新しい釣り場開拓はどのように行うか?あるいは、今近くで反応している釣り物をどのように調べるか?もちろん現地をぐるぐる回ってみるのが一番だが、かくも効率を追求する時代に、それでは釣り遅れることもある。信憑性に足りない情報も混じるが、やはり、ネットを使うのも有効な手立てだ。あらかじめ断っておくと私は自身の経験からの読みと現地調達派だが、役立つアプリもWEBサイトもある。
釣り場情報はネットで探ろう
釣りとネットを絡めるとすれば、抜群に有効な用途は、釣り場の開拓だと思う。今はグーグルマップで上空からの航空写真を見ることができる。特にマイナーなポイントの発見には、本当に役立つ。私もまだ慣れない時期の大阪・泉南の釣り場は、ヒトから聞くのと、航空写真の活用で数多く開拓できた。
釣り場情報は誰かから聞くのもいいが、ネットで調べるのも同等にいい。ただ、この点にだけは気を付けてほしいのだが、立ち入りの可否と釣り場の具体的な様子は行ってみないとわからない。
その他、釣り物を調べるのにも、ネットは役に立つ。たとえば、私はとあるサイトの情報はそこそこアテにしているし、いくつかのスマホアプリも使用している。
これで釣り物を探ることもできれば、もちろんTSURINEWSの記事を見るのもいい。私はもう3年くらい書いているが、編集部から「釣行記は鮮度が命なので、早めにください」とよく言われる。つまりTSURINEWSに上がってくる記事は鮮度もいい情報なので、頼りになると思う。
「最新情報か?」注意する
「情報の鮮度」についての話を続ける。
これがアテにならないものも多い。たとえば上述のアプリでは、下のような画像が出たりするが、これがいつのものなのかは判然としない。あくまで「ここで釣れたことがありますよ」という程度に留まるので、今釣れているのか、あるいは去年は釣れたのか、今年はどうなのか、そのへんははっきりとしない。大阪南港はかつて秋から冬にタチウオがよく釣れたが、今はもう釣れない。そのあたりの最新情報は、ほぼ不明とまで言える。
ときどきネットを見ていても思うが、何かについて調べると、その末尾に2012年の日付があったりして驚いたりする。確か…スギちゃんの時代くらいだ。誰もがそんな年がくると思っていなかったが、今は2024年だ。まさか10年以上前の情報は鮮度ガタ落ちすぎる。これはロッドやリールの情報についても同じで、意外と型落ちのモデルについての記事が上位表示されていたりするので、注意されたい。
アテにならない回遊魚
何よりネットの釣り情報で怖いのが、「回遊物」だ。回遊魚だけはわからない。大阪南港といえばシーサイドコスモが回遊魚のメッカだが、私はネットの回遊魚情報で当たったことが一度もない。ちなみに釣具店で聞いた情報も当たったことがない。おそらく故意の嘘やデマはないのだろうが、回遊魚ばかりはその日の状況によるのだ。抜けるときは1日で抜けてしまい、そのあとは一切ゼロということもある。
回遊魚は自分の足で行って、情報というか、実際に釣果で確かめるしかない。
頼りになるのは最終的に「仲間」
釣り場の情報や釣り物の情報は、わりと隠されることもある。ここで何々が釣れてるよとネットに書いてしまうと、釣り場が取り合いになる。そして、自分の見つけたお気に入りの場所は、誰にも教えたくないものである。かつて私も、魚が苦手で姿を見ることも気持ち悪いという上司に、「どこが釣れてるの?」と世間話で軽く聞かれて、「いや…」と秘匿したことがある。それくらい情報漏洩には用心する。
リアルなアングラーの気持ちとしては、おそらくみんな同じようなものじゃないだろうか?乗ってもらわないと困る沖船なんかは80%はガチ情報を出すはずだが、釣り場が限られるオカッパリではそういうわけにはいかない。やはり信用できる釣り人仲間から聞くことができれば、それが一番といえる。
<井上海生/TSURINEWSライター>