吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな【ひと癖ある段差の底釣り#3】

吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな【ひと癖ある段差の底釣り#3】

テーマは「ひと癖ある段差の底釣り」。吉森HCでの釣りもいよいよ午後の部に突入。竿を8→9尺に替えるも目立った効果はなく、ついに伝家の宝刀7尺に持ち替えた。果たして有終の美を飾れるのか?

(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)

アバター画像 TSURINEWS編集部

ヘラブナ釣り 淡水の釣り

9尺を継ぐ

並びに入った竿7尺段底の常連があまりにいい釣りをしているのを見せつけられて軽いショックを受けつつも、腹が減っては何とやらで昼食を食べ気持ちをリセットさせ午後の部に突入。

常連をまねて竿を7尺にするのかと思いきや吉田が継いだのは9尺。

吉田康雄

「とにかく午前中の釣りではイマイチ決め手に欠けるんですよね。なのでわずかですが沖底を狙ってみます」

 

釣り方はもちろん段差の底釣りでしょ?

吉田康雄

「もちろんです。テーマ外の釣りをしたら関口さんに怒鳴りつけられてしまいますから(笑)」

 

竿の長さ以外は午前中の釣りと同じ?

吉田康雄

「はい。バラケブレンドも仕掛けのセッティングもほぼ同一ですが、ウキだけは8尺時よりもワンサイズ大きくします」

 

吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな【ひと癖ある段差の底釣り#3】盛り返せるか?(提供:週刊へらニュース編集部 関口)

ちなみにバラケってどんな感じなの?確かダンゴの底釣り夏が入ってたよね。

吉田康雄

「イメージとしては塊のままゴソッと一気に抜く感じです。いわゆる一点集中型ですね」

 

悪いけどいま一度ブレンドを教えてくれる?

吉田康雄

「粒戦、粒戦細粒、とろスイミー、ダンゴの底釣り夏が各50㏄+水200㏄+段底200㏄ですね。重さがあってややネバリ感もあります。ナジミ途中の開きは抑制して、タナに入ってから崩壊し始めて、拡散せずにゴソッとハリから抜けるイメージです」

 

なるほどね。ウキの動きを見ても沈没するほど深くナジんで、そこから一気にトップが戻ってくるもんね。

吉田康雄

「はい。これで取りあえずは釣れているのでバラケは間違っていないと思うのですが」

 

でも何かしっくりこないんでしょ?

吉田康雄

「そうなんですよ。とくに型が小さいのが気になるんですよね。並びの常連が大型ばかりそろえているので、余計に気になってしまいます。何が違うんだろうって。まあとにかくこれでやってみます!」

 

伝家の宝刀7尺へ

ところが9尺に替えた効果はほとんど感じられず、むしろ8尺よりもアタリ数が減った感じが否めない。

すると吉田、おもむろに9尺をロッドケースにしまい7尺を取り出す。

あれ?7尺竿では底に届かなかったのでは?

吉田康雄

「はい。なので若干仕掛けバカを出して長めのハリスでやってみます」

 

吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな【ひと癖ある段差の底釣り#3】塊抜きからチリチリに変更(提供:週刊へらニュース編集部 関口)

だよね、どう考えてもそうだよね。だって隣の常連さんは、その釣りで数も型も吉田を上回るペースで釣りまくっているわけだし。

吉田康雄

「はい。もう我慢の限界です。あとバラケタッチも大きく変えてやってみます」

 

と言うと?

吉田康雄

「今までは塊抜きでしたが、ナジミ途中からでもチリチリ開くような感じにしてみます」

 

要するに宙釣りチックなバラケタッチってことかな?

吉田康雄

「はい!」

 

タックルとエサは図の通り。

吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな【ひと癖ある段差の底釣り#3】段底タックル(提供:週刊へらニュース編集部 関口)

竿を替えたからか、それともバラケタッチか。いずれにしても、変更後の釣りは見違えるほどの変貌を遂げる。まず何よりアタリの出方が早くなり、しかも空振りが減った。それまでは誘ったり食わせの置き直しをしたりとやや時間を要してアタリが出ており、しかもせっかくアタっても空振りが目立った。

ずいぶんとよくなったんじゃない?

吉田康雄

「おそらくはバラケですね。アタリの出方が早くなったのも恐らくはナジミ途中の魚が下まで追いかけて食っているのだと思われます」

 

いわゆる追わせて食わせるってやつかな?

吉田康雄

「はい。それが今までのバラケでは成立しなかったのが、チリチリバラケに替えて食うようになったものと想像します」

 

しかしこの日の天気予報は午後から雪交じりの雨。15時にはあれほど晴れていた空が暗くなり、冷たい風も吹きだした。

雨が落ちてくる前に納竿しようと決めていたがギリギリまで粘った吉田の釣果は18枚。周囲では釣れたほうの部類だろうが、竿頭にはほど遠い釣果だった。

次回も「ひと癖ある段差の底釣り」です。

<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>

 

 

▼この釣り場について
吉森へら鮒センター
この記事は『週刊へらニュース』2024年2月16日号に掲載された記事を再編集したものになります。