える方法をご提案します。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・松永一幸)
バーサタイルタックルで多彩な魚種を狙おう
秋の行楽シーズンは、釣りにおいても快適な気候。また、釣れる魚種も多彩となり「食欲の秋」を連想させる釣果も期待できる季節です。
ですが、狙う魚種が増えるということは、その魚種に合わせて持ち込むタックルも多くなってしまいがち。
結果、大荷物となってしまう経緯で、仕方なくターゲットを厳選して釣り場へ向かうのも、この季節の特徴といえます。
そこで今回は、より多くのターゲットを狙って釣りを楽しみたいけれど、大荷物になるのが大嫌いな性格の筆者が、一推しするバーサタイルな「秋スタイル」での釣行の様子をご紹介いたします。
タックルのチョイス理由と狙い
チニングロッドの中でも、ライトゲームのカテゴリーながら、ボトムゲームからプラッキングゲームまでカバーできる「バーサタイルモデル」があるのを見つけました。
ルアー適合重量の範囲が5g〜15gと、筆者がよく使用するリグの重さにマッチしており、ライトエギングまでこなせそうなところは、筆者の秋のルアーゲームに都合が良い印象です。
ロッドの性格としては、ティップからベリーのベントカーブが少し張りがある感じのファーストテーパー。実釣で分かったことですが、ボトム感知能力については、少々の風が出ている状況であっても、容易に感知できるほどの能力も備えている点が、このロッドをチョイスした理由です。
ロッドを絞ることで時合いに対応
ロッドを一本に固定するのは、アオリイカの回遊を発見した際に、タックル交換で出遅れたり、同じフィールド内でポイントを移動する際に、フットワークが鈍ることで地合いを逃す……といったリスクを低減するのが目的。
時間とタイミングを重視した釣行スタイルにし、チャンスを掴みやすくすることが、今回の最大の狙いになります。
しかし、懸念材料としては、専用ロッドのように特化した性能の恩恵は受けられず、シビアな状況では食わせきれない厳しい場面に陥ることもある点が課題です。
もちろん、ルアーの持ち込み収納はバッグスタイル。動きやすい物を選び、持ち込むルアーは厳選した物をチョイスしてバッグに収めています。
まずはミドルゲームから開始
当日は長潮でしたが、満潮間際の夕マズメにフィールドへエントリー。夏の終わりというにはかなり遅めなタイミングになりますが、高級魚で名高いアコウを狙って、早速釣行開始です。
エントリーしたフィールドは潮流変化の激しいエリアなため、満潮間際から潮が動き出して1時間が勝負となりそうです。そのため、敢えて長潮を選んできているのも、今回の作戦の一つです。
30cmアコウをキャッチ
セットするルアーは、ジグヘッド&ワームの組み合わせで、使用したジグヘッドは「MDヘッド」の14gに、ワームは「バグアンツ」3inchをセットしました。
まずは、水深を測る目的で様子見の1投目です。おおよそ3〜5mといった水深でしょうか、観察すると潮目も良い処に発生しており、フィールドの雰囲気は上々です。
さらに、流すコースと食わせのポイントをイメージし、2投目を試みます。キャストしたルアーは程よく良いポイントへ入り、イメージ通りのコースをトレースしていきます。
すると、手元に気持ちの良い激しいアタリが伝わります。ヒットです。
かなりトルクがあり、突っ込みは激しいものの、チニングロッドの恩恵からか、やり取りはかなりスムーズに行えます。
上がってくるターゲットに怯え、水面に沢山のベイトが跳ね出しました。これは本命の予感しかしません。浮いて来たのは30cmの「アコウ」です。
狙っていたターゲットが、自身の描いた方程式通りに釣れるのは、アングラーとして「至福な瞬間だな〜」と、強く噛み締めました。