明石沖のマダコは、ここ3年かなりな低調が続き個体数の減少が感じられますが、人気のある釣りものです。5月はまだまだはしりです。さて、今年の釣れ具合はいかがなものになりましょうか。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター丸山明)
明石沖マダコ釣りのシーズン
1年中釣ろうと思うと釣れるのがマダコですが、それはそれシーズンがあり5月のGWからお盆までがハイシーズンです。それでも、適水温が16℃~23℃ですので、酷暑の8月は、生存水温の7℃から30℃ギリギリなので、深場でじっとしてしまうくらいに苦手かもしれません。
当然ながら適水温の範囲の期間に活性があり、成長をするためにエサを果敢に食べる時期で、夏の半夏生の栄養とごちそうでマダコを食べる習慣は、まさに、ここが釣りの旬です。
ボート釣りでの時合い
明石沖の釣りは、明石海峡の急潮の影響を受けるので、潮流の把握は重要です。ここでの時合いは、私の経験則と、相対的なボート釣り師の言い分です。釣り船は、毎日毎時釣っているので、違う意見もあります。が、釣ると体験的にわかります。
あの図体ですから潮の速い時間帯は、自由に動けないでしょう。魚がエサに喰いつくのとはわけが違い、全身抵抗物で、空の凧が風を受けるようなものです。潮の流れが半分以下になり、さらに緩くなる頃こそ時合いで、ここに集中して狙います。潮が止まると喰いも止まります。ひと休憩して、止まった潮が僅かに動き始め、それが速くなるまでが時合い再開です。
この潮止まり前後が時合いになるのは、マダコだけではなく、釣りの肝となる時間帯です。よって、釣行日の選択ができる場合は、釣りの時間帯に潮止まりがある日は、時合いをしっかりと確保できるチャンスが大きくなります。場所によって、上げ潮で喰うのか、下げが良いかの違いもあり体験的に覚えるしかなく、まずは、平均的にこの潮止まり前後を狙います。
エギタコ釣りへ
ひとり気ままなボート釣り、朝6時に出航です。本日の潮止まりは9時過ぎでしょうから、8時頃から時合いの時間帯に入ります。マダコ釣りのキーは、マダコの寄り場で釣る。喰いたくなる色のタコエギを使う。それを見つけさせる。喰わせる「動きと間」を作る。だと考えます。要は、場所とタコエギのカラーとアクションです。疑似餌釣りの鉄則です。
潮緩んで本命マダコ登場
ボート釣りは、釣り船と違いポイントの選択から開始で、過去の実績場を狙いからで、マダコの好物の甲殻類が集まりやすい場所です。まだ、潮速は1ノット以上でボートを流し、1秒間に50cm以上動いていますが、これは歩くスピードの半分でタコには少々速すぎます。そして、緩み始めた8時過ぎに最初のアタリ、動かしては止めのタコエギに重さが出ました。乗ってきました。
しっかりとタコが乗っかるタイミングを待ち、一気の大アワセでズンと重みが乗り、騙し合いの勝ち、至福の瞬間です。ハリがかりの瞬間と巻き上げの重みがマダコ釣りの真骨頂で、重さを楽しむ釣りです。1匹目はレギュラーサイズの300g位なものか、良いスタートです。
誘い的中でマダコ5連発
タコエギの選択も重要ですが、定番の緑赤白のお気に入りから始めてローテーションしますが、釣れなければ様々な色に交換して探ります。それをアピールするように僅かに小刻みな動きを見せたあと、何回か大きく動かしフォールを見せる。これを繰り返し、多くはフォールのあと少し止める時に乗ってくるパターンです。
違和感を感じれば動かさずに効いて、重みがあればカウントダウンして一気に大アワセです。これで、4ハイ続けて乗ってきました。まさに時合いで、ホイホイと嬉しい気分です。潮は、もう止まりかけで動きも僅かですが、5ハイ目登場。重い!大きいかと思いきや、げんこつより大きな石を抱いていました。残念。
今後の展望
タコを寄せる集寄として、ワームを使用しました。好物のように見てくれれば幸で、どこまで信じられるかわかりませんが、気に入って使っています。ここで潮が止まり、下げの動き始めに期待しましたが、残念ながらこちらはうまくいかず、潮が速くなったのを機に沖上がりにしました。
釣れたマダコ、どれもが小さなカニを足にくっつけていました。カニを喰っているようですし、ポイントは甲殻類の豊かな場所です。こういうポイントをいくつ知っているかが、今後の釣果でしょう。時合いを狙う短時間勝負で5ハイならば十分なところ、にぎやかな晩ごはんになります。これからがシーズンになるおいしいマダコ釣り、肴のタコと冷たいビールで夏の暑さを吹き飛ばします。
<丸山明/TSURINEWSライター>