アオリイカといえば堤防からのエギングやヤエン、船ではティップランやボートエギングなどさまざまな場所と釣り方で狙える秋の大人気ターゲットだ。秋になると、春~初夏に生まれた新子が少しずつ大きくなり、数も型も狙えるという一年で最も熱いシーズン。そこで今回は三重県・南伊勢町迫間浦にある宝成渡船でイカダに渡り、ヤエンとエギングの二刀流でアオリイカを狙ってきた様子をレポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・戸松慶輔)
実釣開始
午前6時前にイカダに乗り込みいざ実釣開始。まずは仕掛けを入れたままで待てるヤエンから開始してみる。生きアジを投入しから道具を整えていると、いきなりジジーッとドラグの音が鳴る。すぐにアタリが出るとは思いもせず整理を中断。サオを手に持ってラインの緩みを取り、少し待っているとアオリイカの動きが止まった。
頃合いを見てヤエンを投入してからサオを操作していると、ヤエンにびっくりしてしまったのかアジを離してしまった。この辺りの駆け引きがヤエンの面白いところではあるが、いきなりのチャンスを逃してしまう。
すぐに仕掛けを入れ直して次のアタリを待つ。その間にエギングの準備をして、二刀流でアオリイカを狙っていく。
ヤエンでアオリイカを連打
天気は良かったが、風が強くてエギングには少々難しい状況。やりにくいなーと感じつつ、ヤエンのサオから伸びるラインを見ると、明らかに不自然な緩みが見える。ラインスラックを取ってサオ先で聞いてみると、アオリイカがついている反応だ。どうやらアジを手前に引っ張ってきていたようだ。足元まできていたため、すかさずヤエンを投入してサオを曲げると、待望のアオリイカのファーストラン。しかもなかなかのサイズだ。
無理せずじっくりやり取りを楽しんでネットインしたのは、500g近くはあろうかという良型アオリイカ。ヤエンはこのスリリングなやり取りが最高に楽しい。1匹目から15分後、続いてのアタリもヤエンに出る。しかしこれはドラグ音がジッ!と一瞬鳴って静かになったまま。ある程度引っ張っていってくれるかと思いきや、これではヤエン投入のタイミングがつかめない。
こうなったら、何となくイカがアジにかじりついている様子をイメージをしながらヤエンを落としていくしかない。ヤエンを入れてからふわっとサオを持ち上げるが空振り。ヤエンをさらに送り込んでもう一度アワせるとヒットだ。すぐに水面に浮いてきて、水面でブシューブシューとスミを吐いて怒っている。小型だったのでゆっくり引き寄せてこちらもネットイン。活性が高いタイミングでヤエンで連発だ。
エギングでもヒット
さらにエギングでもヒットが続く。ボトムからエギをシャクり上げてステイさせた途端、トンッとサオ先を引っ張る分かりやすいアタリが出た。とっさに体が反応してサオを曲げると、アオリイカ特有のジェット噴射。秋らしい元気なアオリイカに笑みがこぼれる。
しっかり掛かっていたのを確認し、そっと抜き上げて御用だ。ヒットエギはヤマシタのエギ王LIVEの3号、レッドグレープだった。やはり活性が高いのか、手元にまで伝わってくる強いアタリと、アオリイカのジェット噴射がめちゃくちゃ気持ちいい。
さらにエギングで追加した私は、アジが流されてしまっていたヤエンのサオをチェック。するとあれ、イカが乗ってる?
1匹目と同様のパターンで、アオリイカがアジを手前に引っ張ってきているらしい。ヤエンを落としてテンションをぐーっとかけると、よし乗った。しかし想像以上に掛かりが浅かったのか、水面に出た瞬間にフッと外れてしまった。惜しい。