茨城県龍ケ崎市にある中沼をご存じだろうか。入釣料無料で足場も比較的よく、さらに車もほぼ釣り座の真後ろに止められる。これだけでも推薦事項なのに腕次第で数も狙えて、さらにアベレージサイズが37cm前後。釣りはヘタでも釣り場だけは知っている記者でさえ、これほど条件がそろっている釣り場を関東圏では知らない。良型ゆえに真冬になると厳しい釣りになるので、今シーズン最後のチャンスかもしれない。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部)
中川の概要
いわゆる旧小貝川の砂利穴で現在はかんがい用として利用されている。周囲約500mの円状で最深部は10m以上。茨城県が自然環境保全地域に指定している。水源は雨と周囲からの用水。
とくに際だった放流はおこなわれていないがネイティブな個体が多いのか、魚影は意外にも濃く日並みがいいと40~50枚などの釣果報告が上がる。
また釣れるヘラのアベレージがよく、37~38cm前後。35cm以下は小型で40cmでもまあまあ。45cmクラスを釣ってはじめて「それはいい型だ」と周囲から声がかかる。
最近は数釣りが期待できる
直近の釣況は日並みがいいとツ抜けは楽勝で、30枚以上も狙えることもある。悪い日に当たっても数枚で、オデコはまれ。ただし魚のIQが高く一筋縄ではいかない。
よく釣れる、型がいいだけでここまでの人気は出ない。おそらくは入釣料が無料なことと、駐車が釣り座のすぐうしろというのもあるだろう。未舗装だが釣り座の近くに駐車できるのは、高齢者にはたいへんありがたいこと。ただし交互通行ができない細い部分もあるので、駐車マナーは徹底したい。
中川のポイント
減水期なうえ宙釣りメインなので、できれば水深があるエリアに入りたい。北風予報なら入口付近~第1ステージ先の土管周辺、南風なら第2ステージ手前~行き止まりが理想的。春に人気の北東側は水深が浅いので、この時期に狙う人はあまりいない。なお冬におすすめの底釣りなら北側の土管周辺がいい。
水面からの距離が近く釣りやすい各ステージはリミット3人。人気ポイントなので、ここに入りたいなら暗いうちに到着したい。また最深部付近を狙える行き止まり周辺も人気があり、朝早くから釣り人で埋まる。なお道路側の雑木林は、春以外で狙う人はほぼいない。
竿と釣り方について
今の時期は宙釣りがメイン。底釣りでも釣れるようになるには、もう少しの冷え込みが必要だ。竿は15~21尺。
つり下げ式釣り台を持っている人はおそらくここの常連だろうから、多くを語る必要はないだろう。むしろ記者よりも詳しいはずなので、ここでは省略させてもらう。
念のためつり下げ式の利点を挙げると水面からの距離が縮まることと、同じ尺数の竿とタナであれば、ノーマル釣り台と比べてウキを沖に立たせられるの2点だろう。つまりつり下げ式の利点=ノーマル釣り台での弱点ともなるわけだ。
ボサがあろうと何だろうとコンクリート護岸がある所(傾いていないことが条件)ならつり下げ式の人は入釣ができる。
しかしノーマル釣り台だとどうしても整地してある所に入りたい。よって先にノーマル釣り台で入釣して仮に16尺竿を振っていたとしても、隣に空きがありつり下げ式の人が入って16尺竿を振られたら、ウキは自分よりも沖に立つ。
これが何を意味するかは賢明な読者なら想像が付くだろう。くれぐれもトラブルのないように広い心で対応願いたい。
エサについて
釣り方は両ダンゴの宙釣りがメインだが、すでにグルテンセットでも面白い時期に差しかかっている。さらに食いが渋ればウドンセットも必要かもしれない。
いずれの釣りにしてもハリスは長めが基本。短ハリスで釣りきれるほど、ここの魚は甘くない。逆に短ハリスで通用するような時合いであれば、相当数が出るはずだ。
とにかくエサをゆっくり落下させてアピール力を強めることが肝要で、それにはハリスだけでなくウキの浮力やオモリの分散(多点付け)、ハリの重さなど複数要素をうまく組み合わせて対応したい。記者は実釣時、この点をおろそかにしたためひどい釣果で終わってしまったことを付け加えておきたい。
常連さんのタックルセッティング
最後に実釣時、記者の隣付近でコンスタントに良型を絞っていた常連の両ダンゴタックルを紹介しておこう。
竿18尺、ハリスは長めで段差も広め、ハリは上下バラサ7号、ウキは細パイプトップでタナは1本半~2本。ブレンドはカクシン400㏄+パウダーベイトヘラ200㏄+バラケマッハ200㏄+水200㏄の作りっぱなしで練らない。
釣り場詳細
入釣料:無料。釣り台、水汲み用ひも付きバケツ必携
アクセス:圏央道牛久阿見IC~県道48号(バイパス)線を龍ケ崎・牛久方面へ。約11kg先の長沖新田信号を右折し約2kg先の左側
<週刊へらニュース編集部/TSURINEWS編>
中沼