出世魚とは、成長に合わせて名前が変わっていく魚のこと。一番有名なのはブリ一家で、最大のブリに成長するまでにいくつかの名前があります。スズキとともに釣りではなじみがあり、成長過程でモリモリ食べてガンガン動き回る魚です。今回は、出世魚についてお話しします。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・丸山明)
出世魚の代表とは
さて、釣りになじみの深い出世魚の代表を見てみましょう。日本各地では、数知れないほどの名前があるので、今回記載したのは関西と関東の一般的な表現です。
私がTSURINEWSに寄稿した記事では、ウィキペディアに準拠して記していますので、ここでのサイズも同様に紹介します。
ブリ
出世魚の代表と言える魚でしょう。夏の若魚ツバスからひと潮一寸という成長と聞きますが、群れの個体がひと潮ごとに大きくなるのが実感できる強者です。
様々な釣法がありますが、晩夏から初冬までがシーズン。私もキャッチ&イートで、釣って楽しく、モリモリ食べます。
・関西 ツバス(40cm未満)→ハマチ(40cm超~60cm未満)→メジロ(60cm超~80cm未満)→ブリ(80cm超~)
・関東 ワカシ(35cm未満)→イナダ(35cm超~60cm未満)→ワラサ(60cm超~80cm未満)→ブリ(80cm超~)
ツバスワカシの若衆に若干の差がありますが、関東、関西ともに名前が変わる大きさの境い目はほぼ同様です。全国的に80cmを超えた個体は「ブリ」と呼ばれます。
サワラ
こちらの魚は、関西関東共通のように通じます。
・サゴシ(60cm未満)→サワラ(60cm以上)
ナギとかヤナギと呼ばれる若魚もあるようですが、播磨灘で聞いたことはありません。本種はサバ科に属する食味の良い魚種で、私の中で食べたい魚ナンバーワンです。
スズキ
魚類のみならず脊椎動物全体で最大種の「科」どころか「目」で、とんでもない派閥の本家です。ルアーで狙う場合は、シーバスの名称が一般的で、大型になるとランカーサイズとも呼ばれます。
出世が絡むのはエサ釣りの領域のようで、若魚のハネ(フッコ)サイズは親しみの多いサイズでしょう。
・関西 セイゴ(40cm未満)→ハネ(40cm超~60cm未満)→スズキ(60cm超~)
・関東 セイゴ(40cm未満)→フッコ(40cm超~60cm未満)→スズキ(60cm超~)
秋は大きくなった出世魚が回遊する季節
秋の深まりで、メタボなブリやメジロがゆうゆうと回遊してきますし、細いサゴシでなく体高のあるサワラがゴツイ顔して喰って来る季節です。
内海の播磨灘でもメーター超のチャンスが出てきますが、そこまで大きくなくとも、ワンランク上の出世魚を狙って釣りを楽しむのも面白いですよ。
<丸山明/TSURINEWSライター>