林遊船は、船宿激戦区でもある東京湾奥エリアで創業70年を誇る老舗。全国にファンも多く、屈指の人気船宿だ。長年、多くの釣り人を見てきた林遊船に「印象に残っている釣り人」や「初心者とベテランの一番の違い」等について取材。その様子を紹介していきたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWS編集部 河野)
冬のマコガレイ釣り
いま一番ホットな釣りが「マコガレイ」。冬の人気ターゲットであり、林遊船でもマコガレイを狙う釣り人で賑わっている。今回は、林遊船の岡田船長に初心者とベテランで釣果に差がでやすいマコガレイ釣りのあれこれについてインタビューした。
マコガレイ釣りで印象に残っている人
ベテランの方で、仕掛けを投入してから放置している人がいらっしゃいます。ただそれは、闇雲に仕掛けを投げて放置しているのではなく、潮や地形の状況を把握した上で、ちゃんと魚がいるであろう場所に投入しているようです。
釣行中もしっかりと気づきがあって、船の真下だけでなく、遠くに投げたりもしています。これもただ遠くに投げればいいという訳じゃない。船の動きと仕掛けの動きを見ているみたいですね。その日その日の雰囲気よって放置の仕方も変えていました。これはもう間違いなく経験値の差だと思います。
マコガレイ釣り初心者が注意すること
続いてマコガレイ釣りに参加する初心者が注意したいことについて伺った。
マコガレイ釣りで注意することはある?
初心者さんほど手前マツリが多い印象です。どの釣り物でもそうですが、ラインコントロールをしっかりすることがオマツリ防止の観点から重要になります。放置せず、しっかりとラインを確認しておくことが大事ですね。
また、仕掛け投入時も集中する必要があります。適当に投入すると、テンビンやハリスがメインラインに絡んでしまい、そのまま落とすと修復不可能な状態で帰ってくることもあるので、必ずサミングをしながら、潮になじませて落としていくことを意識しましょう。
船釣りだから釣れるは間違い
マニアックな釣り物なので、アジ釣り等と比較すると初心者さんは少ない印象ですが、それでも割りと来店されます。来店される初心者の方は「おかっぱりで釣れない」「船なら釣れるだろう」という感覚で来られる方が多い印象です。
しかし実際は、誘い方・流し方ひとつで釣果が0にも10にも変わってくるので、海の状況を読もうとチャレンジする姿勢は必要だと思います。常連さんも、その日のパターンを知る為に多くの竿を出す訳ですしね。
初心者とベテランで差が出るマコガレイ釣り
マコガレイ釣りにおいて、初心者とベテランで差が出やすい部分について伺った。
初心者が釣果伸ばすには?
マコガレイ釣りだと、初心者さんでも沢山竿を出しておけば釣果も増えると思う方も多いです。しかし、初心者の方が常連さんと同じように3本も4本も竿を出すと手前マツリのリスクが格段に上がります。
常連さんで竿を多く出されている方は、ラインコントロールが非常に上手いです。初心者さんほど、竿の本数を減らしてラインコントロールをしっかりした方が釣果は上がりやすいです。多くても2本ですね。
常連の方は何本くらい竿を出している?
常連さんだと4本まで出している方もいらっしゃいます。しかし、4本とも放置せず、1本1本に役割分担をさせてその日のアタリパターンを探っています。
その4本で、潮の流れ方・風の振られ方・エサの付け方・針の大きさなど変化を加えて、アタリパターンを割り出します。アタリパターンを割り出したら、すべてその仕掛けに合わせることで釣果を重ねています。
ロッドやリールも同じ物を使っている?
そうですね。ロッド・リール・ラインもすべて同じにされています。そうすると、小さな変化にも気づきやすくなります。いっぱい釣る方はそうされていますね。
<河野/TSURINEWS編集部>
林遊船
都心からのアクセス抜群の江戸川放水路にある人気船宿です。名物である夏の手こぎボートによるハゼ釣りから、シーバスや青物を狙うルアー、初心者に人気のLTアジまで幅広く受け付けています。