あっちこっちでタチウオフィーバーの情報が聞かれる大阪湾沿岸。筆者も一度深日港で隣のテンヤ師に40尾とボコボコに負けてから、恨みがましく深追いしている。しかしそんなタイミングで無情の一旦休止がやってきた。抜けた……と思っても追うのをやめられない。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
当日の状況
9月13日の日没後スタート。日中はジグサビキでサバを多量に釣った。テンヤの補欠にと思ってキープしていたが、実際に装着してみようとしたらぬるぬるするし、そもそもデカいしで、話にならなかった。スプリットショットで引き釣りした方がいいかもなー。
大潮やや下げ、最初はルアーで打っていく。ワインドリグでひとまず表層からボトムまで探る。だが一切触らない。そもそもこの夏はまったくワインドに食ってこないのだが、タチウオの釣り方は最初はコレだ。アタリだけでも取れたら、そこからはテンヤにチェンジするのだが……索漠とした気分。
アタリ皆無
何をやってもアタリ皆無の時間が続いた。周りのアングラーも上げている様子がない。ウキ師もテンヤ師も、なんだったらエギングアングラーも良くないみたいだ。理由はわかっていて、タチウオのベイトのアジが入っていないのだ。アジと共にタチウオも抜けてしまったか、やはりそうか。
ワインド、ダメ。キビナゴのテンヤ、ダメ。ドジョウワームのテンヤ、ダメ。ワインドリグの巻き、ダメ。要するにタチウオのルアーでの釣り方に、見向きもしない状態だ。無情のボーズ、二連発となってしまうだろうか?実は先週もこのやり方で徹底無視されたばかりだ。
20時までと決めてキャスティング
アジングロッドも持ってきていたので、時間配分もそろそろ考え始める。20時まで、とりあえずこれでいこうか。といっても、そろそろ1時間半くらいやっているのだが。
ミオ筋の、どちらかというと湾内に向けて打ったところだった。表層のスロージャークでやっと触った。落ち着け、追い食いだ、ほらキタ!バシッとフッキングも入れて、一気に寄せてきてゴボウ抜き。陸に上げると案の定すぐに外れた。決死の思いですぐにフィッシュグリップで胴体を挟み、キャッチ。
タチウオはこれがある。あきらめたところでのワンバイトだ。何もかも嫌な気分になって早巻き回収していて足元で飛びついてくることだってある。何がどうなってスイッチが入るのかわからない。
1時間半、粘ってのルアーでのキャッチだった。あまりこんな状態から最後にルアーで食うことはないけどなあ。珍しく運が味方してくれたのだろうか?だが、ラスト一投と決めたキャストで回収が遅くなって根がかりロスト。調子に乗るなよと海からのカラい返礼である。
ついている場所は常に表層
この夏のパターンとして、といってもすでに終わりつつあるかもしれないが、泉南の夕刻から夜の魚はほとんど表層についている。ゼロカウントとも言っていいような水深で、スロージャークに反応がいい。日没前後のサバやアジもそうだ。
何の参考にもならないかもしれないが、昨年はボトム上のワインドからどんどんレンジが上がってきていたので、真逆ともいえる。昨年のパターンが何の参考にもならないということは、参考になるかもしれない。
ライトゲームではメバルがいくつか釣れた。サバが触るが、アジはまったくこない。この触るだけのサバ攻略法はそろそろ考えないと、フラストレーションで死んでしまいそうだ。
ちなみに筆者の帰りがけに、ウキ師が1本上げるのを見た。それ以外はどうやら皆無だったようで、やはりどんな釣り方を辛抱強くしても厳しい状態なのだなと思う。しばらくタチウオはお休みになるだろう。しかしそうなるとこの時期、夜の釣り物がちょっと楽しくなくなる。私も次の満月周りまでは、湾奥でシーバスでも探そうかと思う。
<井上海生/TSURINEWSライター>