第55回のテーマは「ノルマは48cm超IN片倉ダム」。取材初日オデコであとがなくなった吉田だったが2日目で起死回生の1枚を釣り上げた。サイズは48.3cm。見事ノルマ達成だ!
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
辛くも48.3cmを集中
記者の釣友や常連の厚意によって、取材当時(8月22日)は実績ナンバーワンだったダムサイトブイ横に入らせてもらった吉田。タナ2本でマッシュ系両ダンゴはそのまま、竿を18尺から21尺へとチェンジしたわずか数投で待望のファーストヒットとなった。時刻は7時40分すぎ。
しかし、ポイント周辺の水底は立ち木だらけ。とくに手前ほど密度が濃いので、取り込み寸前で潜られたらヤバい。沖めでのやりとりで魚の体力を消耗させたら、そのまま主導権を渡すことなく取り込みたいところだ。
頼むから無事にネットインしてくれ……。
カメラのシャッターを押しながら懇願する記者を尻目に意外にも笑顔を交えながら冷静かつ大胆に、スリリングなやりとりを楽しむそぶりを見せる。最後はタマ網を水中深くで待機させる冷静さを見せ、無事にネットインとなった。
ハラハラドキドキの検寸結果は48.3cm。余裕のノルマ越えとはいかなかったが、どうにか最低限の仕事をしてくれた。
おめでとう!
周囲からの祝福に照れくさそうな吉田。
「ありがとうございます。皆さんのおかげで釣らせてもらいました」
午後時合いに向け移動
一連の撮影を終え、さらなるサイズアップを目指してエサ打ちを再開する。しかし10時11分に42cmを追加しただけで、その後はいいとされる午前時合いが終了し、ウキは沈黙してしまった。時刻は11時5分。
どうする、このままこのポイントで粘るかい?
「関口さんなら、どうしますか?」
過去の実績だと同エリアの午後時合いは望み薄(15時すぎにわずかだが可能性あり)だから、ならばより午後時合いの実績が高いポイントに移動するかな。そのためにエレキがあるわけだしね。
「であれば他のポイントも見て回りたいので、お言葉に甘えて移動させてください」
過去に小坪井沢方面には行ったことがあると話していた吉田。しかし現在の水位(満水からマイナス1.5m)で上流方面は可能性ゼロ。あるとすればダムサイト~ヅウタ橋の本湖エリアか、チョウシグチ周辺までの中流域だろう。
大型のみに標準を絞る
吉田を引き舟してチョウシグチ方面に向かいつつ、おもだったポイントを見て回り、最終的に吉田のお眼鏡に適ったのが衛士橋直下下流左岸の立ち木だった。
決め手は「出ればデカイ」の決めゼリフ(笑)。
いや本当に出ればデカイ超実績ポイントではあるのだが、なかなか出ないのもまた事実。
「もはや狙うは50cm超のみ! それ以下はいりませんから」
先ほどまでのしおらしさはどこへいってしまったのか(笑)。
ここは立ち木周辺に魚が着いているポイント。そのため長竿不要で、できれば立ち木のすぐ近くを狙いたい。実績竿は11尺。しかしそこまで短い竿を持って来ていない吉田は、手持ちでは最短となる13.5尺竿を継ぐ。
覚悟はしていたが15時半すぎまではブルーギルの嵐。しかし16時を回ると一気にウキの動きが静かになり、それっぽい触りが出始める。
アタるまでけっして打ち返さない。
まさに大型釣りの「間合い」でウキを見つめているとモヤモヤからのズバッ!
こんな動きが3回出たにも関わらず、すべてが空振り。天を仰いでタイムアップとなった。
辛くもノルマは達成したが、今回は常連の協力があってこそ。 次回からはすべてを吉田一人で向き合う大型釣りに密着取材する予定だ。
次回は「ゼロからのスタートIN亀山湖」です。
<週刊へらニュース編集部・関口/TSURINEWS編>