TICTが誇るハイエンドアジングロッド「SRAM UTR-アルティメットチューンド」シリーズ。今回登場するのは、ジグ単専用モデル「UTR-55FS-T2」と「UTR-58XS-T2」の2機種で、UTR-55は約10年ぶりにリニューアルされた。フィネスタックルとして注目されるこれらのモデルが、どのように進化を遂げたのか、その詳細に迫る。
(アイキャッチ画像提供:TICT)
2モデルの製品詳細
ここからは2機種のスペック・外観・使用感について詳しく紹介する。
UTR-55FS T2 “Chosen One”
細身で鋭い高弾性ブランクスと、0.6mmのファインソリッドにより、超軽量ジグヘッドを自在に操ることができる。特に近距離でのピンポイント攻撃に優れた究極のフィネスショートロッドだ。
前作よりもソリッドとベリー部分をマイルドに再設計し、55tの東レ超高弾性カーボンを使用したブランクスにより、シャープな操作感を維持している。
「魚を掛け、しっかり曲げてファイトする」そんなウルトラライトゲームの醍醐味を存分に楽しめるロッドに仕上がっている。1g前後のウェイトがスイートスポットで、ジグヘッドを指先で操作する感覚だ。
UTR-58XS T2 “Blow Out”
引き締まった高弾性カーボンブランクスとシャープソリッドの組み合わせにより、瞬間的にターゲットを掛けるハイレスポンスアクションが特徴だ。
UTR-58XSは、58T-one-TOR Swingmanの兄弟機であり、55FSと同じく55tの東レ超高弾性カーボンを使用している。55FSでは操作感がぼやけてしまうような2g以上のジグヘッドでもシャープに操作できる仕様だ。
共通の特徴
軽量で高反響のカーボンパイプリールシートを採用し、手に馴染むシンプルなグリップデザインを実現している。
余計な凹凸は排除し、手の形や持ち方の癖を選ばず誰でもしっくりとくるこのグリップは、自分のベストな状態でターゲットとの駆け引きに集中させてくれる。
デザインについて
UTR61HS・FSから引き継がれた落ち着いたカラートーンは、他のタックルとも合わせやすく、10年先でも古さを感じさせないデザインになっている。
ガイドは軽量トルザイトガイドの最小限マイクロセッティング仕様で、ラインの収束や伝達において優れた性能を発揮する(トップガイドのみSic-sリングを採用)。
ガイドフレームには、ダークグレーのチタンフレーム「T2」が使われ、ロッド全体に飽きのこないシックなデザインで統一されている。また、とことん軽量化を追求し、ガイドフットを一部カット、スレッドも最小限に抑えられている。
さらに、グリップ前の装飾(コスメ)も従来より減らし、フロント側の軽量化を徹底的に図ることで、操作性を極限まで高めることに成功した。
ブランクスはウルトラマイクロピッチテーピング製法を用いたアンサンド(無研磨)フィニッシュとなっており、余分な塗装を施さず、ブランクス本来の性能を最大限に発揮できる仕様となっている。
2ピースモデルの開発も進行中
実は、このUTR-55FSとUTR-58XSに2ピース仕様の企画も進行中だ。現在、1ピースモデルと同等の使用感と操作感を目指し、開発が進められている。来年の発表を目指して鋭意製作中だ。
継ぎ目のない素直なベンディングを持つ1ピースのこだわりか、利便性を備える2ピースか。ハイエンドモデルだからこそ、アングラーのスタイルに合わせて、これまで取り組んでいなかった新しい挑戦も試みている。
また、TICTでは秋のライトゲームシーズン本番に向けて、ロッド、ワーム、アクセサリーなど、こだわり抜いた新製品を次々とリリース予定だ。今後の展開も要チェックだ。
<防野孝之/週刊つりニュース西部版編集部>