テーマは「ひと癖ある段差の底釣り」。吉森HCでの釣りもいよいよ午後の部に突入。竿を8→9尺に替えるも目立った効果はなく、ついに伝家の宝刀7尺に持ち替えた。果たして有終の美を飾れるのか?
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
9尺を継ぐ
並びに入った竿7尺段底の常連があまりにいい釣りをしているのを見せつけられて軽いショックを受けつつも、腹が減っては何とやらで昼食を食べ気持ちをリセットさせ午後の部に突入。
常連をまねて竿を7尺にするのかと思いきや吉田が継いだのは9尺。
「とにかく午前中の釣りではイマイチ決め手に欠けるんですよね。なのでわずかですが沖底を狙ってみます」
釣り方はもちろん段差の底釣りでしょ?
「もちろんです。テーマ外の釣りをしたら関口さんに怒鳴りつけられてしまいますから(笑)」
竿の長さ以外は午前中の釣りと同じ?
「はい。バラケブレンドも仕掛けのセッティングもほぼ同一ですが、ウキだけは8尺時よりもワンサイズ大きくします」
ちなみにバラケってどんな感じなの?確かダンゴの底釣り夏が入ってたよね。
「イメージとしては塊のままゴソッと一気に抜く感じです。いわゆる一点集中型ですね」
悪いけどいま一度ブレンドを教えてくれる?
「粒戦、粒戦細粒、とろスイミー、ダンゴの底釣り夏が各50㏄+水200㏄+段底200㏄ですね。重さがあってややネバリ感もあります。ナジミ途中の開きは抑制して、タナに入ってから崩壊し始めて、拡散せずにゴソッとハリから抜けるイメージです」
なるほどね。ウキの動きを見ても沈没するほど深くナジんで、そこから一気にトップが戻ってくるもんね。
「はい。これで取りあえずは釣れているのでバラケは間違っていないと思うのですが」
でも何かしっくりこないんでしょ?
「そうなんですよ。とくに型が小さいのが気になるんですよね。並びの常連が大型ばかりそろえているので、余計に気になってしまいます。何が違うんだろうって。まあとにかくこれでやってみます!」
伝家の宝刀7尺へ
ところが9尺に替えた効果はほとんど感じられず、むしろ8尺よりもアタリ数が減った感じが否めない。
すると吉田、おもむろに9尺をロッドケースにしまい7尺を取り出す。
あれ?7尺竿では底に届かなかったのでは?
「はい。なので若干仕掛けバカを出して長めのハリスでやってみます」
だよね、どう考えてもそうだよね。だって隣の常連さんは、その釣りで数も型も吉田を上回るペースで釣りまくっているわけだし。
「はい。もう我慢の限界です。あとバラケタッチも大きく変えてやってみます」
と言うと?
「今までは塊抜きでしたが、ナジミ途中からでもチリチリ開くような感じにしてみます」
要するに宙釣りチックなバラケタッチってことかな?
「はい!」
タックルとエサは図の通り。
竿を替えたからか、それともバラケタッチか。いずれにしても、変更後の釣りは見違えるほどの変貌を遂げる。まず何よりアタリの出方が早くなり、しかも空振りが減った。それまでは誘ったり食わせの置き直しをしたりとやや時間を要してアタリが出ており、しかもせっかくアタっても空振りが目立った。
ずいぶんとよくなったんじゃない?
「おそらくはバラケですね。アタリの出方が早くなったのも恐らくはナジミ途中の魚が下まで追いかけて食っているのだと思われます」
いわゆる追わせて食わせるってやつかな?
「はい。それが今までのバラケでは成立しなかったのが、チリチリバラケに替えて食うようになったものと想像します」
しかしこの日の天気予報は午後から雪交じりの雨。15時にはあれほど晴れていた空が暗くなり、冷たい風も吹きだした。
雨が落ちてくる前に納竿しようと決めていたがギリギリまで粘った吉田の釣果は18枚。周囲では釣れたほうの部類だろうが、竿頭にはほど遠い釣果だった。
次回も「ひと癖ある段差の底釣り」です。
<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>
吉森へら鮒センター