3月31日、福岡・宗像市鐘崎漁港から出船の第五大安丸は年中タイラバが楽しめる遊漁船だ。数日前には90cm超のビッグマダイも釣れている。釣らせる船長の船に乗ることは私にとって年に一度の楽しみでもある。昨年は手の平大のマダイ1尾のみだったので今年こそはとPEラインも新品に巻き替えた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・久保和之)
第五大安丸でタイラバ釣行
午前6時に船長が現れ「今日は厳しいよー」とひと言。朝マヅメくらいは好反応に期待したいと思っていたが果たして……。
最初のポイントは水深60mで潮はそんなに流れていないので60gのジグで探ってみるが反応がない。隣の人とオマツリしないようにすぐに100gのタイラバに変更。赤とオレンジのネクタイでは地味なのかと派手なキラキラ光るキョウリンネクタイにチェンジ。
そうこうしていると9時ごろ、隣の人に本命のマダイがヒット。速巻きで誘っていた隣の人が使っていたタイラバJETは水流を生みマダイの側線を刺激する噂のタイラバヘッド。「15mくらい巻いた中層でアタった」とのこと。
派手なアクションで誘う
当日の海は全体的に低活性だが、中には浮いてくる個体もいるのが乗っ込み時期の特徴だ。つまり、底を漂っている活性の低いマダイをネチネチ狙うのをやめ、ターゲットをやる気のある高活性のマダイに絞った方がいい。
ここで私はフラットバクバクの120gに替え、派手なアクションで誘いつつ、食うポイントをアピールするエビのトレーラーをハリに刺す。するとまた隣にアタリ。タイラバごとかじられたようでフックアウト。
見事60cm本命キャッチ
突如、潮が利いてきたような抵抗感を覚え、巻きスピードをスローにしてこのチャンスに賭ける。中層まで巻き上げた時、ハイギアのリールに違和感が伝わってきたのでデッドスローで食わせの間を作る。
「回収してください。移動します」とアナウンスがあったが、そのままジワリと巻き続けていると次第にロッドに重みがのしかかってきた。5mほど巻いた時にようやくドラグが出始めた。おそらくマダイもハリ掛かりしていたことに初めは気づいてなかったのかもしれない。手応えから40cmくらいじゃないかと思っていたが途中から抵抗力が倍増しになった。
引きの変化にマダイじゃないかもしれないと思ったが、浮いてきたのは60cmの本命だ。低活性の状況下、なかには元気なマダイもいるだろうと逆張りで派手なタイラバをスローリトリーブしたのが正解だった。
このようなゲーム性に魅かれて人気の釣りになったタイラバ。気が向いたらすぐに釣りに出掛けられる手軽さも魅力のひとつなのだ。
<週刊つりニュース西部版APC・久保和之/TSURINEWS編>